転職して得られたものは?
私の会社員歴は約10年。
短大を卒業して31歳で結婚するまでは会社員をしていた。
結婚後も続けようか迷ったけれど、労働時間の問題で結婚後も働くのが難しくなり、夫や家族からの反対もあって「結婚退職」をした。
もし、そのまま続けていれば人生は変わっていたかもとは思う。
「転職」と題名をつけたからには、私には転職歴がある。
女性としては転職歴は多いかもしれないとは思う。
新卒入社した会社は、一応大企業で入社前から自社製品を社員販売で買えたりして「福利厚生が充実しているのかな?」とは思った。
入社式には普通に出たけれど、2日後に退職者が出た。
入社式から1週間は本社で偉い方々のお話を聞くのだが、とにかく厳しいし、何か就活時の面接で聞いた話とは違うなぁというのはあった。
本社研修が終わってからは、会社の研修センターで2ヶ月泊まり込み研修。
研修期間が終わった日に、自分の配属先が発表されたけれど、自分が希望を出していた部署ではなかった。
避けたかった「人事部」だった。
同期から「人事部は残業が多いよ」「結構ブラックやで」と話を聞いていたので、事前に申請を出した部署ではなかった。
配属先を変えて欲しいと申し立てをする同期はいたけれど、絶対それは認められない。
私がどこへ配属希望を出していたかは内緒として、人事部とはどういう仕事をするのかと了承した。
人事部といっても、労務部門も若干被る仕事はあったので、若干社労士やFPに役立つことはあった。
しかし、人事部に入って思い知らされたのは「資格をとっていないと、専門的な仕事は任されない」だった。
私がいた短大の学科は「秘書科」で、卒業すると自動的に「秘書士」の称号はもらえる。
学校で取れた「秘書士」なんて何も役に立たないし、簿記検定や秘書検定で何か取っていれば配属先や、任される仕事は変わっていたかもしれない。
指導にあたる先輩は女性でフォローも入れてくれたし、お互いの愚痴も話せる仲だった。
同期やよく部長・課長の頼まれごとで、顔見知りになった人にも助けられながらも仕事を頑張った。
しかし、社内事情で民族大移動人事が行われた時は、世話になっている人がどんどん異動になった。
私はというと「あなたはよく頑張ってくれてるから異動は当面ない」と部長から言われた。
いやいや入社する時に個人の素質をあげるために、定期ローテーションはあるっていってたやん?
部長からの言葉を聞いてから体調を崩しやすくなり、休業したけれど戻らずで退職した。
退職するのは勢いでするものではないと、人事で退職手続きをしていた人間だったので、退職後に困らないことは聞いておいた。
退職届を出した時は、同期や世話になった人からは「むっちゃショックやん。」と悲しみの声は出た。
私が特に仲良しだったのは、定年退職者への書状に名前を書く「筆耕さん」。
「お疲れさんやったな。これから大変かもしれんけれど、きっといいことあるで」
と泣いて抱きしめてくれた。
2ヶ月ほどニート生活もとい休養ライフをして、転職先を見つけたけれど、馴染めずに1年で退職。
次の会社では任せられる業務が、募集と全く異なったので3日で退職。
その次の会社で、ようやく落ち着いて7年在籍し、夫と出会って結婚退職をした。
一番最後に勤めた会社では、「お客様相談室」に配属されて、かなり緊張の連続だったけれど、仕事としてはやりがいがあった。
もっている資格を問われなかったし、「困っているもしくはクレームをつけるお客さんに誠意をもって対応する」スキルが必要だった。
自分の裁量で判断できたり、上の人や専門家に返答をお願いしたりと、自分一人で抱え込む率が人事部と違って減ったからだとは思う。
今はブロガーだけれど、その前にライターとして働いていた時に資格取得に励んでいた。
結局は一度気持ちを落ち着かせるために、試験チャレンジは休むと決めた。
最近になり
「合格するかどうかはわからないけれど、勉強だけでもやると実生活に役に立つ。試験で運良く合格できればラッキーやん」
と思うようになった。
転職経験で得た知識は、今でも多いにあって、資格がないばかりに何もいえない部分はある。
学校で自動的に与えられる称号は、就職では有利にならないとも知った。
転職を繰り返すうちに、わかったことはたくさんある。
だから、怪しい条件だと見抜ける力はついたし、実務に今はついていなくてもわかる話は結構ある。
転職をネガティブに言う人は一定数いるけれど、転職することで得るものはある。
しかし、転職というのはマイナス面もあるので、頭に「転職」という文字が出た時は慎重に考えて行動することをおすすめする。
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