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実家を処分した時の話

今日は、実家を処分した時の話を書こうと思う。

一人暮らしをしていた父親が他界をしたのが、おととしの秋であった。

その後、月1回ぐらいの頻度で、実家で遺品整理を行うのであるが、短期の滞在の為に、ごみの日に分別しても、なかなか荷物が減らずに、前には進まなかった。

とにかく、荷物をどうにかせんと、気持ちだけがあせり、去年の1月に、実家の階段から落ちて、左足の親指を骨折する。

最初は、くじいただけだと思っていたのであるが、自宅での安静生活で、実家には、行くことが出来なかった。

そして、骨折しているとわかったのが、3月であった。

春、遺品整理を再開したのであるが、とりあえず、端から、荷物の中身を確かめながら、進んでいった。

あいもかわらず、ごみ捨ては、少ししか進まなかった。

そして、あっという間に、父親の一周忌の法要を済ませ、なんか気持ちも整理出来た気がした。

去年の11月ごろであろうか。

一通り荷物に目を通して、取っておく荷物を自宅に送った。

母親が亡くなった6年前から、隣の奥さんを通して、地主が実家を買いたいと言われており、憤慨しながらも実家の価値を測るべく、相見積もりを業者に出してもらった。

12月に地主と面会して、買値を確認してからが大変であった。

もちろん売値に対しての税金関係やら詳しく調べて、売値が高くても税金で損をしても困るので、その辺は、慎重に調べていった。

年内に、仲介の不動産会社を決めて、実家の荷物を処分してもらう業者の選定をした。

今年の歳が開けて、地主に、実家を売る旨を伝えると、地主の機嫌が悪くて、暗礁に乗り上げるのだ。

それと並行して、業者に荷物の処分をしてもらった。

複数の業者に見積もりをとったが、20万の差が生まれ、一番安い業者に頼んだのであるが、期限を決めずに、業者の空いている日に作業をしてもらう事にして、あと、10万、値引いてもらった。

仲介の不動産の担当者とは、綿密に打ち合わせを行った。

業者が入っている日に、なんどか実家に足を運んだ。

ほぼ、荷物を搬出したあとに、裏庭に、炭がまかれている事に気が付く。

業者は、掃除もしてくれると聞いていたので安心していたら、満足のいく状態にするには別料金だと言われ、仲介の不動産会社の担当の人に泣きついたら、一緒に掃除をしてくれて、実家はぴかぴかになったが、炭に関しては、担当者もそのままで、どうしようもない状態だった。

実家を地主に売買する日の当日、実家に向かい最終点検をしていたら、残りのごみを回収しに、業者とばったり会うのである。

業者に、炭の話をしたら、その場で回収してくれて、すべてさっぱり。

なんていう偶然なのだろうと思ったのであるが、これも亡き父が引き寄せたものではないかと。

両親には、お墓参りに行った際に、報告した。

曇っていた空が、晴れたので、賛成してくれたのだと感じたが、後悔の無いような状態での引き渡しが出来たのも、両親が自宅を売買する事を納得してくれた証拠ではないかと感じた。

条件の悪い立地の実家であったが、売買に関しては、どうにか、大仕事を成し遂げた、達成感を感じたものである。

自宅で生活していると、実家を売買したことに実感が無い。

まだ、実家の土地に行くと実家はそのまま存在している。

両親がお世話になったご近所さんのところには、ご挨拶に行ったが、また、お墓参りに行った際には、顔をだそうと思っている。


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