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季節を感じながら、生きること。ー春風が氷を溶かす頃ー

生きていく道を見つけたくて、農業を学び始めた。昔の人たちは、季節の変化を約5日ごとに感じながら農作業をしていたという。季節の変化の種類は1年で72に及び、それを”七十二候”と呼ぶ。

今年は2月3日が立春。この記事を書いている2月6日は、立春から3日目。

七十二候に基づくと、”立春から約5日間は、”東風解氷”(とうふうこおりをとく・はるかぜこおりをとく)という時期にあたる。

これは、春という季節の中でも最初の時期。まさに今から新しく季節が巡りはじめたことに気が付いた。

畑に出ると陽の光が暖かくて、ちょっとだけ春を感じる。

不安に押しつぶされそうになりながら家にこもっていた日々を思い返してみる。私がそうしていた間にも、季節は約5日ごとに少しずつ少しずつ、でも確実に変化していたのだ。

仏教において、人間は自然の一部だと考えられているという。

それならきっと、私も季節と一緒に、少しずつ少しずつ、美しく変化していけるはず。

不安や悲しみは、春の風で溶かしながら。

少しずつ少しずつ、前へ進んでいこう。

コロナ禍で人と会う機会がなくなり、かといってオンラインで人に会うことも叶わない祖母。サポートいただく御心遣いは、彼女のような高齢の方の孤独をなくすために活かさせていただきます。