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ニート、英検1級合格までの道②

こんにちは。ちくわを自作して評論家に酷評される初夢を見ました。一富士二鷹三茄子、四竹輪でしたよね?めでたい。



さて、前回【ニート、英検1級合格までの道①】の続き。「合格までの道」と銘打った連載でしたが、第2回目の今回の記事で終了。2020年度第2回の試験に受かってしまいました。noteのプロフィールもちゃっかり更新済み。



というわけで、今回の記事では合格までの取り組みを振り返っていく。伝えたいことを大別して章立てすべきだろうが、せいぜい4000字程度の文章を細かく分けるのもなんかなあ〜。読みやすさとか、なにかにつけて「○○しやすさ」が持て囃される時代だけど、それでいいのかと世の中に問いたい。ということで、雑多な内容を思いついた順番に書いていく。


勉強を始めたのは、「香水」がネットに疎い人にも認知されだした7月。1次試験の3ヶ月前という計算になる。最初にしたことは、過去問を1回分解くこと。どんな検定試験にも共通して言えることだが、とにかく過去問を解いてみる。現状の実力と、合格に必要な実力を比較しないと、なにをしていくべきかがわからない。地面にがーっとスタートラインを引くわけだ。



最初の段階では、Part1の語彙パートは5割程度しか取れていなかった。聞きしに勝る難しさ。でも、やるべきことは見えていた。『でる順パス単(旺文社)』を覚える。2400語も載っている上にほとんど知らない単語だったが、周回すれば覚えられる自信はあった。



Part2とPart3の長文は満点。しかしながら、タイムは計測していなかった(なぜ)。要求より若干長くかかった気がするので、素早く解けるようになることが課題かなと考えた。



ここまでのPart1-Part3を合わせてリーディングパートと言うが、実はどの問題も配点が同じなのだ。つまり、Part1での1問と、Part3での1問は点数の重みが同じになる。単語のほうにウェイトを置いて勉強していこうという結論に至った。



ライティングパートは採点のしようがないが、それなりに書けた気がした。オンラインの添削サービスとかを活用するべきかとも考えたが、お金をかけたくないのでしなかった。2016年に新傾向になって、ライティングは最も採点が甘いパートになったらしい。よっぽどのことがない限り、及第点は貰えるそうだ。



苦手意識の強いリスニングは、案の定、6割程度しか取れなかった。おもえば、高校教員時代もALTの話を半分くらいしか理解できていなかったな。意思の疎通が取れておらず、一回めちゃくちゃ口論になったことがあった。言い訳が許されるなら聞いてほしいのだが、留学経験が無いことはかなりディスアドバンテージだとおもう。まあ、それを補うほどの努力をしてこなかったのが悪いのだが。がんばろ。


やることが見えてきたので、次は教材の準備。言うまでもなく英検1級は演習量が大切だ。なので、役に立ちそうな市販の教材はほぼ利用したとおもう。

一方で、出費が嵩むのは望むところではなかったので、基本的にAmazon、メルカリ、ブックオフオンラインを利用して中古で教材を購入した。そして、使い終えた書籍をメルカリで売りながら、新しい教材を手に入れていった。これが、電車賃をケチって片道50分くらいなら平気で歩くニートのやり方だ。

使用教材

総合問題集として
①『英検1級100時間大特訓』
②『英検1級DAILY30日間集中ゼミ』
③『英検1級総合対策教本』

語彙の勉強として
①『英検1級でる順パス単』
②『英検1級語彙・イディオム問題500』
③「Weblio語彙力診断テスト」

リーディングの勉強として
①『英検1級長文読解問題120』
②『テーマ別英単語 ACADEMIC 初級』
③『テーマ別英単語 ACADEMIC 中級 人文・社会科学編』
④『テーマ別英単語 ACADEMIC 中級 自然科学編』
⑤『文で覚える英単語 1級』

リスニングの勉強として
①『英検1級最短合格リスニング問題完全制覇』
②『英検1級リスニング問題150』
③『速読速聴・英単語Advanced1100 ver.4』

面接の勉強として
①『英検1級二次試験・面接完全予想問題集』
②「カウントメモ(メモアプリ)」

過去問(2020-1、2019-3、2019-2、2019-1、2018-3、2018-2、2017-2、2017-1)

その他、BBC Learning EnglishやVoice of Americaなどのネット教材も利用したが、肌に合わない感じがして、続かなかった。



先に言ったとおり、中古で買い、使い終えたものを売ったので、これだけの教材を使用するのに全部で1万円もかかっていないとおもう。「使い終えたものを売れば安くつく」というのは至極当たり前のことだが、その真価は実践してこそ体感できるとおもう。最初から売るつもりで買うので、教材の値段を全く高く感じなくなるのだ。凄い!



1,000円の物を買ったとき、私たちは1,000円を失ったと考えがちだ。しかし、実は、その代わりに1,000円分の価値のある物を手に入れているのである。

現に、私は英検1級リスニング問題150、英検1級長文読解問題120、英検1級語彙・イディオム問題500、DAILY30日英検1級集中ゼミ[改訂新版]の4冊を合計2,297円で購入して、メルカリに2,500円で出品して売ることができた。販売手数料・送料を加味すると、たったの422円で4冊分の勉強ができたということになる。

復習したいページはコピーすればいいし、音声もパソコンに落としておけば永久的に聞くことができる。



以上に紹介したのが、ニート流の節約術とその理論だ。


上述の教材に少し補足説明を加える。『英検1級でる順パス単』について。2400語も載っているが、合格レベルにはちょっと足りない気もする。『英検1級語彙・イディオム問題500』などで補強するのがよい。「Weblio語彙力診断テスト」はどれだけ習熟しているかの確認用。無料で利用可能。



リーディングの勉強として『テーマ別英単語 ACADEMIC 』というシリーズを利用した。長文の中で単語を覚えようという趣旨の単語集なのだが、長文が英検1級の勉強にうってつけ。内容も非常に興味深く、読み物としてシンプルに楽しかった。売らずに本棚に並べている。お気に入りの本。『文で覚える英単語 1級』(文単)も、単語帳と言うより、リーディング・リスニングの勉強用に使っていた。



『英検1級二次試験・面接完全予想問題集』は、どんなテーマが出題されるかを確認したのみで、模範解答などには目もくれていない。でも、自分なりの回答が組めない人は、きちんと読んで、暗唱したほうがいい。



面接のスピーキングも一人で対策をしたのだが(ニートは孤独だ)、「カウントメモ」と言うメモアプリが役に立った。打ち込んだ文字・単語数をカウントしてくれるのが、このアプリの特徴。発話中に音声入力をオンにしておくと、話した英語が全て入力されていくわけだ。自分のスピーキングが何語だったか、後で見ればわかる。正確な発音でないと認識されないので、発音の矯正に役に立つ。

過去問は英検ホームページで、直近の3回分が無料で利用可能だ。今は受ける予定がないという人も、今後に備えてダウンロードしておくのがいい。絶対に。


家、電車、公園の四阿、近所のぼろぼろのカラオケボックス、マクドナルドなど、ところ構わず勉強を続けた(もちろん、マクドナルドは空いているタイミングで利用した。コンプラ)。



モチベーションの維持に役立ったのが、ストップウォッチだ。どこでも使えるように内蔵のスピーカーを摘出して無音化したものを2つ用意した(摘出の仕方は簡単だが、紹介すると分量になるのでググってください。ちなみに、ミスって1つぶっ壊しました。医療ミスです)。



片方は何分で解けたかを計測するためのもの。もう片方は、1日の勉強時間を把握するためのものである。



計測した1日の勉強時間は、スプレッドシートで管理していた。また、そのスプレッドシートのリンクをスマホのホーム画面に追加して、すぐに開けるようにしていた。毎日しないといけない作業なので、自分が億劫に感じないように工夫をしたというところだ。ぼくは本当に面倒くさがりなので……

勉強時間を数値化できれば、あまり勉強していない日は危機感を感じられるし、勉強が捗った日は嬉しくてハッピースが出るだろう。いちばんよくないのが、時間を正確に計らずに「今日は○時間くらいしたかな、よし」と、なあなあになってしまうこと。


本番は1次試験も2次試験も不思議なほど緊張しなかった。緊張するかしないかは、シンプルにそれまでの演習量に依存してくるとおもう。そういう意味でも演習が大切だ。



1次試験は席が自由だったので、リスニングで少しでも有利になろうと、スピーカーの置いてある真ん前に座った。監督の兄ちゃんが貧乏ゆすりをし出したので、しばいたろうかとおもったが、勢いよく視線を叩き込んだら、察したようで止めてくれた。めでたしめでたし。帰りにTwitterで見かけた非公式解答速報で自己採点をして、合格を確信した。

素点は
Part1──22/25点
Part2──5/6点
Part3──8/10点
Reading──35/41点(85%)
Listening──21/27点(78%)

Webでの結果画面は次の通り


2次試験は30代くらいの日本人男性と、50代くらいのおばちゃんネイティブ。日本人のほうは落ち着いたクールな人で、チベットスナギツネみたいな目をしていた。ネイティブのほうは気さくで陽気そうな人で、友人と電話しながら庭の水撒きとかするタイプだと踏んでいる。



ネイティブのほうの質問が聞き取れなくて、 "Do you mean〜?" と聞き返したけど、禁じ手ではないはず。ぼくが長々と話しすぎたようで、[ネイティブ→日本人]の2ターンで質疑応答パートが終了……普通は3〜5つくらい質問があるらしい。合格はできそうな感触があったので、 See you again. とは言わずに、Have a nice day. と言って退出した。

結果は次の通り。

大阪府内1級受験者上位6%ということは、合格率を10%と仮定すると、だいたい中の下ということになるのかな。まあ、合格は合格だから、褒めてやってください。

ちなみに2次試験の前日が日本語検定1級の試験日だった。英検との勉強の両立が大変だったが、充実した日々だったと振り返る。日本語検定のほうも5度目の合格をいただいたので、よかったです。今度は2/14の漢字検定1級に向けて、目下準備中です。またいいご報告ができるように頑張ります。


とりとめのない駄文、読んでくださってありがとうございました。次はもう少しまともなやつ書きます。

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