私の中のもう一人

きっかけは、不安が増幅して毎日涙が止まらないことを心療内科の診察で伝えたら、医師から「占い師に話を聞いてもらいなさい」って言われたこと。

私は混乱した。
医学と占いでは、病気の治療に対して相反しているようなアプローチな気がしていたから。
私にとって占いは、心の余裕があるときに、面白半分で見たり聞いたりする程度で、うつ病の状態では不確かなものに頼りたくないというか、
すぐ鵜呑みにしてしまう性格だから、洗脳されると思ってたかもしれない。

先生が今日こそは行きなさいと言うので、先生のおすすめリストの中のひとつに電話予約した。



占い師からの言葉

私が選んで予約したところは、かなりの人気店のようで、1日中予約で一杯、遠方からくる方や芸能人もお忍びでくるみたいな占い業界では有名なところだった。
早速、手相を見てもらうと、「あなたの手のひらには別の人の指紋がある。産まれてこれなかった子かもしれない。だからあなたの体を借りて、おいしいものを食べたり、綺麗な景色を見たいと思っている」と占い師は言った。
私は咄嗟に「かわいそう、ごめん」と思った。
私自身や両親などそのような子の存在はいないから事実じゃないけど、うつ病になってから、人間不信になり、大好きだった食べることやテレビなどに対して楽しさや喜びも感じない、太陽の光さえ呪いたくなったときもあるから。
急に涙が止まらなくなって、この感情は何だろうと考えながらその場をあとにした。

もう一人の子は私の幼少期ではないか


占い師に言われてから、自分の中の人を癒してあげるためには、自分を大切にしなければと思うようになった。
特に、自分の感情と向き合うこと。その一環で「インナーチャイルド」という言葉に出会った。

インナーチャイルド(inner child)とは、自分の中にある「内なる子ども」のことです。ふだん大人として生活している私たちは、どこか子どもの部分を覆い隠して「大人を演じている」ものです。大人の部分が、ふとした拍子にはげおちると、そこからインナーチャイルドが出てきます。インナーチャイルドの本質は衝動でもあります。

特定非営利活動法人 日本トラウマ・サバイバーズ・ユニオン


他のネットでは、幼少期の負のトラウマのことを指したりすると記載もあった。
小さい頃から、自分の本心を言わない、我慢することで乗り越えてきたから、自分の気持ちや好きなもの、得意なことが良く分からなくなってきていた。
だから、就活でよくやる自己分析も上手くいかないわけである。

占い師からの「もう一人の子」という言葉は、私自身かもしれないと解釈して信じることにした。
少しずつ、内なる私と向き合い、私自身が癒すことに取り組めたらと思う。

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