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スマートなゴミの拾い方を考えてる

2024.07.02
ぺぎんの日記#90
「スマートなゴミの拾い方を考えてる」


学祭の準備が本格化してきて、教室はいつもよりも少し汚い。

学祭のゴミ、学祭の浮足立った雰囲気の中でポイ捨てされたゴミ。
床に度々落ちている、布切れやティッシュ、段ボールや酷いときにはペットボトル。そういったものを見ながら、かっこいいゴミの拾い方を考える。

かっこいいっていうのはアレですよ。人知れず善い行いを貫く感じ。誰にも見られず、誰にも褒められず、ゴミを拾いたい。

どうしたらよいだろうと考え、結局、人があまりいないタイミングで歩きながらスッとしゃがんで拾うのが一番スマートだという結論に行き着いた。

早速実践。
段ボール、成功。
布切れ、複数枚落ちていたので時間はかかったが成功。
ティッシュ、何を拭いたティッシュなのか分からなかったら、数歩手前でポケットから自分のティッシュを取り出し、それで包んで取るという超絶スマートなやり方で成功。

次なるチャレンジはペットボトルのキャップ。これは簡単だろうと油断してしまっていた。
スタスタと歩いてキャップに近づく。あと少し。そこまで来たとき、「ぺぎん!」と名前を呼び止められて振り向く。

あっ!

なんと、あろうことか振り向いた拍子に、キャップを踏んづけて飛ばしてしまった。

呼び止めた相手に変に思われる訳にはいかないので、とりあえず何も知らない、平静のフリをして相手の話を聞く。でもキャップの行方が気になり過ぎて話がぜんぜん入って来ない。

何言か話し、ようやく話がまとまって開放される。
キャップはどこに飛んだと、真っ先に探す。

あった…。
クラスの、話したことのない人の席の真下に。
しかもその人は机に突っ伏して寝ているではないか。

おう…。為す術なし。

元々私は拾おうとしただけで、落としたわけではないのだと自分を納得させる。いや、それでも納得できないのだけど、話したことない人の昼寝を起こしに行く自信はない…。

何もなかったことにして、その場を後にする。

ペットボトルのキャップはその後無くなっていたから、誰かが拾ってくれたのだろう。

スマートなゴミ拾いを目指してるのに、なんでこんなダサいことをやっているんだ私。明日からもっと頑張ろうと思う。


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