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【平和ビジネスへの道】#8 目と指で読める点字 ブレイルノイエ

こんばんは!かほりです。

今日は、目でも指でも読める点字、ブレイルノイエについてご紹介します。


■抱えている問題

視覚障害者は日本に約30万人存在している。彼らのコミュニケーションツールには、点字がある。(実際に点字を使用している人は視覚障害者の中の約1割ほどらしい)

公共施設のエレベーターやトイレなどでは、多く見られるが、人が頻繁に触る場所なので、部分的に剥がれてしまって意味をなさなくなっていたり、施工する人が誤って逆さまに貼ってしまい、全く違う意味になってしまっていたりすることがある。


■着眼点

見えない人にしか読めないものだから、剥がれていることや意味をなしていないことに気付けないのでは?

見える人も、見えない人も同様に読めるような文字があればいいのに…


■解決策

目で読める墨字と指で読める点字を合わせてデザインした点字、ブレイルノイエを開発した。

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この文字のおかげで、普段気に留めなかった点字という存在に人々が着目するきっかけとなったり、剥がれて/逆さまになって意味をなしていないことに気付いたりすることが可能になりますね。

発明者は、見える人も見えない人も同じ情報を共有することで、本当の意味でユニバーサルな世の中になることを目指しているそうです。

ブレイルノイエは、日本人の20代男性が作ったものですが、アイデアはTwitterで拡散され、世界中のデザイナーが各々の国の文字でオリジナルのブレイルノイエを作って世界に広がっていきました。

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2021年に東京でオリンピックが行われた場合、外国人且つ見えない人が多く日本に来訪するかもしれません。その方々にとって、少しでも行動しやすい/生きやすい社会になると、日本の印象も変わりそうです。


聞こえる選挙

そういえば、以前こんなキャンペーンを見て、ハッとしたことがあります。

視覚障害者の多くは、画面読み上げソフトを使用して音声でインターネットから情報を取得しています。

ただし、選挙の際には選挙公報は“紙の選挙公報をそのまま画像化したPDFファイル”を掲載することが求められており、(これがダメでしょ!!)

画像化されたPDFはソフトで読み上げることができず、インターネット上の選挙公報から情報を取得することは難しい。

平等に与えられた選挙権のはずなのに、視覚障害者はインターネットのページから候補者の情報を得ることができないなんて・・・。


そんな問題に焦点を当てて実施されたキャンペーンが、立候補者の情報などを音声で読み上げて“聞こえる”ように制作した「Yahoo! JAPAN聞こえる選挙」です。

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この取り組みは、2017年から数回にわたり実施されています。見えない人たちだけでなく、見える人たちに向けた問題提起にもなっています。

また、これは小さな文字だと読めない老人にとっても便利なサービスになるのではないでしょうか。


私たちが見えていない普段の日常の中に存在する問題や格差にスポットライトを当てる素敵なデザイン・仕組みのご紹介でした!


それでは、今日はこの辺で!

Peace!

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