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令和4年5月26日の昼飯

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本日、食したカップラーメンはこちら!

東洋水産
マルちゃん
「ごつ盛り コク豚骨ラーメン」
麺90g大盛

だぁぁぁぁぁぁ!

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早速! いただきます!
って、今初めて気が付いた!

このカップラーメンのかやく、後入れだったのか……

通常、カップラーメンの具材は乾燥しているので、お湯を注ぐ前に入れて柔らかくする。
これに対して、液体系の香味油などは、食べる直前に入れるのが常である。
私、もう、この先入観で今まで生きておりました。

今回、ふとかやくを入れている袋を見ると、後に入れてくださいとの注意書きが……

今まで気づかんかった……
お湯を注ぐ前に入れてたよ……

ということで、今回は食べる直前に油と一緒に入れてみました!

けど……
今一、違いがよく分かりません……
いや、きっと何かが違うんだ……
違うはずなんだ……
感じろ!
カップラーメンの声に耳を傾けるんだ!

はい!
やっぱりよく分かりません!

ということで、今日は「先入観」つながりのお話を

Lv1のモンスターしかテイムできないと言う理由で追放されたが、どうやら俺はモンスターを進化させることができるようでスライムが幼女になっちゃた、でも、俺のパンツを下げるのやめてくれ!

 血液検査で並ぶ列の先にそびえるのが、マッケンテンナ家の大きな門。
 その門の前で、芸能プロダクション、ジュ・センドウのセンドウ社長が、ミーナの帰りを今か今かと待ちわびていた。
 そのセンドウ社長の様子とは反対に、多くの観客がこのミーナによる断頭執行コンサートを一目見ようと楽しそうに脇を通り過ぎていく。
 もし、ココでミーナが仕事をすっぽかしなどすれば、違約金などと言う生易しいものでは済まない。
 断頭ショーに並ぶ首が、センドウ社長の頭の分だけ増えることは間違いない。
 そう、今回のショーの失敗は、即、死刑。
 それが分かっているセンドウ社長は、先ほどから、気が気でないのだ。

「もう、ミーナってぇ、7時の約束、忘れた訳じゃないわよねぇ……」

 そんなセンドウ社長の横を、ローブをかぶった男が通り抜けていく。
 ローブの上からでもガリガリのもやしのような体格がよく分かる。
 そのかぶったローブの隙間から、七三分けの金色の髪形と眼鏡の男が見えた。
 男はメガネの真ん中を中指で押し上げながら、それとなくセンドウ社長に声をかけた。

「首尾はモシ……」
「こ・これはスットコビッチ第3王子ぃ!」

「バカ! ここではその名前を出すなモシ!」
「ス・スミマセン! 焦っていたものでぇ!」

「で、どうなんだモシ?」
「はい、警備の中に手のものを数人、仕込ませておりますぅ」

「よし! あとは、コンサートの騒ぎに乗じて背後からブスリだなモシ」
「御意ぃ」
 スットコビッチ第3王子は、ローブをまぶかにかぶり直して、嬉しそうに笑いながらコンサート会場へと入っていった。

 人ゴミに混じって、野球帽をかぶりグラサンをかけた女の姿が見えた。
 その手には、溢れんばかりの紙袋がぶら下げられていた。

「社長ぉ! ごめんなさい~ 遅くなっちゃいましたぁ~」

 センドウが怒鳴る。
「ちょっとぉ! 遅いわよぉ! もうあと少しでショーが始まるのよぉ! 衣装の準備もあるしぃ!」

 人ごみの中を堂々とトップアイドルが歩いて来るとは、意外であった。
 だが、そんなことあるはずないという先入観からなのか、意外と周囲の人間に気づかれないものである。

 センドウ社長は、ミーナの手を掴むと控室へと引っ張っていく。
 その段階になって、初めて多くの人間たちが気づいた。

「きゃー! ミーナよ! こっち向いて!」
 黄色い歓声がいたるところで沸き起こる。

 手を引かれるミーナは、グラサンを外すと愛想笑いをしながら手を振っていく。
 やっぱり、ミーナの知名度はトップアイドルである。
 先ほどの倉庫の中のモヤシ君は、ミーナの事を知らないと言っていたが、おそらく、あれは例外中の例外なのだろう。
 その時、ミーナは気づいた。

 あのモヤシ君に1,000ゼニー支払うのを忘れたと。
 まあ、また今度、会いに行こう……お金を、支払うという理由なら、会いやすい。

 そして、この人ゴミの中に、ぼろのローブをまとう影がまた別に一つ。
 そして、それとは別に黒きローブをまとう二人組。
 いろいろな思惑の人たちも集まってきているご様子。
 さあ、そろそろ第一部のクライマックス。

 断頭執行ショーの始まり! 始まり!

 そんな表の喧騒とは別に本番前の静かな舞台袖。
 そこに、一人の男がこそこそと身を潜めて辺りを伺っていた。
 どうやら、誰かを探している様子。
 しかし、その男は作業着のズボンをはいているのに上半身は裸。
 舞台を作っていた職人さんなのだろうか?
 それともミーナのバックダンサーとか?
 しかし、その胸板は、どちらの職業からも程遠いガリガリ君。
 どちらかと言うとモヤシであった。

 このモヤシ男、実はヒイロである。

 ヒイロは、先ほどの女から1,000ゼニーを回収しようとマッケンテンナ家のコンサートに来たのであるが、さすがに上半身裸であったため、血液検査を受ける前に追い返されてしまったのである。
 だが、そんな事ではくじけない。
 ヒイロは、マッケンテンナ家の壁をよじ登り、ステージ裏へと潜入したのであった。
 しかし、マッケンテンナ家の庭は、バカ広い!
 ステージ会場も、野球場一つぐらいはゆうにある。
 さらに多くの観客でにぎわう中、一人の女を探すのは困難と思われた。
 だが、ヒイロには秘策があった。

 ヒイロは、ゴソゴソと自分の背後をあさる。
 ステージ裏に、ヒイロのだみ声が響いた。

「大人のおもちゃ!の、バター犬! じゃなくてただの子犬!」

 ヒイロはテイムしていた子犬を、自分の影から取り出した。
 そして、お守りの臭いをかがせると命じた。

「さぁ! この臭いの人間を探せ!」

 だが、子犬はキョトンとしてヒイロの顔を見つめるのみ。
 膝を折り、子犬の頭をなでるヒイロ。

「お前には無理だったかな……」

 ワン!

「ねぇ、モヤシ君……なにしてるの?」
 ヒイロの背後から女の声がした。

 ワン!

 振り向くヒイロ。
 そこには先ほど倉庫で分かれた女が立っていた。


 第68話 断頭執行コンサート開幕(3) より

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