見出し画像

電力ケーブルの増加に伴う配電系統での問題点

地中配電線路にはケーブルが用いられる。
しかし、これが原因となって発生する次のような問題点もある。

電力ケーブルが多くなると、線路の対地静電容量が大きくなり、地絡時の零相電圧が小さくなる。
そしてさらに非接地系では零相電流も小さくなる。
その結果、地絡保護リレーの動作では、所定の地絡検出感度を得るのが困難となる。

また非接地系統では、間欠アーク地絡が発生することによって、異常電圧発生のおそれがある。
当然、対地静電容量の大きな系統ほどその可能性は高い。これらの対策として、以下のようなものがある。
・配電用変圧器を増設し、1バンク当たりの電力ケーブルを少なくする。
・EVT(接地用変圧器)のY-Y-△の三次巻線のブロークンデルタ部分に接続する制限抵抗の値を小さくする。また、制限抵抗と並列に補償コイルを設けて充電電流を補償する。

ケーブルには対地静電容量があるということ、それから非接地系においては間欠アーク地絡が発生するということを覚えておきたい。

この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?