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すてきなことを描く人たち

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noteで遭遇した、すてきなことを描く人たちを集めてみました。 同じようにすてきだなぁ、と感じて貰えたらとても気持ちがいいです。
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#ほのぼのストーリー

私の背中を押す、「34グラムの銀」

18歳の私にとって、1番たかい買い物は、「シチズンの腕時計」であった。

デパートの1階。黒のストライプスーツを着こなす男性店員が2人。目をあわせぬよう、緊張を隠して店内へ。ショーケースの右から3番目にみつけた。

ソーラー充電だと楽だ。それでいて、ベルト部分はステンレスがいい。うっすらピンクの円に、小さい文字盤。きっかり12時を指して止まったままの針が3本。

即決だったように思う。

いつだっ

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左手にココアをもつ妹は、右に座らない。

左手にココアをもつ妹は、右に座らない。

2人の漫才師がステージに立つ。

そのとき、客席から見て、センターマイクを中心に右にツッコミ、左にボケとなるようで。

理由は単純だ。

日本人の多くが右利きで、ツッコミが相方の頭を叩くときには、右に相方がいるほうが自然と叩けるから。

だからこそ、右にツッコミ、左にボケなのだ。

ただ、これも決まったものではない。だから、頭を叩かずにツッコミをするスタイルの場合は、逆であることも多々。

そして

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