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【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 65

同じ飼い主が同じように接して同じ環境で育った猫でも、全く性格が違います。
ジョルジュはおっとり。ルネはアグレッシブ。
モネは…最初は警戒心が強くて臆病だからあまり近寄ってこないのかと思っていましたが、最近ある発見をしました。
それは、ただの横着。
みんなにおやつを配る時、ジョルジュとルネはそわそわしながら準備段階で近くを歩き廻り、ルネは皿に入れるはしから食べようとします。
これでは何個入ったかわかりません。
なので三つの皿をトレーに載せて片手で持ち、もう片手でおやつの袋から皿に入れる空中給仕を行います。
その皿が最初に置かれる場所を求めて、ルネはキッチンカウンターやフードストッカーの載った台に飛び乗ったり飛び降りたり大忙し。
ジョルジュも足元でうろうろします。
で、モネはというと、人間様の布団にふんぞりかえって鳴いています。
先にお兄ちゃんたちにあげている間も、「ここじゃ、ここじゃ、早く持ってまいれ」と鳴き続けます。
「何だその態度は」と心で言いいつつ飼い主は、ウーバーイーツならぬウーバートリーツとなっていそいそとモネ様の許へおやつを運びます。
行ってみたら、アングルの「オダリスク」のような優雅なたたずまい。
(上写真参照)

昭和のテレビの上の令和の猫

最近の雨日和の中で一日だけカラッと晴れた日がありました。
その日に布団を干しました。
モネが大声で鳴いているのが聞こえて慌てて駆けつけました。
どこか高いところから降りられないのかと思うような、緊急事態を思わせる大声です。
行ってみたら、別に異常はなくただベッドの上の敷パッドで鳴いているのです。
いつもの布団がないから、「あのフカフカをどこへやった?」と文句を言っているだけでした。
猫にとって、いつもと違うことはストレスなので、これは仕方ありません。なでなでしながら、「もうすぐ戻ってくるから待っててね」と言っておきました。
考えてみれば猫様は存在自体が尊いので、わがままがあたりまえ。
言葉が通じないのに意思表示までしてくれなくなったら、その方が途方に暮れてしまいます。

ゴロゴロダラダラが幸せ

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