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令和6年8月23日の昼飯


本日、食したカップラーメンはこちら!

東洋水産
マルちゃん
「ごつ盛り ソース焼きそば」
麺130g大盛
キュピーからしマヨネーズ入り

だぁぁぁぁぁぁ!


早速! いただきます!

最近、かつて書いていた自分の小説を書き直している。
そのたびに、我ながら文章が良くなったものだと思うのだ。
まぁ、確かにプロの小説家や文筆家に比べたら足元にも及ばないレベルなのは分かっている。
だが、自分で読んでみても明らかに文章が変化している気がする。

このブログもしかり、小説もしかり……
ほぼ毎日、何がしらかを書いてきた。
誰にも読まれない、相手されないにもかかわらず……4年間もだwww

かつて、あれほど真剣に悩み、あーだこーだと考えながら書いた文章であったが、今読み返してみると……もう、恥ずかしくて読むことができないwww
でも、こんな気持ちになるのは、おそらく自分が成長した証でもあるのだろう。

毎日毎日、コツコツと……
苔が生えるが如くゆっくりと……
たとえ、その成長は遅くとも、それはしっかりと伸びている。
それを感じる今日この頃。

ということで、今日は今書き直し中のところを少し。

 ある晴れた日。今日もタカトとビン子は権蔵の配達の手伝いに駆り出されていた。
 だが、いつもと違ってトボトボと歩く二人。
 そう、今日はパートナーの忌野清志子イマワノキヨシコがいないのである。
 あっ!知っていると思うけど、忌野清志子イマワノキヨシコは馬の名前だからね。
 そう、タカトよりも権蔵に信頼されている老馬なのである。
 その老馬も最近、年を取ってきたようで力が衰えてきた。
 「本当に年は取りたくないものだ」……などという権蔵のしおらしい言葉に、つい、タカトは「じっちゃんも、ボケはじめたか……」などと、タカトなりに気遣ったつもりだったのだが……どうやら、そのいらぬ一言が権蔵の怒りを買ったようで、今日の配達をタカト自身に運ばせたようなのだ。
 その荷物の重さ……ゆうに50kg。
 というか、50kg? それぐらいの重さであれば、ヨークなどはスキップを踏みながら片手で運んでしまうことだろう。
 だが、タカトは非力wwww喧嘩にも勝てない最弱野郎なのである。
 そんなタカトにとって50kgは、絶望的な重さだった。

「くそ! あのじじい! 帰ったら小遣いたんまり請求してやるからな!」
 半日かけてやっとのことで配達を終えたタカトは、配達で得た代金をポケットにしまい、不貞腐れながら家路についていた。
 川の土手、いつも歩きなれているあぜ道のちょっとしたデコボコが酷使した体に響くのだろう、先ほどから肩を押さえて腕をグルグルと回している。
 そして、そんなタカトの横には、いつものようにビン子が明るい声で付き従っていた。 
「ねぇタカト。私も手伝ったんだから、ちゃんとお小遣いわけてよね!」
「お前、そんなに運んでないだろうが!」
「何言ってんのよ! 10kgは運んだわよ」
「10kg? 俺なんか40kgだぞ!」
「私、女の子なんだから仕方ないじゃない!」
「はぁ? ビン子さんが女の子? そのまな板お胸で女の子とおっしゃりますかwww」
 カっち―ン!
 その言葉に一瞬にしてビン子の表情が怒りに変わった。
 というのも、ビン子にとって貧乳は禁句、いや、虎の尾を踏むようなもの……いやいやいや、それ以上……竜の逆鱗をハンマーでバンバンと無神経に叩くような行為なのである。
 だが、タカトは貧乳という直接的な言葉を避けたことにより、その危険は回避した(俺って賢いだろwwwbyタカト)とでも思っていたのか、いまだに危機感など全く感じずに飄々と言葉を続けていたのだ……そう……この男……まったくデリカシーのないアホなのである。
「というかさ、ビン子、お前、神様なんだから、こういう時、なにかパッと役に立つ神の恩恵とかないのかよwww」
 神の恩恵とは神の持つ力の一つ。簡単に言うと魔法みたいなものなのだ。
「あ・る・わ・よ! その神の恩恵とやらをその身でしっかり受け取りなさいよ(怒)」
 と、ビン子が大声を出したかと思うと、その体が大きく天に舞い上がったのだ。
 その高さはタカトの頭上のはるか上。
 恐るべし! この跳躍力が神の恩恵というのであろうか。
 ――いや違う! ビン子にこんな神の恩恵などありはしない! といか、アイツに神の恩恵なんてあるわけないじゃない!
 何を隠そうビン子ちゃん、神は神でも記憶を失った神様なのだ。だから、神の恩恵など持ち合わせておりません。多分……
 引きつるタカトの顔が遅れて空を見上げると、その視界は太陽から降り注ぐ輝きによって、一瞬、真っ白になっていた。
 だが、その白き世界にまるで天から美しい女神でも舞い降りてくるかの様に黒い影がどんどんと近づいてくるではないか。
「なに!」
 驚くタカト。
 そう、この状況、タカトはよく知っている。
 あれは決して女神などといった優しい存在ではないのだ!
 ――というか、まずい!
 そのため、この後、起こりうる惨劇も瞬時に理解できていた。
 ――そう!コレはビン子の!
 それはタカトが要らぬことを言うたびに振り下ろされるビン子のハリセン。
 まぁ、そのハリセンがどこから出てきているのかはタカトは知らない。
 スカートの中からなのか、カバンの中からなのか、はたまた、これが神の恩恵なのかどうかなど……というか、そんなものを確認する余裕などタカトには全く無いのである。
 ――とにかく防御!防御姿勢を! 防御スキル!石頭発動! って、俺、そんなスキル持ってなかったわw
 あわてて頭を守ろうと手を回そうとするタカトを見てビン子はニヤリ!
 ――遅い!
清・浄・寂・滅・扇しょうじょうじゃくめつせん!」
 ビシっ!
 ビン子の怒声が終わるよりも早く、打ち付けられた衝撃波が周囲の草々を激しく揺らした。
 そう……ビン子が振り下ろしたハリセンはタカトの手のスピードをも凌駕し、その脳天を一直線にシバキ倒していたのである。
 何を隠そう!ビン子の振り下ろすハリセンのスピードは音速をも超えるのである!

 吹き抜ける一陣の風と共に、タカトの視野が霧散した。
 残るは暗黒の世界、そして、動かぬ体……
 ――ここはどこだ?
 そんなタカトの耳に、いつかどこかで聞いたことがあるような声が響いてきた。
「ウァハハハアハ 天塚タカト! ようこそ我がツョッカーに来てくれた! 君が意識を失っている間、我がツョッカーは!」
「って、もうええわ! このくだりは前にも聞いたわ!」
 という、タカトの無慈悲なツッコミによって
「えええ! ちょっと待ってよ、ここから大切な伏線を喋るのに……」と、どこぞの声は小さくなっていき、ついにタカトは何とか正気を取り戻すことができた。
 気が付くと、どうやらあぜ道の上であおむけにぶっ倒れているようで、空に浮かぶ白い雲がよく見えた。
 しかも、サンサンと降り注ぐまぶしいばかりの光。
 ――まぶしい! まぶしすぎる!
 上目づかいでやっと見ることができる視界の端には黒い影が揺れていた。
 そう、タカトの頭上からは勝ち誇ったようなビン子が腰に腕を当て覗き込むかのように見下ろしていたのである。
「今日もやっぱり私の勝ちね!」
 さきほどから土手を吹く風が、まるで勝者をたたえるかのように彼女のスカートを揺らしていた。
 そして、今日もまたタカトはいつものように負けを認めるのである。
 ――ふっ……やっぱり白だったか……俺のパンツ予想……今回も外れたぜ……
 ビシっ! 
 ふごっ!

「いてぇなぁ……」
 頭をこすりながらぼやくタカトの横では、ビン子がアッカンベーをしていた。
「タカトが悪いんですぅ」
 そんないつもの光景、そんないつもの二人であった……

 だが……今日に限っては、少々違った。
 というのも、タンポポといった短い雑草たちが生い茂る道横から少女たちの声がしたのである。
 そう、少女たち……複数形である。

「はい、こちらで人魔チェックを行っております」
「ただいま、人魔チェックの強化週間で~す」

 そこには一つの長机と丸椅子が二つ。
 しかも、その脇にはなんと!二人のナースが立っているではないか!
 にこやかな笑顔を浮かべ机へといざなおうとするこの仕草……まるで、マルチ商法の勧誘員さんそのもの。だが、彼女たちの能力は恐ろしいほど高いのだ。ボンキュボンのなまめかしいボディをピチピチのOLスーツに身を包みながら童貞丸出しのカモのウィークポイントを正確に狙い撃ちしてくるのである。机越しに相手の手を両手で握ったかと思うとそっとその指先を絡めてくる……そして、とどめの一言「タカト君♡……私、この商品をタカト君♡に是非とも使ってもらいたいと思うの、いや、タカト君♡だからこそ使って欲しいの♡タカト君♡タカト君♡タカトきゅ~ん♡」指先を優しくこすられながら何度も何度も女性に名前を呼ばれてしまうと童貞の脳みそなど、完全にとろけてしまう……
 ――俺はこれで一体いくらネジを購入させららたことだろう……
 そう、タカトの持つ『頑固おやじ印の極め匠シリーズ』のオスねじとメスねじの多くは、このやり手のお姉さんによって、無駄に買わされていたのである……恐るべし巨乳のおねえさん!
 といっても、『頑固おやじ印の極め匠シリーズ』のネジそのものはしっかりした超一流品! だが、無駄に超一流品過ぎてなかなか買い手が見つからなかっただけなのだ。
 で、話もどって、このナースたち……どこかおかしい。
 ―― 一流品というよりも三流品……いや、それ以下か。
 というのも、背が低い、低すぎるのだ……いや、背が低いのは百歩譲ったとして、ぺちゃぱいなのである。それも!ビン子とドッコイどっこい!(ギラ! なんか言った!byビン子)
 タカトにとってのナースとはボンキュボン!の、今にも胸ボタンがはち切れそうなきれいなお姉さんたちのことなのである。
 そう、夜な夜な見るムフフな本にはイメクラの広告が腐るほど載っていた。
 そこでなまめかしいポーズをとるナースの方々は、どれもがボンキュボン!と一流の体型をしていたのである。
 ――これがナース……あん? ふざけてんのか!
 そんなタカトが、目の前に立つ幼児体系のナースを見て白けるのは仕方のない事であった。
 だからなのか、タカトはあからさまに面倒くさそうな態度、いや、見下すような視線を送り、
「俺はいたって健康体だから、別にいいよ」と、けんもほろろに断った。

 タカトは、まるで関わりたくないかのようにに長机の前をスタスタと横切っていく。
 だが、いきなりなぜかナースたちがそんなタカトの前に手を大きく広げて立ちふさがったのだ。
 その鬼気迫る感じの表情にタカトは少々おじけづいた。
 だって、その眼はまるで借金取りに追われてもう後がない、だから……だから……人を殺してでも何とかするわよ!というような怖い目をしていたのだ。
 ――だが、俺は男の子!ココで引き下がるのは男の子としてのプライドが許さん!
 ってことで、とりあえず、ディスってみた。
「オイオイ! お前さんたちwww本当にナースかよ! ナースていうのはな、こう、患者さんたちを安心させるために、もっと天使のような笑顔を浮かべているもんだぜwww」
 まぁ、ちょっと小便ちびっていたのだが、それは内緒の話だ……

 ギク!
 二人のナースは、その言葉に驚いたようで互いに顔を見合わせた。
 そして、再びタカトの方に向き直った顔には、満面の笑顔が咲いていたのである。
 ――もしかして! この変わりよう……
 タカトは、瞬時に悟った。
 ――こやつら! できる!
 目の前の幼女たちは5歳ほど……この年頃の子供であれば、自分の思い通りにならなければ泣いたりわめいたりするものなのだ。それがどうだ、こんな年端もいかない女の子たちが、ものの見事に自分の感情をコントロールしたのである。
 タカトは冷静さを装いつつも警戒を厳にした。
 ――どこの誰かは知らないが! 大体、こういった輩の正体は犯罪者と決まっている!
 
 しかし、横に立つビン子はキョトンとしながら、目の前の二人の幼女を見つめていた。
「あら……もしかして……あなたたち……」
 ビン子の奴、タカトと違ってどうやら、二人の正体に心当たりでもあるのだろう。
 ちなみに、目の前の幼女ナースたち、マスクなどしていない。そう、スッピンの顔をさらしているのである。
 知り合いなら100%どこの誰だか認識できる!
 だが、まあ、この世の中、セ〇ラームーンをはじめとした魔法少女たちなどは変身した後にスッピンをさらしたとしても正体が全くばれないのが通例だ。
 ならば、このナースたちも自分の正体がバレていないと思っているに違いない。
 などと、ビン子が思ったのかどうかは知らないが、二人の正体を口に出すことをやめた。
 ――やっぱり、蘭華ちゃんと蘭菊ちゃんよね…… 

 二人の幼女ナースが、両手をワシワシとしながらジリジリと近づいてくる。
 恐怖でズルズルと後ずさるタカト。
 ビン子もなんだかワクワクしながらタカトに続いて後ずさる。
 だが、その距離はジワジワと縮まる。
 そして、タカトのパンツもジワジワと……
 だが!ついに! 10cmほどにまで密接した二人の幼女ナースは、タカトとビン子の体に顔を近づけ鼻をクンクンとさせはじめたのだ。

「あれれ、人あらざるニオイがしますよ~」
「しますよ~」
 上目づかいに二人を見つめるナースたちの目が、意地悪そうに輝いていた。

 ギク!
 タカトはズボンの正面に鼻を近づけながら見上げる蘭華の言葉に驚いていた。
 ――もしかして、俺が小便を漏らしたのバレたの? だが、漏れたとはいえ……それは少量……
 いうなればそれは寸止めの直前、我慢汁がジワっとパンツに滲んだ程度なのだ。肌触りが少々べたつくが、汗をかいたと言われればそういう気がしないでもない。
 だが!そのわずかな小便の香り!
 ――この幼女はそれを感じ取ったというのか⁉
 ――まさか! ニュータイプ⁉
 驚きの表情を隠せないタカトの顔、いや、髪をふくめてその全てが逆立っていた。
 ――キャァァァァァァァァ! 俺には荷が重い!

 ギク!
 ビン子は腰の正面に鼻を近づけながら見上げる蘭菊の言葉に驚いていた
 ――もしかして、私が神様だってバレたの? だけど、ちゃんと眼色変更コンタクトはつけてきてるんだから……きっと大丈夫……
 そう、ビン子が神であることは内緒なのだ。というのも、神であることバレると神の恩恵を求めて人々が集まってくるのである。だが、ビン子は神の恩恵を発動できない……おそらくそれがバレた瞬間、落胆した人々はビン子に無慈悲な言葉を投げつけることになるだろう。
 人々が勝手に期待したことと言ってしまえばそれまでなのだが、おそらくビン子は己がせいと傷つくに決まっている。
 それは権蔵にもタカトにも分かっていた。
 分かっているからこそ、ビン子が神であることは絶対の秘密だったのである。
 しかし、ビン子も神である。
 金色の目の色は権蔵の作った眼色変更コンタクトによって誤魔化すことができたとしても、その体からわずかに滲み出す神の香りは誤魔化せない。といっても、力のないビン子の香りなどわずかなものである……
 だが!そのわずかな神の香り!
 ――この蘭菊ちゃんはそれを感じ取ったというの⁉
 ――まさか! ニューイン代⁉
 驚きの表情を隠せないビン子の顔、いや、髪をふくめてその全てが逆立っていた。
 ――キャァァァァァァァァ! お母さん想い!!!!!
 って、最後、話がつながってないやないかいwww

 そう……蘭華と蘭菊の母親は、第一の門への輸送業務の途中、第一の魔人騎士ヨメルの毒によって瀕死の重傷を負っていたのである。
 だが、所詮は一般国民の身分、神民病院などで手当てしてくれるわけもなく、誰でも受け入れるツョッカー病院で治療中だったのだ。
 しかし、その毒の構成は複雑で一般の毒消しなどでは簡単に治らなかった。
 ならば、高級毒消しではと試してみたのだが……命をつなぐのがやっとであった。
 だが……高級毒消しともなれば高級品……お値段もかなりする……
 そうそう一般国民などが飲める代物などではありはしない。
 でも……少量であったとしても飲み続けないと死んでしまう……
 しかも、入院しているツョッカー病院はブラック中のブラック!ヤブで有名だった。
 金の切れ目が縁の切れ目……治療代、入院代が払えなくなると無慈悲に追い出されるのだ。
 そのため、蘭華と蘭菊はあの手この手でお金を工面してなんとかギリギリで払い続けていた……幼女なのに……
 だが、それによってかろうじて母の命はつながっていた……
 だからこそ、金が尽きて病院から追い出された瞬間、母が死んでしまうことは蘭華と蘭菊には痛いほど分かっていたのだ……
 ――何とかお金を用意しないと……
 ――お母さんのために何とか……
 幼い二人が人を殺してでもと思うまでに追い込まれていくのは仕方のないこと……
 だって……今日が今月分の支払い期日……月末なのだから……

 二人の幼女ナースの言葉に、タカトとビン子は顔を見合わせ、額から大量の汗を垂れ流していた。
 ――どうする!ビン子!
 ――どうするのよ!タカト!
 激しく交差する二人のアイコンタクト。
 ――俺! ションベン漏らしてないからな!
 ――私! 神様ってことバレてないからね!
 当然、その議論は全くかみ合っていなかったwww
 といっても、この場をいかに切り抜けるかという点についてだけは、二人の意見は一致していたようで……長机がある方向へとクルリと向きを変えたのだ。 
 タカトとビン子は口角を引きつらせながら懸命に作り笑いを浮かべる。
「ビン子君! やっぱり人魔チェックは大切だよなぁ~ウアハハハ」
「タカト先輩! 私も人魔チェックは大切だと思っていたんですよ~ウアハハハ」
 カクカクと動く二人の体は右手と右足とが同時に動いていた。その様子はまるでロボット人形www
 そんな動きを先導するかのように二人の幼女ナースがニコニコしながら丸椅子へといざなうのだ。
 
 椅子に座った二人を確認すると幼女ナースたちは、
「はい、それでは、準備しますね~」
「準備しますね~」
 と、ニコリと微笑み……あっという間にタカトをロープでぐるぐる巻きにしてしまった。

 それは一瞬の出来事。
 当のタカトなど、何が起こったのか分からない様子で、キョトン……
「あら……」
 目が点になり固まっていた。というか、完全に身動きが取れない状態だったのである。
 いまやタカトの手は後ろ手でしっかりと縛られ、体に巻き付けられたロープが体の各所を結んでいた。
 ――こ!これは!
 今更ながら、タカトは幼女たちが手練れの者であることを痛感した。
 そう!これはまさしく亀甲縛り!
 ムフフな本でよく出てくる縛り方である。
 だが、実際にやってみると、これがなかなか難しい。
 縄で作る甲羅模様がバランスよく作れないのである。
 それがどうだ、均整の取れたロープの形。左右から引っ張る力が均等に掛けられていることの証拠なのだ。
 しかも! 股間にある結び目はそのモッコリを強調するかのような念の入れよう。
 ――で!できる! こ奴ら!

 そんなタカトのモッコリが限界を迎え、ついにはちきれそうになった瞬間!
「わははは、また、騙されたわね!」
「騙されたわね!」
 二人の幼女ナースが、パッと白衣を脱ぎ捨てたのである。
 ひらひらと舞い落ちる白衣がタカトの視界を一瞬、遮ると、その後から現れたのは、な! なんと! 何と! 蘭華と蘭菊であったのだぁぁぁぁぁ!
「なんだとぉぉぉぉぉぉ!」
 偉そうに腰に手を当て立っている姿が、タカトに取っては妙に眩しく映っていた!
 (って、タカト……マジで気づいていなかったの……by飽きれるビン子)

「蘭華! 蘭菊! また、お前たちの仕業か!」
 丸椅子に座るタカトは大声を上げながら勢いよく立ち上がろうとした。
 だが、その体は亀甲縛りで縛られている。
 それはもう足首まで丁寧に……
 当然バランスを崩した体は、ドシンと前のめり……
 今や地面の上ではケツを突き上げた芋虫がムズムズと動いていた。
 その姿の哀れなこと……いや面白いこと……
 ぷっwwww(笑byビン子)

 そんなタカトを見下すように視線を落としながら蘭華が近づくいてくると、「悔しがれ!」という言葉と共に、山の字のように盛り上がったタカトケツに向かって右足をドンとたたきつけたのだ。
 当然……
 ふげっ!
 その勢いによって盛り上がっていたケツ山はつぶれ地に落ちた。
 そして、先ほどまでの亀甲縛りの興奮で盛り上ろうとしていた前山も、地面としたたかにぶつかり完全に沈黙した。
 ……タカト……死亡……チーン♪
 蘭華はピクピクと痙攣し続けるズボンのポケットの中に手を突っ込むと何かを探すかのようにゴソゴソとまさぐりはじめた。
「それではいただくことにしようかの」
 どうやら狙いはポケットの奥に隠してあるモノのようで、グイッと手を押し込んでみては、あれやこれやとこね繰り返していた。
 だが、その行為は沈黙していたタカトを再び呼び起こした。
 やられっぱなしで黙っているのは男じゃねぇ!って言わんばかりに、タカトが腰を動かしだしたのだ。
「いやぁんやめぇぇぇえ! エッチぃ~!」
 タカトが声を上げるが蘭華の手は止まらない。
「どこに隠したんだ? もしかしてこれか?」
 ギュッとつかんだ幼い手にタカトの腰がビクンと反応した。
「あっ♡ それは♡」
「丸いけど……どうも金貨にしては柔らかいな……」
 蘭華ちゃん……それは金貨ではなくて金魂!
「これとは違うか……ならばこっちの固いやつか?」
 と、一気に固い感触を引きずり出そうと力を込めた。
 だが、何かに引っかかっている、いや引っ付いているようで、なかなか引きずり出せない。
 ――ならば!
 と、押しては引いて! 押しては引いてを繰り返す!
 ――いずれは出てくるはず!
「あぁぁぁ……♡それ以上はぁぁぁぁぁ♡」
 そう、いずれは出るのだwwww金貨とは別の代物、いや汁モノがwwww
 そして、ついに!タカトが感極まろうとした瞬間!

 ビシっ! ビシっ! ビシっ!
「この不審者! 変態! 犯罪者!」
 ビン子のハリセンが、まるでモグラたたきのように芋虫の頭をシバキまくっていた。
 ――って、なんでわかんだよ! お前は!(怒byタカト)

 熾烈を極めるシバキ!
 シバキにつぐシバキ!
 ビシっ! ビシっ! ビシっ!
 ホゲっ! ヒゲッ! 安部氏ぃぃっぃぃいっぃ!
 ほどなくして、芋虫は動かなくなった……
 芋虫はサナギになったのだろうか……
 いや、もしかしたら死んでしまったのかもしれない……
 そういえば、芋虫がサナギになったら手で触れたり動かしたりしたらダメっだって誰かが言っていたような気がする……
 今更ながら、そんなことを思い出した蘭華と蘭菊は、動かぬ芋虫の様子にあっけに取られていた。
 例えその行為が残酷であったとしても、これも幼児の情操教育の一環なのだ。
 芋虫のはかない一生を目にすることで二人は、生者必滅しょうじゃひつめつことわりを理解したに違いない。
 天へと登っていく芋虫の魂……
 その芋虫の来世に幸多からんことを祈るかのように両手を組んで合掌する蘭華と蘭菊は、
「「アーメン! ソーメン! ワンタンメン! 変態仮面ニャ効果テキメン♪」」
 パーン!
 嬉々としながらハイタッチ。
「やったね♪蘭菊♪」
「やったね♪蘭華ちゃん♪」
 二人は気持ちがいいほどのすがすがしい笑顔を浮かべていた。

 第70話 おっせっかいな坊主! より

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