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【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 83

先週、台風が来ました。
台風の時の猫はそわそわと家の中を歩き廻り、ゴォーゴォー言っている窓際をパトロールし、つまらん騒音で攻撃してくる敵を特定しようとします。
特定できないと降りてきて、「ママ、あいつ何とかして」と鳴きます。
ぢっと手を見るまでもなく、私の手にはあまりまくるキャパオーバー。
音はすごいし、ボロ家は揺れるし、ギシギシきしむし。
耳を倒して物音がするたびにびくっとする猫たちが可哀そうです。
ちなみにこれは弟猫たちだけで、ジョルジュはいつものマイペースです。
マイペース、それは独自のペースを持っているということ。
無敵です。
何度も台風を経験し、家の中にいる限り、そしてママの側にいる限りひどいことは何も起きないと学習しているのです。

お気に入りの猫ベッドは使い倒して崩壊寸前

確かにこれまではそうだったけど、この台風ちょっと度を越えてはいないか。
心配が募ります。
雨風が荒れ狂い、家が倒壊した時に備えて、また、海が近いので高波が堤防を越えてきた時に備えて非難の準備だけはしておきました。
キャットフードと食器と砂とトイレが入った猫たち用の避難用袋。
猫2匹が入るペットカートと1匹用のペットキャリー。
色んな動画を観て、オババの力で連れて逃げられるのは2匹までと一旦はあきらめていました。
でも、誰か見捨てたら『ソフィーの選択』みたいに一生後悔して心を病むのが確定しているので、自分の物を減らしてでも猫全員と一緒に逃げます。

オヤツを待つ熱い視線

一夜明けて、風が少し弱まっていて一安心。
でも、朝ごはんの準備中に停電して慌てました。
停電は何年かぶりです。
そういう時の為に家のあちこちに配置した電池式壁掛け簡易ライトを点灯し、調理はガスなので事なきを得ました。
パソコンが使えないので、ひたすら2階の窓から射す自然光で読書。
ママの周りに猫が集まり、目が疲れて少し横になると全員がその場で昼寝。
停電の日は、人間を休んで猫になる日にしてもいいかも。
夕方には復旧したので、本格的な暗闇に供えて準備しておいたヘッドライトは使わずに済みました。

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