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#19.依存症脱却編 そして脱却の時!Google広告の奴隷からの解放

少しだけGoogle広告との付き合い方が見え始めてきたころ、プーケットは連年より遅いハイシーズンがスタートしていました。

ハイシーズンというのは、我々にとっての繁忙期であって、通常であれば11月から4月を指します。この期間は、乾期ですので雨も降らず、比較的湿気も少く、最も観光に適しているとされ、島全体が賑わう(潤う?)期間でもあります。

しかし、なぜか今年は11月が終わっても、なかなか賑わいを見せている感じではありませんでした...

我々はGoogle広告等の対策が、ある程度効果を見せていたので、他社と比べて、そこそこ良いスタートを切れていたんでは無いか?っと自負しています。

そして12月に入り、本格的に島が賑わいだすと、我々もそれに準ずるように日々のオペレーションワークは苛烈さを増していきます。

正直、睡眠不足というモノは、我々にとって順調な滑り出しを実感させてくれる有難いものでもあります。

これまで、一日の最高受注数の記録は大体60件でしたが、この頃、頭の中では、 "今期のハイシーズン中に記録を更新するのではないか?" っという期待と、 "それだけの体制作りができるのか?" という不安すら感じていました。

特にクリスマスから年末年始は、 "ピークシーズン" と呼ばれ、日々、大体30件から40件程度のご注文を連日頂いておりました。

そして、年が明けました。

2020年の始まりです。

年初から受注数と、それを支える体制は、ほぼ狙い通りに機能し、この後も、中国正月(チャイニーズニューイヤー)、タイ正月(ソンクラン)、そして日本のゴールデンウィークと続くはずでした...

1月の中旬以降、コロナの話題が出始め、タイでは3月に緊急事態宣言、外国人観光客のビザ無し渡航の受け入れ拒否、夜間外出禁止令、越境封鎖、ロックダウン...

これまで、順調と思われていた受注数は、3月の下旬で途絶え、生活すらも制限される日々が始まりました。

特にプーケットはタイ国内でも厳しい制限措置が取られ、県外との越境封鎖と同時に、島内でのエリア封鎖や、ビーチ・公園等への立ち入り禁止、他の県より早い時間帯から始まる夜間外出禁止令、飲食店、宿泊施設、スポーツ施設等の営業停止命令。

状況は刻々と厳しい措置へと変わっていき、4ヶ月を過ぎたあたりで、やっと制限措置の緩和が始まりました。

そして、プーケットで働いていた方々も、大半は帰省し、島の人口自体も半減していました。

外国人観光客に対し、海外からの飛行機をプーケットに着陸させ、島内で2週間の隔離後、タイ国内を移動できるようにする取り組み "プーケットモデル" と呼ばれた構想案も浮上していたようですが、実現には至らず、結果、2020年12月18日に、タイ政府は外国人観光客のビザ無し渡航制限の解除を発表。

ただし、2週間の隔離措置が必要条件です。

競合他社が撤退していく中、我々は外国人観光客が戻った際に更なる受注拡大に向け、制限期間中も営業時間の短縮や、オペレーターのシフトを減らす等、節約モードでの事業継続を選択致しました。

結果、会社の体力と、事業パートナーの精神状態も保てなくなり、プーケットでのタクシー事業からの撤退を検討しています。

今振り返れば、実店舗を持たずに、集客、受注、スケジュール調整、ドライバー管理、オペレーター管理、スタッフ全員が在宅勤務等々、コロナ禍で注目されたリモートワークと言うモノを全て満たしていたにも関わらず、これまで作り上げてきたオンラインでのタクシー配車サービスは、終わりを迎えようとしています。

末筆ながら、これまで本シリーズ "Google広告の奴隷からの脱却" にお付き合いくださった方々へ、深くお礼申し上げます。

Google広告に挑み続けて参りましたが、 "売るモノによっては全く効果の無いモノもある" 時代になりました。

我々もやっと、Google広告の奴隷依存症から脱却できました。




フォロー、スキ、サポート頂ければ幸いです。 プーケットのタクシー屋を営んでおりましたが、これまで作り上げてきたオンラインでの集客やドライバー管理等、事業を構築してきた全てを、さらけ出します。