ぺかっち

DTM歴18年。不等分音律にのめり込んで13年。 かつてポケモンジャンルでオーケストラ…

ぺかっち

DTM歴18年。不等分音律にのめり込んで13年。 かつてポケモンジャンルでオーケストラアレンジやってた。今はピアノ音源コレクターに片足突っ込んでる。一押しはGarritan CFX。 音律はキルンベルガー派。ヴェルクマイスターはあんまり使わないのでご容赦を。

マガジン

  • Valse Brillante Op.34-1聴き比べ

    一応上から順に聴くといいかと思います。 全てC=261.6263Hz、平均律のみストレッチはデフォルト、他はストレッチなし。 音源はGarritan CFX Concert Grandです。 平均律 キルンベルガー第1 ラモーLegros案 ダランベール桒形案 ヴェルクマイスターIII キルンベルガー第2

  • Italian Harpsichord Bundle デモ

  • キルンベルガーの調律法について思うこと

    学が浅いなりにつらつら書いてみた。出典の曖昧なものや推測等含むので注意。

最近の記事

Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第2)

調律:キルンベルガー第2、ストレッチなし 先述のキルンベルガー第1版で名前を出したので、キルンベルガー第2でも鳴らしてみました。 思った通り、この曲には相性抜群でした。より一般的にはこちらの方がいいかもしれません。キルンベルガー第2は、第1でD-Aにまとめていたシントニックコンマのウルフ(ヴォルフ)をD-A-Eに分散させたもので、違いはAの音だけです。よって変イ長調、変ニ長調のこの曲の主だった部分には大きく影響せず、なおかつD-Aの響きの悪さを緩和しているので、(言い方は悪いが)多少変な弾き方をしても粗が出にくいでしょう。 中盤のFの和音はF-Aが広いため透明感こそ薄れるものの、前後のピタゴリアンな変ニ長調に挟まれてもあまり浮かないという点ではいいのかもしれません。 繰り返す通り、第1と第2はAが違うだけなので、相互の調律替えは比較的容易だったと思われます(当時の音叉はCだったので)。当時のことは勿論わかりませんが、キルンベルガー第1、第2どちらでも鳴らされていたのかなと想像できます。より一般向けの第2と、玄人向けの第1とで。 ドイツのトゥン=ホーヘンシュタイン嬢に献呈されたとあって、やはりこの曲はドイツ的な気質(temperament)を持つキルンベルガー、ヴェルクマイスター系が合うと実感しました。時代背景的にも主にベートーヴェンの影響でキルンベルガー第2が人気だったことと辻褄が合うので、ショパンは献呈先のピアノの調律(おそらく鍵盤の音域も。この曲は73鍵)をちゃんと考慮して作曲していたのでしょう。

    • Valse Brillante Op.34-1(ヴェルクマイスターIII)

      調律:ヴェルクマイスターIII(第1技法第3番)、ストレッチなし 聴き比べと言いつつポピュラーなウェルテンペラメントがないのはどうかと思い、(なぜかバッハに絡めて未だに信者の多い)ヴェルクマイスターIIIでも鳴らしてみました。とはいえ流石ヴェルクマイスター。純正5度の多い領域なので響きも割とすっきりしていて、曲中にH-Gesの狭い5度も使われていないのでかなり相性はいいです。 キルンベルガー第1と同様に最も支障の出るD-Aの5度も上手く処理されているので気になりません。途中のFの和音も完全な純正ではないにしろ透明感があるため、キルンベルガー第1と似たような効果を出せます。 ヴェルクマイスターは変ニ長調がピタゴラス音律になるため、中盤で本領を発揮します。飛び跳ねるようなリズムの音型と曲の山場になる最高音のFも、より華々しく鳴ることでしょう。

      • Valse Brillante Op.34-1(ダランベール桒形案)

        調律:ダランベールが著書内で「取り上げている」テンペラメント・オルディネールの桒形案(論文の記述に即して書くとややこしい……)、ストレッチなし 出典:「不等分か等分か――フランス18世紀音律の色彩、その曖昧さの魅力」桒形亜樹子 東京藝術大学音楽学部紀要 (35), 59-73, 2009、東京藝術大学音楽学部 https://ci.nii.ac.jp/naid/120005610545 先述のラモーの音律と関連のある音律でも鳴らしてみました。 出典内の記述にて、この音律自体はダランベール本人の考案ではなく、当時フランスで一般に使われていたものだと桒形氏が述べていますが、まさしくテンペラメント・オルディネールの一つということになります。それを桒形氏がシンプルな形にして、本人も特に贔屓にしているとのことです。 CからEまではミーントーン5度に合わせてC-Eを純正に取り(キルンベルガー第3法と同一)、EからGisまでの5度は700.2セント、CからAsまでの5度は左回りに703.2セントに取り、GisとAsを同一にして五度圏を閉じて完成するこの音律、実際に鳴らしてもラモーより遥かに実用的だと評します。 用いている調律データは微調整を施しているため0.1セント単位の誤差がありますが、3度音程の外れも小さく、ウェルテンペラメント的な側面も持つため、この曲にも十分使えます。ただし、純正5度が全くないため響きがぼやけてしまい、これを是とするか非とするかは聞き手によって分かれそうです。 変ニ長調、変イ長調だと響きが濁ると書かれていますが、少なくともこの曲ではドンピシャで使われているにも関わらず、全然気になりません。

        • Valse Brillante Op.34-1(ラモーLegros案)

          調律:ラモーのミーントーン H. Legros案、ストレッチなし これまでの平均律とキルンベルガー第1とは毛色の異なる音律で鳴らしてみました。 ショパンは1831年に父の故郷フランスへと渡り、パリを生活拠点としますが、当時主流だった調律がミーントーンをベースとしたテンペラメント・オルディネールだったせいか、その流れをくむラモーの音律でもいける曲があります。 この曲だと主和音と属和音の5度As-Es-Bが純正よりも広くなりますが、案外気になりません(寧ろ中間の変ニ長調で気になる響きが目立つ)。とはいえ大きく外れた3度音程も目立つので、個人的には悪くはないけどよくもない程度にとどまるかと思います。

        Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第2)

        Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第2)

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        • Valse Brillante Op.34-1聴き比べ
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        記事

          Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第1)

          調律:キルンベルガー第1、ストレッチなし 曲紹介や概要はマガジン内の平均律版をご覧ください。 ここで紹介するのはキルンベルガー第1法(以降第1)で鳴らしたものです。 キルンベルガーの音律は現在だと第3法が知られていますが、ここで紹介する第1は、白鍵がハ長調純正律、それ以外の5度もスキスマのFis-Des以外純正という、理論上では最強の音律です。しかし純正律なので、D-Aの5度が狭くて聴くに堪えない欠点を持ちます。ですが、この曲とは一番相性がいいと感じます。 で、この曲も実はDとAの近接使用のみならず、同時使用があります。あります! でも聴いてみてもそれがどこかはわからない人がほとんどかと思います。速いテンポやベロシティを調節しているのもありますが、半音階進行に紛れ込ませたり、D-As-Aという形で鳴らしたりと、ショパンの音使いの巧みさには驚くばかりです。 というのも、曲紹介で書いた通り、献呈先がドイツに住む方なので、所有するピアノはキルンベルガー第2で調律されていたと想像できます。第2もD-Aが狭いので、同様の処理が効果的であり、辻褄は合います。しかしそれでもあえて第1を選んだ理由は、悪い響きがなく、最大の強みである共鳴の美しさが活かされるからです。途中に現れるFの和音も純正なので、あえて一部フェルマータ気味にして余韻を残すようにしています。

          Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第1)

          Valse Brillante Op.34-1(キルンベルガー第1)

          Valse Brillante Op.34-1(平均律)

          ショパンのワルツ第2番として知られる、華麗なる円舞曲作品34の1曲目。1835年作曲と推定。ドイツ、テッヘンのトゥン=ホーヘンシュタイン嬢に献呈された。 例の如く打ち込みデータを平均律と不等分音律3種類で鳴らしたものをマガジン形式でまとめます。全てC=261.6263Hzで統一している他、平均律以外はストレッチを切ってあります。 また、一部プラルトリラーを補助音から始めています。コーダはこれでも自重した方です。 最初はお馴染みの12等分平均律。現在ショパンの楽曲は平均律で演奏されますが、作曲された1835年は、まだピアノに平均律が施されていない時代なので、平均律を意図して作曲されていなかったことが十分考えられます。無論平均律なので全体の響きは濁りますが、ストレッチを利かせているお陰か、そこまで汚いわけではないです。 ちなみに余談ですが、Garritan CFXのストレッチ機能は128段階とかなり細かく設定できます。 ですが実はストレッチを切っていても、サンプルの段階で微妙にストレッチがかかっているのをPianoteqとの比較で確認済みなので、この音源のストレッチは、あくまで平均律で鳴らしたときにより響きの悪さを緩和するための補助的なものと考えた方がよさそうです。古典音律だとかえって響きが悪化するので。 ……無論、Pianoteqではストレッチを入れた方が響きがよくなります。これがGarritan CFXだとストレッチを切った状態に相当するので、ややこしいですね。 概要 SMFデータ作成:Domino 音源:Garritan CFX Concert Grand https://www.garritan.com/products/cfx-concert-grand-virtual-piano/ 調律:平均律、ストレッチあり(デフォルト)

          Valse Brillante Op.34-1(平均律)

          Valse Brillante Op.34-1(平均律)

          Hallelujah Chorus from Messiah

          コーラス:YAMAHA MU500 オーケストラ(チェンバロ以外):Garritan Personal Orchestra 5 チェンバロ:Blanchet-1720.sf2(ARIA converted) 調律:1/4コンマミーントーン(ウルフAis-F)、A=442Hz クリスマスにもニューイヤーにも合うレパートリーだと思います。 元々MU500で打ち込んだデータをGPO5に焼き直してみたけど、流石サンプリング音源だけあって音に迫力がありますね。ただダイナミックレンジの自由度はMU500より低いので慣れが必要かなと。 個人的にはストリングスのビブラートが邪魔だけど、サンプルの段階で既に入ってるのでどうしようもないです。せっかくミーントーンに調律したのに……。

          Hallelujah Chorus from Messiah

          Hallelujah Chorus from Messiah

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front & Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          https://audioplugin.deals/deal-2/ref/41/ セール中だったので買ってみたらいい感じだったので、昔打ち込んだWTC前奏曲第2番を鳴らしてこういう感じだよと紹介してみる。3種類のイタリア製チェンバロ音源のバンドルだが、実質5種類の音色を楽しめる。全て紹介したらマガジンでまとめる予定。 今回紹介する音源Italian Harpsichord IIIについてはFront 8' Stopを参照してね。 今回はFrontおよびRear 8' Stopを同時に鳴らした音色。両者の音色の違いと発音のタイミングの違いによって、音に深みが出る。0:50辺りの1箇所だけ明らかに発音タイミングが遅れているように聞こえるのは、偶然か仕様か現時点では不明。このシリーズの音源は各鍵盤につき8つのサンプルを割り当てているので、そのうちの1つがもしかするとハズレなのかも。 調律:E. Jobin氏によるWTCの調律法 ピッチ:A=415Hz

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front & Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front & Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          https://audioplugin.deals/deal-2/ref/41/ セール中だったので買ってみたらいい感じだったので、昔打ち込んだWTC前奏曲第2番を鳴らしてこういう感じだよと紹介してみる。3種類のイタリア製チェンバロ音源のバンドルだが、実質5種類の音色を楽しめる。全て紹介したらマガジンでまとめる予定。 今回紹介する音源Italian Harpsichord IIIについてはFront 8' Stopを参照してね。 今回はRear 8' Stop。音色はFrontに比べアタックが強く、かなり自己主張する。Rearだからといって慎ましやかであるとは限らない。ソロ向きっぽい。 調律:E. Jobin氏によるWTCの調律法 ピッチ:A=415Hz

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Rear 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          https://audioplugin.deals/deal-2/ref/41/ セール中だったので買ってみたらいい感じだったので、昔打ち込んだWTC前奏曲第2番を鳴らしてこういう感じだよと紹介してみる。3種類のイタリア製チェンバロ音源のバンドルだが、実質5種類の音色を楽しめる。全て紹介したらマガジンでまとめる予定。 今回紹介する音源Italian Harpsichord IIIは、1690年頃に作られた、FrontとRearの2つの8'ストップを搭載した楽器であり、Front、Rear、そしてその両方の3種類の組み合わせがある。実際はアタックとリリースでトラックが分かれているので、読み込みは6トラック分になる。びっくりしないでね。 今回はFront 8' Stop。音色はチェンバロらしさを出しつつも癖がないため、バンドルされている全音色の中では最も使いやすい(かもしれない)。後述のRearに比べると少し引っ込んだ感じに聞こえるかも。 オリジナルの調律はA=382Hzのキルンベルガー第3。 調律:E. Jobin氏によるWTCの調律法 ピッチ:A=415Hz

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord III Front 8' StopでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IIでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          https://audioplugin.deals/deal-2/ref/41/ セール中だったので買ってみたらいい感じだったので、昔打ち込んだWTC前奏曲第2番を鳴らしてこういう感じだよと紹介してみる。3種類のイタリア製チェンバロ音源のバンドルだが、実質5種類の音色を楽しめる。全て紹介したらマガジンでまとめる予定。 今回紹介する音源Italian Harpsichord IIは、1590年頃に作られたとされる作者不明の楽器である。アタックが強く澄んだ音色で、(SF2ではあるが)お気に入りのチェンバロ音源Blanchet-1720に比較的近い雰囲気がする。ソロで映える感じだろうか。 オリジナルの調律はA=378Hzのキルンベルガー第3(なぜ?)だが、他の音源同様ちゃんとA=440Hzの平均律も用意しているのでご安心を。 調律:E. Jobin氏によるWTCの調律法 ピッチ:A=415Hz

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IIでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IIでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          https://audioplugin.deals/deal-2/ref/41/ セール中だったので買ってみたらいい感じだったので、昔打ち込んだWTC前奏曲第2番を鳴らしてこういう感じだよと紹介してみる。3種類のイタリア製チェンバロ音源のバンドルだが、実質5種類の音色を楽しめる。全て紹介したらマガジンでまとめる予定。 今回紹介する音源Italian Harpsichord Iは1579年にLivornoのPierluigiによって作られたヴィンテージ物。温かく深みのある音色。メカニカルノイズはあまり気にならない。ちなみに音量がかなり大きいので注意。 オリジナルはA=383Hzの中全音律だが、440Hzの平均律もプリセットにあるため、スクリプトのPro Microtuningで好きな調律に変更可能。 調律:E. Jobin氏によるWTCの調律法 ピッチ:A=415Hz

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          REALSAMPLES Italian Harpsichord IでWTC前奏曲第2番を鳴らしてみた

          Final Fantasy VIより「街角の子供達」(中全音律)

          音源:YAMAHA MU500 音律:中全音律(ミーントーン)Gシフト(1セント単位の誤差あり) 街の中の思わず顔が綻ぶようなほのぼのとした一幕を思わせる、FF6の中でも特に好きな曲の1つ。 耳コピ中にもしやと思って調律を変えてみたら見事にハマっちゃいましたとさ。原曲はリコーダーにビブラートがかかっているが、音律の違いをわかりやすくするために、あえてかけていません。 曲中にdimがあるため、ウルフを跨ぐ音程がどうしても出てしまいますが、そこまで違和感がなかったのが個人的に大きな発見ではありました。

          Final Fantasy VIより「街角の子供達」(中全音律)

          Final Fantasy VIより「街角の子供達」(中全音律)

          Berceuse Op.57(キルンベルガー第1、NOIRE版)

          Garritan CFX版 https://note.com/pekatan158/n/n2245ee2c76a5 NOIRE https://www.native-instruments.com/jp/products/komplete/keys/noire/ 同じCFXのサンプルとはいえ、全体的にGarritan CFXより落ち着いた音色で、デフォルトで低域が強い模様。元がかなり丸い音なので、Colorを30%にしてブライト気味にしてやっと丁度いい塩梅。

          Berceuse Op.57(キルンベルガー第1、NOIRE版)

          Berceuse Op.57(キルンベルガー第1、NOIRE版)

          キルンベルガーの調律法について思うこと その2

          ※引き続き長駄文注意 前回を振り返って前回ではキルンベルガーの各調律法について、およびキルンベルガー第3の応用性について取り留めもなく述べた。プロフィールに調律はキルンベルガー派と書きつつ、第2の説明がやけにあっさりだったり第3をボロクソに言ってたりするのは目を瞑っていただきたい。 キルンベルガーの調律法は時代が下るにつれ純正律→ミーントーンへとその母体が変遷していく一方で、3種類すべてにおいて純正な3度音程へのこだわりを捨てなかったキルンベルガーの気質(テンペラメント)を

          キルンベルガーの調律法について思うこと その2

          キルンベルガーの調律法について思うこと その1

          ※長駄文注意 J. S. バッハの弟子としてその名が知られているヨハン・フィリップ・キルンベルガー(Johann Philipp Kirnberger 1721-1783)。師事していたのは1739年から1741年の2年程らしいが(ゼロ・ビートの再発見より)、バッハを高く称賛していたという。調律法としては1766年のキルンベルガー第1法、1771年の第2法、1779年の第3法にその名を残している。これらはバッハが実際に用いていたものとも言われているようだが果たして。 著書「

          キルンベルガーの調律法について思うこと その1