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脳圧ってなに? ②

本日は病院の災害訓練でした。今年病院を変わって初めての訓練でしたが、なかなかのカオスっぷりでした。やることがたくさんありそうです。。

そんな中、ぎりぎりとうこうが増えすぎていて(というか数日はアウト、1回は投稿できず、、、)ヒヤヒヤするので、プレミアムを試してみることにしました。といっても使うのは「予約投稿」なんですが。いいタイミングで時間を決めて投稿できるようにしようと思います。時間等きめたらまたご連絡しますね。

さて、脳圧の話の続きです。そもそも何のために脳圧を評価するのか?を考えます。

脳が活動を行うためには?

脳が働くためには、酸素とグルコース(要するにブドウ糖)、最悪ケトンが必要です。ケトンはブドウ糖が枯渇しているときに緊急的に使用します。

これらは当然、血液に載って運ばれますので、脳の代謝(=活動)を維持するためには、酸素とグルコースが十分に含まれた血液が、必要十分量、頭蓋内に運び入れられる必要があります。「必要十分量」がポイントで、多すぎても少なすぎてもダメです。

脳に流れる血液の量を、脳血流量(CBF: Cerebral blood flow)といいますが、下図のように定義されます。

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※平均動脈圧 = 拡張期血圧+(収縮期血圧ー拡張期血圧)*1/3

つまり、私たちは脳の代謝を守るために、この脳血流量を保ちたいわけです。中枢神経管理の最大の目標です。

しかし、脳の血流量そのものをモニタリングすることは非常に難しく、臨床現場では技術的に難しい上に、できたとしても侵襲が強すぎてとても実用に耐えないという現状があります。

脳血流量の代用としての脳灌流圧

このためその代用として、脳還流圧(CPP; Cerebral perfusion pressure)を用います。

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MAP は先ほどお示しした平均動脈圧のことです。そうするに、 脳の中の圧 = 脳圧(ICP; Intracranial pressure)というあつがかかっている閉鎖空間に、MAP という力で血液を押し込もうとしているときに、脳を還流する圧はいくつですか?ということです。そう考えると、CPP の定義、しっくりきませんかね。脳血流量を維持するため、その間接指標となる脳灌流圧を評価しながら中枢神経管理を行います。

脳圧亢進の症状としてクッシング現象(血圧上昇+徐脈)が有名です。これは脳圧が上昇したため、血液を押し込みにくい状況が発生し、それに対し、血流量を確保するため、ゆっくり力をかけて血液を押し込んでいる、ことを示しており、頭蓋内出血などで血圧が高い際に血圧をコントロールしすぎてはいけない理由はここにあります。

ということで、MAPを適切に上昇させ、ICP をできるだけ下げられるようコントロールすることで、 CPP を最適化することが、中枢神経管理の目標になります。





小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン