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新卒2年目の男性社員が3か月の育休を取った話(2/3) ~育休中の過ごし方・大変だったこと~

こんにちは、ペンギンパパです。
前回からの続きで今回は「育休中の過ごし方・大変だったこと」を書いていきます。

(1) 妻の退院から生後1.5か月頃まで
   ~とにかく大変、サバイバル~

前回の記事でも書いたように、生後すぐの新生児のお世話をするのは、夫婦2人であっても本当にハードでした。具体的には、以下に挙げる5つの点できつかったように思われます。

1.1 睡眠不足


前回も書いたように、新生児期は夫婦ともに常に睡眠不足であり、これが大きなストレスになっていました。新生児の赤ちゃんは昼夜問わず3時間ごとに起きるというのを以前から聞いていたため、それなりの覚悟はしていました。しかし、うちの子の場合、長くても2時間半寝てくれればよいほうで、往々にして1時間ごとに起きてしまいました。1時間~2時間半ごとに起きて、30分ミルクをあげて、また寝かせてというのがエンドレスに続きます。このため、まとまった睡眠が取れず、夫婦ともに睡眠不足の状態が続きました。さらに、ミルクをあげて、おむつを替えて、やっと寝たと思っても5分と経たないうちにまた泣き始めたり、ミルクをあげている途中に体を反らせて大泣きしたりすることもあったので、日々の睡眠不足と相まって、ささいなことでイライラするようにもなりました。「こんな生活がいつまで続くのだろうか・・・。」と当初はひどく思い悩みました。

1.2 ミルクの調乳


我が家では粉ミルクと搾母乳を併用して飲ませています。ただ、粉ミルクに関してはお湯で溶かしたあとに人肌くらいの温度まで冷やさなくてはなりません。反対に、搾母乳(母乳を搾ったものです)については冷蔵庫で保管しているため、温め直す作業が必要になります。作業自体は簡単なのですが、台所で作業をしている間に赤ちゃんの泣き声がどんどんヒートアップしてくるため、急かされたような気持ちになりました。特に睡眠不足でイライラしている時や、泣き声が近所迷惑にならないか心配になる夜間は焦る気持ちが募り、精神的にこたえました。

1.3 哺乳瓶・搾乳機の洗浄と消毒


ミルクや搾母乳をあげる哺乳瓶、妻が搾乳に使う搾乳機の洗浄・消毒に意外と手間がかかり苦労しました。というのも、哺乳瓶・搾乳機ともにいくつもの細かいパーツから成り立っているため、これらを分解して洗い、消毒するのが結構面倒だからです。

また、哺乳瓶、搾乳機は一度使うと洗浄・消毒をしなければなりません。先述した通り、うちの子は1時間~2時間半ごとに起きてミルクを飲んでいたため、その度に使用済みの哺乳瓶がたまっていきます。また、妻の搾乳は6時間ごとに行っていたので、搾乳機のパーツもどんどんたまっていきます。そのため、半日もすると台所の流し台は哺乳瓶と搾乳機のパーツで溢れかえりました。これを全て洗って、消毒するとなると30分ほどかかります。その間にも、赤ちゃんが泣き始めることがあったので、集中して一気に片付けることもできず、ストレスの一因となりました。

また、食器洗いや洗濯などその他の家事も同様に、赤ちゃんが泣いた場合は中断しなければならず、まとめて片付けることができないため、精神的に大きな負担となりました。

1.4 コロナ禍での生活


うちの子どもが新生児期だった頃はちょうどコロナが猛威を振るっていた時期だったので、日常生活にもかなり気を使いました。

まず、外出ができず買い物にもいけないため、イオンのネットスーパーを利用し、配達をお願いしました。

また、妻のメンタルが不調だったこともあり、区の子育て支援センターや保健センターの職員さん、区の子育て支援ヘルパーさん、妻の知り合いの助産師さんの方に家まで来て頂いて、ご支援をお願いすることもあったのですが、その際も換気など感染対策には細心の注意を払っていました。

1.5 仕事から離れたことへの焦り、自身の存在意義の喪失


これは、育児そのものの大変さというよりも、仕事と育児を比較した際の心の葛藤に由来する気苦労です。

上司から勧められて育休を取得したものの、私が属している部署は比較的忙しい部署だったので、席を長期間にわたって空けてしまうことの罪悪感は常につきまといました。また私自身、忙しいながらも日々の仕事に対して充実感を抱き、経験とキャリアを積み上げている感はあったので、長期間休むことによってそれらの積み上げができなくなり、将来的なキャリア形成に影響を及ぼすのではないかという不安も少なからずありました。

さらに、仕事をしていると何らかの成果が見えたり、フィードバックを頂いたりするのですが、新生児の赤ちゃんにはどれだけお世話をしても無反応で、手応えがありません。新生児の赤ちゃんから何ら反応がないのは、考えてみれば当然のことなのですが、日々の睡眠不足が積み重なり、判断力が落ち、イライラが募るようになると、かなりしんどく感じるようになりました。

充実していた仕事から離れ、終わりの見えない育児に携わるようになったことで、自分の存在意義すら見失ってしまいそうになるのがこの時期でした。今から振り返ってみても、本当にしんどい時期だったと思います。

(2) 生後1.5から2か月
   ~少しずつ余裕が出てくる~


大変な思いをした新生児期のお世話でしたが、しばらくしてくると少しずつ余裕が出てくるようになりました。それには、以下2点の要因があったと思われます。

2.1 赤ちゃんの睡眠時間が安定する


昼夜問わず1~2.5時間ごとに起きていたうちの子でしたが、昼間に寝かせない時間を作ることで、次第に夜にまとまって寝てくれるようになりました。夜中の間に2回程度は起きるものの、それ以外は夜から翌朝までしっかりと寝てくれるようになったのです。

妻と私もまとまって睡眠時間を取れるようになり、これまでの懸案だった睡眠不足については解消されました。睡眠不足が解消することで、精神的にもゆとりが生まれるようになり、日々の子育て生活もようやく楽しめるようになりました。

2.2 少しずつ笑い始めるようになる


生後1.5か月を過ぎたあたりから、うちの子は妻や私の顔を見ると微笑み返してくれるようになりました。これまではお世話をしても無反応だったので、子育て自体がどこか「作業」のようになっていった節があったのですが、ようやく赤ちゃんとコミュニケーションが取れるようになり、日々の子育てに楽しさや嬉しさを感じるようになってきました。

(3) 生後2か月以降
   ~子育てを楽しめるようになる~


生後2か月を過ぎると、当初抱えていた大変さはだいぶ解消し、子育てを楽しめる余裕が出てきました。

3.1 声を出して笑うようになる


生後2か月を過ぎると声を出して笑い始めるようになり、子育てがさらに楽しくなりました。子どもを通した夫婦間のコミュニケーションも一層活発になり、子育てがより充実してきたのがこの時期です。

3.2 散歩スタート


生後2か月を過ぎてから、東京都内のコロナ感染者も少しずつ減ってきたことから、近所への散歩を始めました。抱っこひもやベビーカーを使って、近所の小道や公園に出かけるのが、毎日の楽しみになりました。

3.3 児童館へ出かけ始める


住んでいる区の児童館に出かけ始めたのもこの時期です。
今住んでいる区には、区全体で20か所以上もの区立児童館があり、乳幼児の対象年齢に合わせた親子プログラムが毎日開催されています。

私の近所にも3か所の児童館があり、0歳児向けのプログラムに参加するようになりました。児童館の先生方には大変よくしていただき、またどのプログラムも親子で楽しめるものなので、「今一番の楽しみ」と妻が言うようになりました。子育てに大きな不安を抱えていた出産直後と比較して、育児の中での楽しみを見つけられたことは、妻のメンタルがよくなってきていることを示すものであると考え、嬉しく思いました。また、私の育休復帰後に妻が育児で困ったことがあっても、駆け込むことができるセーフティーネットを見つけられたため、私にとっても大きな安心材料になりました。

3.4 自己研鑽の失敗


育休期間中にうまくいかなかったこともお話ししようと思います。
先述した通り、私は長期の育休によって職場から離れることによる罪悪感、また将来のキャリアに影響が出てしまうことに少なからず懸念を抱いていました。

そこで、長期間休むからには、なんとかしてそれに見合った「成果」を作らなければとも思い、育児の合間を縫って自己研鑽に励もうと考えました。
具体的には資格の取得で、育休期間中に3つの資格を取ろうと考えていました。

しかし、実際に日常生活を過ごしていると家事や育児で忙しいことが多く、なかなかまとまった勉強時間が取れませんでした。育休前半は、子どもが昼夜問わず起きてくるので、日々の家事と自分の睡眠不足の確保で精一杯。育休後半は、夜にまとまって寝てくれるようになったものの、昼間に寝る時間が少なくなったので、なかなか勉強時間は取れませんでした。だっこをしながら参考書を読んでみたこともありましたが、赤ちゃんは自分に構ってくれていないことを察してすぐに泣いてしまいました…。

次第に、計画通りに勉強が進まないことに焦りを感じ始めました。ただ、よくよく考えてみれば、今回の休業は「育児」休業であって、自己研鑽のための休業ではありません。勉強が進まないことに焦りを感じて、育児に集中できないのでは本末転倒だなと感じ、その後は心を入れ替えて育児に集中することにしました。

結局、育休期間中に取得できた資格は1つだけになってしまいましたが、「育児のための」休業を全うすることができてよかったと思います。


【まとめ】


以上、育休中の過ごし方・大変だったことについて書いてみました。まとめると以下のようになります。

① 妻の退院から生後1か月半:超ハードな毎日
睡眠不足から来る判断能力・精神状態の低下・悪化が日常生活のあらゆる面に影響を及ぼす。哺乳瓶の洗浄・消毒や洗濯、洗い物、おむつ替え、沐浴などこなさなければならないタスクが非常に多く、大きなストレスに。職場から離れた罪悪感、将来への焦り、終わりの見えない日々の育児に自分の存在意義を見失うようになる。
夫婦2人で子育てをしていてもかなり大変なので、夫婦のどちらか一方だけでこの期間を乗り越えるのは不可能だと思われる。


② 生後1.5か月~2か月:少しずつ余裕が出てくる
赤ちゃんの睡眠時間が安定し始め、夫婦2人の睡眠不足が解消されたことが最大の要因。


③ 生後2か月~:子育てを楽しめるようになる

赤ちゃんが笑うようになり、夫婦間のコミュニケーションが増える。お散歩を始め、児童館にも行くようになり、育休復帰後の妻の居場所ができたことで、私も安心できるようになった。
私自身の自己研鑽の時間はあまり取れなかったが、「育児」休業なので、あくまでも妻子との時間を大切にしなければならないと気付く。

こうやって振り返ってみると、やはり十分な睡眠時間と社会関係資本の構築が、育児をしていく上では欠かせないと感じました。
また、育休を取得された方の中には、私のように将来のキャリアへの不安から、「自己研鑽しなければ」という強い思いに駆られる方もおられるかもしれません。しかし、育休の本義はあくまでも子育てをすることです。どうか私と同じ轍を踏まないようにして頂ければ幸いです。

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ここまで、私の育児休業について、取得の経緯と過ごし方についてざっくりと書いてきました。次回は最終回として、3か月の育休で学んだ教訓と、今後育休を取得される方へのメッセージを書いていきたいと思います。
最後までご閲読いただき、ありがとうございました。

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