災害時小児周産期リエゾン養成研修①
ということで、上記の研修講師にて大阪に来ています。
しかし、大阪名物など食す時間も無く、大阪城のすぐ目の前に居るのに観光もせず、、、2日間缶詰にて候。
今日明日で研修の内容を少しご紹介します。
災害と法律
総論から始まりますが、複雑な災害に関する法律を一気に整理します。
災害対策基本法がベースです。
よく災害が胃腔徐放を何故早く適応しないのか!という議論も出ますが、設定された項目について、誰が(自治体なのか国なのか)どれくらい費用を払うか、とか、それに付随して事務処理をどう変えなくてはいけないのか、など、かなりシステムとして複雑で、当然ですが適応すればいいというものではないこともよくわかりました。
私自身も疎い分野なので、大変勉強になりました。
DHEAT
DHEAT とは 災害時健康危機管理支援チーム のことで、
という任務を掲げて活動をします。その活動内容は以下のようなもので、保健師等を中心に被災違いの行政機関から、被災都道府県に派遣されます。
大変有用な枠組みですが、費用支弁を誰がするか(要するに助けに行く県が手弁当で行くのか、被災県が支払うのか)など、調整も必要な項目が多く、先日の千葉県の台風災害では残念ながら派遣はなかったようです。
今後、この枠組みをどう活用していくか?が課題と思いました。
小児周産期リエゾンの活動について
シミュレーションと講義を用いて、特に急性期の活動について考えていきます。120分単位のシミュレーションが2本。受講生の皆さんも、講師側もぐったりです。
リエゾンの活動の3本柱は、以下のようなものでした。
シミュレーション① では主に情報収集し発信していくか、そのためにどんなカウンターパートとどのように連携するか、実例を交え具体的にシミュレーションしていきます。
シミュレーション②では、搬送調整を行う時にどんな情報が必要か?誰とどうやって連携するのか?医療的ケア時の対応などを、検討します。
いずれも、総論で終わらせず、誰がどうやって、と具体的な質問を皆さんと考えていくことで、リアルな逼迫感を味わうことができます。
災害時の連携システムについて
DMATが使用する、災害時の医療情報全体を扱うシステムがEMIS です。
また、妊婦・新生児・小児に関する情報に特化した情報集約システムが構築され、実災害でも活用されています。
http://www.jsog.or.jp/modules/disaster/index.php?content_id=1
具体的にこの使用法を実習しますが、これを活用するためには、
災害時に必要な情報は何か?
その情報は何をするために集めるのか?
最小限の情報とは何か?
どうやって集めるか?
をきちんと理解していないと、余分な情報をたくさん集めて徒労に終わったり、必要な情報が集まらない、ということになり、
「情報を制するものは災害を制す」
という過去の教訓を併せて学べる形に設計されています。
明日に続きます!
小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン