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忘れかけていた夢

もう随分時間が経ってしまいましたが、あけましておめでとうございます!
いつもnoteをご覧くださっているみなさんにとって、今年もHAPPYな1年になりますように…!

さて、年末に昨年の振り返りを…と思いましたが、結局書けずじまいで、久しぶりの更新となりました。
昨年1年の漢字はきっと「走」だったと思えるぐらい、走って走って走り続けたので、年末年始は少しの間だけ、自分にお休みを与えることにしたからです。

昨年の振り返りと今年の抱負を明るく書こうとした矢先、新年早々におそらく人生最大レベルのピンチがやってきて、正直、身も心も大きく疲れきってしまいました。
ただ、おかげで逆に肝が据わった気がするし、「だからこそ、自分ができることを愚直にやっていこう!」と、今は思えています。

一瞬自分の人生に対して投げやりになりかけたとき、毎月コーチングでお世話になっている、山田裕介さんの「本当はどうしたいの?」というシンプルな問い(※)のおかげでふと思い出した、「忘れかけていた私の夢」について今日は書きたいと思います。

※実際の問いとはやや異なりますが、記事では便宜上短縮しています。

▼山田裕介さんについてはこちら


忘れかけていた私の夢

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「働く女性たちを応援したい!」
「自分らしく輝く女性をたくさんプロデュースできる人になりたい!」
「女性たちがもっと自信を持てるようサポートしたい!」

一言ではまだ言い表せませんが、ここ5年ぐらい、私がずっと思い続けていた夢であり、目標です。

きっかけはいろいろあります。
ひとつは、TED Talkで英語の勉強に励むうちに、FacebookのCOOである、シェリル・サンドバーグ氏のTEDに出会ったこと。

▼シェリル・サンドバーグ『何故女性のリーダーは少ないのか』

このTEDは何度もシャドウイングをしたぐらいお気に入りのTED Talk。
ここに出てくる3つのメッセージが心に響いたからというのはもちろんですが、個人的に「女性は自身の能力をより低く見積もってしまう」というエピソードや「出世と好感度の相関関係」のエピソードに、考えさせられるところや共感できるようなところが多かったからです。

もうひとつは、たしか何かのドラマのセリフだったような気がしますが・・・

「結婚したら”〇〇さんの奥さん”、子供ができたら”〇〇ちゃん/くんママ”と呼ばれる日々。だけど、私にもちゃんと”名前”がある」

というような言葉を聞いた(見た?)とき、「たしかに…!」と思える部分がありました。
そして、ふと「もし自分が結婚しても、子供ができても、”一人の人間”として生きていたい」という気持ちが湧いたし、周りの女性たちにもそんな風に生きてほしいと思ったんです。

そして・・・きっと他にもいろいろなきっかけはありましたが、何よりも強い原動力は、私自身の経験とその当時叫びたいぐらい「シェアできる仲間が欲しい!」と思い続けたこと、でしょう。

”女性”であることを度々突きつけられた20代前半

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大学を卒業するまで、私は自分が女性であることを強く意識するような瞬間や性差を感じるような瞬間はほとんどありませんでした。

「やればできる!」を合言葉に、苦手な科目も含め、勉強もそつなくこなし、成績は上位をキープ。
もちろん、もともと頭の回転が速い訳でも、要領が良い訳でもないので、人の数倍は努力が必要な不器用さんでしたが(以下の記事通り)、「誰であれ、努力していれば、絶対なんとかなる!」と常に信じていました。

「就職活動でかなり苦戦し、なぜか営業職でしか選考が進まなかったことから営業職に就いた」と、これまでに何度か書いたと思いますが、気持ちとして決して後ろ向きだった訳ではなく、「多少タフなお仕事でも、きっと自分の可能性を広げる良い経験ができるはず!」と、かなり前向きな気持ちで就職しました。
当時頭に描いていたのは、仕事をテキパキこなし、出張で各地を飛び回るバリバリのキャリアウーマン!
この頃は、「やればできる!」の合言葉が消え去るなんて思ってもいませんでした。

勤務先はメーカーでしたが、まだ男性の営業がほとんどの環境。
地方の営業所に配属された私は、営業所初の女性営業マンでした。
もともと真面目な性格もあり、何かと「営業所初の…」と紹介されることが多くなると、「自分が頑張らないと、”女性の営業”がダメだと言われてしまう」と思ってしまい、苦手な宴席でも努めて明るく振る舞い、仕事もそつなくこなせるよう必死で努力を重ねる日々。

それでも、最初のうちは「やればできる!」と強く思っていましたし、多少のツラさも涙をぐっと堪えて乗りきっていました(トイレで隠れて何度も泣きましたが…苦笑)。
実際、この時点では、女性であることを意識させられるというよりは、初めての一人暮らし、初めて社会に出たことによる大変さが大きかったと思います。

「思っていたより繊細なんだ・・・」と思い、女性であることを強く意識するきっかけになったのは、入社3ヶ月目のことでした。

生理がもう3ヶ月も来ていない・・・。

自分の体調がおかしいことはなんとなく気づいていましたが、大学時代もダイエットで不順な時期はあったし、今回もきっとそのはずだと思っていました。
でも、さすがに3ヶ月来ないのは初めてで、何かがおかしいと思い、病院へ。

調べてみると、脳下垂体から分泌されるホルモン・プロラクチンの過剰産出が原因。
ただ、それ以上は何が原因になっているのかも分からず、ひとまず月に1〜2回通院し、投薬治療でその分泌を抑えることになりました。

原因不明とは言われていましたが、考えられる理由のひとつに挙げられたのはストレス。
「ストレスで生理がピタッと止まる」、そんなまったく予期せぬ事態がきっかけで、自分が女性だったという至極当たり前のことを意識することになりました。

ただ、

周りは男性ばかりで相談もできないし、もし会社に知られて、会社の中でも花形の営業職から外されてしまったら、きっと出世コースからは外れてしまう・・・。

そう思った私は、絶対に誰にも言わないと決めていました。

1番嫌だったのは、お酒の席。
薬はかなり肝臓に負担がかかるため、お酒はNGと言われていました。
とはいえ、営業に宴席はつきものであり、社内でも飲み会はかなり多い方。
1年目は「(もともとお酒が)飲めない」でなんとか通していましたが、2年目から転勤してきた上司に「なんで飲まないの?」と聞かれる度に、理由なんて言える訳もなく…曖昧に笑って流すしかない日々が続きました。

治療を続けても体調は一向に良くならない、薬が合わない、毎日忙しい上に休日出勤も割と多いのに、土曜が通院で潰れていく…

「自分の身体は元通りに戻るのか」と不安になったり、なかなか良くなってくれないことで気持ちが落ち込んでも、周りに相談できる人もいない、なんだか一人ぼっちで寂しい日々が、最終的に治療を諦めるまでの1年半ほど続きました。
*結局、治療を止めた少し後ぐらいから、自然と元に戻りました。

そこに加えて、2年目以降、代理店のお客様を担当し始めてから、さらに「女性」であることを突きつけられる出来事がたくさん出てきました。

・担当交代でご挨拶に行った後、「あのメーカー、うちに女性の営業担当つけるだなんて、けしからん!」と言われているのを耳にしてしまう

・代理店の営業担当の方から何か注意されるときに、「どうせ腰掛け程度だと思うから別にいいんだけど」と前置きをつけられてしまう

などなど。

大学を出るまで、性差なんて一切気にすることなく過ごしてきた私からすると、本当にショックでした。
大学を同じように出て、同じ営業職に就いて、「なぜ自分が”女性”というだけで、そう言われてしまうのか?」と疑問であり、憤る気持ちもありました。
それまでの私は、女性が社会に出て働くのは至極当たり前のことだと思って生きてきましたし、腰掛け程度で仕事をしようと思ったことなんて、一度もなかったからです。
*注:最終的にお客様には「女性の営業さんも細やかでいいよね…!」と言っていただけるようになりましたし、今でもお客様のことは大好きです!

また、重たい製品の搬入作業、大型機器の納品や修理…他の営業マンが一人で行くような作業でも、身体的ハンデでどうしても私一人では行けません。
代理店の担当者の方、チームの他の男性営業マン…周りはみなさん優しい方ばかりだったので、それぞれ忙しい中、嫌な顔ひとつせず手伝ってくださっていましたが、段々と私はそこに罪悪感を募らせていきました。

いくらジムで身体を鍛えたところで、持てる重さには限りがありますし、いきなり身体が大きくなってくれる訳でもありません。
変えられないことを嘆いても仕方がなかったのですが、修理や納品の度に、同行をお願いすることへのストレスにどんどん耐えきれなくなってしまいました。

何事も「やればできる!」と思っていたけど、どうしても無理なことだってあるんだ・・・。

仕事を続けていく中で、かつて私の合言葉だった「やればできる!」は、そうじゃないこともあると思わざるをえなくなっていました。

最終的に、もう少し人間的にも幅が広がる生き方をしようと、会社を退職して、「海外で働く」という長年の夢を叶えることを優先した私。
退職する決断をしたとき、上司には「男性と同じぐらいできるのに、勿体ない」と言われました。

きっと上司にとっては、何気ない一言だったと思います。
ただ、私の中では、総合職で同じお給料をいただいて働いていたので、同じぐらいできるよう日々努力することは当然のことでした。
逆に、身体的にハンデがあって、それができないからこそ、罪悪感を抱いてしまったのに、どうして・・・と思ってしまったことから、その言葉はいまだに耳に残っています。

友人からは、「他人の発言ひとつひとつを意識しすぎるから、そう思ってしまうのでは?」と言われたこともありますし、私自身、自分が気にし過ぎているだけだと思ったこともあります。
そして、状況的に似たような立場に置かれているはずなのに、そこを乗り越えて仕事を続けている同期だっているので、自分が弱い人のように思えてしまったりもしました(今でもときどきそう思うことがあります)。

女性が自己実現したっていいじゃない!

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当時の私が切実に思っていたことのひとつは、「シェアできる仲間が欲しい!」

女性特有の悩み、男性社会での葛藤、女性としてどのようなキャリアを歩んでいけばよいのだろうという悩み…何か少しでも誰かとシェアできたら、きっと心が軽くなるはず。

実際私は、当時通っていた英会話学校で自分と近い業界で、同じ営業職としてご活躍されている女性の方に出会い、お互いに日々感じていることや仕事の悩み、そのときどきツラかったこと・・・を共有できるようになったおかげで、随分と気が楽になりましたし、他にも同じような境遇で頑張っている方が身近にいることはすごく励みになっていました。

だからこそ、もし過去の自分と同じ思いをしている人が他にもいるなら、力になりたい。
そして、小さくてもいいので、同じような思いを抱えている人たちが集まれる場所や機会をいつか作りたい。

当時から漠然とそんな風に思っていました。


そしてもうひとつ・・・
「腰掛け程度」と言われたり、女性の営業というだけで珍しがられたり、何か言われたりするうちに、

「女性がビジネスの場で活躍したっていいじゃない!」
「女性が自己実現したっていいじゃない!」

そんな思いもずっと持っていました。
そして、それはその後海外に出たり、いろいろな方に出会うようになったことがきっかけで、さらに強くなりました。

昨年3月まで約2年半の間、私はフィリピンとベトナムの2ヶ国で過ごしました。
そして、本当にたまたま選んだこの2ヶ国は、どちらも女性の社会進出はかなり進んでおり、女性マネージャーも、家庭を持ちながら、バリバリ活躍する女性の同僚もたくさんいました。

バリバリのキャリアウーマンを目標に入社したら、結婚したら辞める前提かのように、「腰掛け程度」と事あるごとに言われてきていた私にとって、「結婚しても、子供がいても、働き続けるもの」という自分の理想は、現実では難しいのだと思っていました。

ただ、特にベトナム時代、たくさんのワーキングマザーたちと一緒に働くなかで、再び「やればできる!」マインドが戻ってきた気がしています。

ベトナムにいた頃、私がいたチームには5人の女性がいて、全員が家庭を持っていました。
私は彼女たちと上手く連携して、航空券の手配を進めていく毎日。

*当時のメンバーの状況やマネジメントについて書いた記事はこちら(↓)

誰かが突発的にお休みすることになったら、当たり前のように助け合いますし(そういうときのメンバーの機動力もまたすごい…!)、お子さんを見てくれる人がいないとなると、オフィスに子供を連れてきて、手が空いている他のスタッフが子供を見ていたりもします。

そんな彼女たちの様子を見ていると、急にお休みすることになったスタッフは、過去の私のように”できない”ことに対する罪悪感に苛まれるのではなく、次に誰かがお休みすることになったら、そのときに自分がきちんとサポートしようと前向きなエネルギーに変えているような気がしたんです。
*実際に聞いた訳ではありませんが・・・。

そして、一番私の心に響いたのは・・・
何かの会話の拍子に、一点の曇りもなく「仕事が好き!」と言い切った、大好きだった同僚の笑顔。

周りからいろいろなことを言われるうちに、「仕事が好き!」と言い切ることにすら、やや罪悪感を覚えていた私にとっては本当に新鮮で、「きっとこれでいいんだ…!」と再び思えるようになりました。

また、ベトナム在住時代、自分のキャリアに悩んで受講した「はぴきゃりアカデミー」では、ココロもおサイフも満たされるHAPPYなキャリアを手に入れるため、受講生全員が真剣に自分と向き合っていたり、卒業後には各方面でご活躍されている素敵な女性たちにたくさん出会いました。

そして、「はぴきゃりアカデミー」受講後に一歩踏み出し、「旅するインタビュアー」として活動する中で、「海外で働く」という夢を叶えるためにチャレンジを続けてきた女性たちや、海外で起業した女性起業家の方々のお話もたくさん伺いました。

そんな風に、夢に向かってチャレンジを続ける素敵な女性たちとお会いするうちに、

やっぱり

「女性がビジネスの場で活躍したっていいじゃない!」
「女性が自己実現したっていいじゃない!」

と思いました。
むしろ以前にも増して、そう思っています。

というよりも・・・「そもそも性別によって、自己実現しちゃいけない、なんてことはなかったんだ」と、自分に染み付いてしまった、変な思い込みがやっと解けてきたような気がしています。

シェアできる場所を作りたい

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さて、今日書いてきたことは、多分これまでに書こうと思ったことがあったはずなのに、ずっと書けなかったお話でした。

理由はいろいろあります。
きっと自分が繊細すぎる。そんな自分だったから、思い悩んでしまっただけ。
気にしないで、どんどん駆け上がっている人だっているんだから、自分が弱いだけ。
そして、そんな自分にわざわざ文章で向き合わないといけないのが、恥ずかしく、情けなく、悔しいから。

それに、じつはこれまで何度も何度も、働く女性の支援に携われそうな会社への転職活動にチャレンジしてきました。
でも、どの会社も選考で落とされてしまうばかり・・・。
そうするうちに、「何か自分に知識やスキルがないとできない」とか「自分自身が結婚もしていないし、子供もいないから、誰かに共感するのってやっぱり無理なのかなぁ」と思うようになっていました。
「できもしないことを、発信してはいけないんだろうなぁ」と、どこかで思ってしまっていたとも思います。

たしかに、私自身はもうすぐ30歳だけど、まだ20代。
経験もまだまだ少ないかもしれないし、自分自身が何か事業を立ち上げて、大きく成功しているとかでもないし、結婚も子育ても経験していない上に、私自身がキャリアに悩むことだって正直あります(苦笑)。
そんな自分が、今誰かに何かしてあげることなんて、できないのではないか・・・そう思い続けていたから、書くことも、何かをすることもしてこなかったんだと思います。

でも、今日のお話の一部を、冒頭のコーチ・山田裕介さんにお話したときに、コーチである裕介さんが投げかけてくださった質問で、ハッとしたことがあります。

「それって・・・今の等身大のぺくちゃんで、やっちゃいけないことなのかな?」

いや・・・きっとやってみてもいいし、むしろやりたい!
その日コーチングを受けるまでの私は、気分的にかなりどん底にいましたが、今日のお話やその思いにもとづく未来の話をしたら、不思議とまた走り出せるエネルギーが湧いてきたんです。
だったら、今できることから少しずつ、チャレンジしてみようと思いました!

今の私ができること、「どんな話も丁寧に聞くこと、受け止めること」
たしかに、今の私は、家事や子育てとの両立が大変という話など、完全には理解しきれない部分もあるかもしれませんが、丁寧に話を聞いて、受け止めることではきっと力になれるはず。

どこかの会社の一社員、妻、母、そして誰かの娘や姉/妹でもあり・・・私たちにはたくさんの「役割」があります。
もしすぐそばに話を聞いてくれる誰かがいたとしても、その「役割」を意識して言えないことだってあると思います。

そんなとき、ふっと立ち寄って、何を気にすることもなく誰かとシェアして・・・そして、また前向きに日々を生きていける、そんな場所を作りたい!

その一歩として、今考えているのは、「スナックぺく〜頑張る”あなた”の憩いの場〜」
詳細はまだまだ準備中ですが、5人程度の少人数の女性たちで集まり、何かしらオンラインでシェアできる時間にしたいと思っています。

もちろん、それ以外にだって、まだまだやりたいことはたくさんあります。
一気には難しいかもしれないので、一歩ずつ、一歩ずつ。
じっくり、ゆっくり、今日も明日も前を向いて歩いていこうと思っています。

きっと、いつかは私の大きな夢が叶うと信じて・・・!!

想い溢れてかなり長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!



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