【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 91
猫は飼い主の精神状態に敏感です。
飼い主はお灸でできた背中の火傷が皮膚潰瘍と化して、もは不治の病になっています。
もう半年、悪化したりおとなしくなったり、血が出たり止まったりの繰り返し。
特に良くも悪くもなりません。
それでも、ちょっとよくなってもしかしたらこの人生のうちに治るかもしれないと思った矢先に大量出血していると、泣いたりぶつぶつ気の滅入る独り言を言ったり物に当たったりします。
ちなみに、どんなに平常心を失っていても猫には当たりません。
鳴いて甘えてきた時に「うるさい」と怒鳴ったことがあり、その後、それまでの10000倍以上気が滅入ったので。
ベッドに腰かけてママが泣いていると、モネが白い靴下を穿いた可愛い前脚でぴとっ!とタッチしてくれます。
ゴロゴロ言うのは多分、自分の気持ちを鎮めるのためにやる時と同じで、ママの気持ちを鎮めようとしてくれているのだと思います。
ジョルジュも私が落ち込んでいると側に来てじっと見つめます。
おいでと言ったからといって普段は人の言うことなんか聞きゃしないのに、おとなしく膝にのってくれます。
可愛さパワーのヒーリング効果は抜群です。
ルネはやんちゃで食いしん坊でいろんなものを散らかしたり食い散らかしたり、消化できないかけらをその辺にケポったり。
この子を誰かほかの人に任せるのは無理だと思わせてくれます。
猫ヘルプ手帳に猫たちのことは書いてあるにしても、私に何かあったら住み慣れた場所で同じルーティンで生活することはできなくなるので、どんなに人生に絶望していても、猫たちの為に生きなきゃと思います。
つまり、私は猫に生かされている。
だから、猫への恩返し頑張らないと。
そして、飼い主の感情は猫に伝染するので、明るくしていないと。
それに、うちにはハイシニア猫がいるのだから、涙はとっておかないと、です。