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「普通科」という奇妙な名称

日本の高等学校(特に公立)で圧倒的に多いのは「普通科」でしょう。
私は「普通科」の高校を卒業しましたし、あなたももしかしたら「普通科」の高校を卒業したかもしれません。

「普通科」
高校生だった当時は特に何の疑問もありませんでしたが、今になって考えてみると、とても奇妙に感じます。
「普通」という言葉から全てを均質化しているような印象を受けます。
しかし、各高校それぞれ異なる個性や特色があるのだから、同じような括りで考えるのはおかしい。
生徒の大半が就職をする高校と大学進学をする高校とでは明らかに特色が違うはずじゃないですか。
それなのに「普通科」という名称の学科を用いることによって各学校同じような印象を与えてしまっているんですよね。

これはよくない。
「普通科」ではなく、「大学進学科」とか「就職科」みたいな名称を用いたほうがその高校の個性を感じることができるのでは?と私は思います。
もっと言うと、生徒が将来の人生を考えたうえで進学先を決めることができる。

で、「大学進学科」の中でも例えば理数系を重点的に教育するならば(要するに今の「理数科」)、〇〇高校「大学進学科理数科目重点」というような名称を使ったほうがいい。
外国語教育を実践するならば○○高校「大学進学科国際教育重点」という名称を使ったほうが受験生は適切な進路選択をすることができるのではないでしょうか。

その点、工業や商業高校はハッキリと学科をわけているからわかりやすい。
工業高校では「情報学科」とか「電気電子学科」とか「土木」みたいな学科がありますよね。
商業高校では「流通経済」とか「情報処理」的な感じでしょうか。

「普通科」の高校も工業や商業ほど学科のカテゴリーを分けるほどではないにしても、何を勉強するのか、どのような進路を目指すのかわかるような名称にしたほうがいいと思います。

というか、「普通科」という名称のせいで日本人の多くは「普通」の生き方が正しいんだというおかしな認識を持ち、個性が均質化され、同調圧力が生まれ、社会全体に生きづらさが出てくるのではないでしょうか。

もうそろそろ「普通」はやめたほうがいいと私は思います。



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