見出し画像

28年ぶりのポケモンで目にしたシビアな世の中の真理

ポケモンSVをやってみました。実に28年ぶりのポケモンです。

クリアまでのプレイ時間はおよそ20時間。ティアキンに比べると非常にあっさりと終わった印象。
それでも、様々な場面で時代は変わったんだなぁと感じさせてくれる、貴重なゲーム体験ができました。

では、ここからゲームの知識ほぼゼロな人間がポケモンSVをプレイした感想を自由に述べていきます!

ポケモンは優しい易しいゲームなのか


Bちゃんによると30周年を迎えた世界的人気ゲーム、ポケモン。(今調べたら違うじゃんまだ28周年だったよ!)

ゲームに疎い自分も、ポケモンばかりはゲームボーイ時代に初代の赤をプレイしたことがあります。とはいえそれっきりで、その後は空前の大ブームだったポケモンGOすらスルーしていました。

あれからおよそ30年。
いつの間にかアラフォーになっていた自分が初代の記憶だけを胸に対面したのはバイオレット。
正直パッケージのミライドンが可愛くなくて惹かれなかったのですが「ちゃんと可愛いポケモンもいっぱいいますから!」というBちゃんの強烈な後押しもあり購入。

そう、私にとってポケモンは可愛いことが重要。だって一緒に旅をする仲間だから。

オーキド博士からもらった相棒とともに冒険に旅立ち、仲間と出会い、困難を乗り越え、成長していくストーリー。それがポケモンだと思っていました。
それこそ少年漫画の「努力・友情・勝利」に「絆」をプラスしたような。そんな、ハートフルな成長物語のイメージ。

ところが。
実際にプレイしてみて感じたのは、ハートフルとは程遠いシビアさ。薄々気付いていたけど直視しないようにしていた世の真理をニコニコの笑顔で突きつけてくるような、そんな残酷さを感じてしまったのです。(え)

いえゲーム自体はあっさり数日でクリアできました。レベル上げも楽で、オープンワールドということもあって相性のいいところから攻略できる親切設計。ポケモンも可視化されているので余分な戦闘も不要。手に入れたいものだけ選べます。
草むらを無闇矢鱈に歩き回った30年前と比べると至れり尽くせりで、むしろ初代よりも簡単な印象。こんな簡単にクリア出来ていいの?と戸惑うくらいでした。

エンドロール後に星5〜6レイドが解放されるまでは。

このレイドバトルにソロプレイの自分、なかなか勝てないんです。星5はともかく、星6ともなると色々考えて挑んでもギリギリで時間切れになってしまう。

で、メインストーリーの最中は考えなかった戦略らしきものを考えるようになり攻略サイトなんかも見るようになって…

知ってしまったんです。ポケモンの真実を。

ポケモンには論理的思考が必要


ゲーム初心者の自分、レベルさえ上げればなんとかなると思っていました。あとはテラスタル含む属性の相性と覚える技の選択。
実際クリアするだけならこれで十分です。手持ちのポケモンを使い切るような激しいバトルもなく余裕でストーリーはクリア出来ました。

プレイする中で弱いポケモン、強いポケモンがいることはなんとなく感じていました。でもそれは単純に相性とかレベルの問題だと。ある程度のレベルになっていれば負けることはなく、この子はちょっと防御が苦手なのね、くらいのゆるい認識でいられました。

つまり、自分はポケモンのことを何もわかっていなかったのです。

種族値 個体値 努力値


種族値、個体値、努力値。そのポケモンの能力を表す3つの数値です。

これを知ったとき、自分はこのゲームの現実世界顔負けの世知辛さに膝から崩れ落ちる気がしました。だってこれ、身も蓋もない言い方をすれば
優秀な種族から才能ある子を選んで、その子の適性に合わせつつ自分好みに育成するってことでしょ?

クリアまで、ゲームのあちこちに時代の流れを感じました。
初代の頃はライバルと表記されていたキャラが、令和の今は切磋琢磨しあう親友になっっていて。競い合うのではなく成長を促すその親友が、女性で生徒会長なこともそれっぽいな、とか。
男らしさとか女らしさを感じさせない中性的なキャラが何人かいることや、学生キャラの年齢の幅が広いこともなるほど今風だねと思ったり。

とにかくクリアまでに感じたのは、「みんな違ってみんないい」とか「あなたもわたしも頑張ってる!みんな輝いてるよ!」と言った、ゆとり的な雰囲気でした。

なのにこの結論。

結局勝つのはエリート教育を受けた優秀な種族の優秀な子。

残酷すぎる真相です。

ポケモンとゆとり教育


画一的な教育の時間を減らして個人の興味や才能を伸ばす時間に変えようとしたゆとり教育。
本質に気付いた一部の人間はその時間を自分の興味あることに向け才を伸ばした、のでしょう。
しかし自分含む大半の凡人がそのゆとりを表面的に捉え、のほほんと過ごしてきました。(違ったらごめんなさい)

これを、ポケモンの世界で再びやってしまったのです!

本当に勝ちたいなら、分析し厳選し育成しなければならない。
なんか簡単だったなーなんてのほほんとしてる場合じゃなかったんです。
本質を理解している人は、勝つために種を選んで個体を厳選して努力値を計算して戦闘を重ねてたんだ…私、知らなかったよ。。

私は28年ぶりのポケモンに打ちのめされました。

何も考えずRPGとして楽しむ幸せ
かわいさを求めると悩ましいのが進化


とはいえ、この真相に気付くまではただ楽しく冒険を満喫できました。難しいことは何もなく悪人も存在しない世界で、ひたすらポケモンを集めて気に入った子達でパーティを作る。

最初に選んだのはクワッス。かわいいアヒルだと思ってたのにあっという間に落ち着きのない子になってしまった…。
これ、ポケモン最大の悩みです。最初はかわいくても大きくなるとなんか違う。
初代の頃も、可愛いからと選んだヒトカゲはやがてリザードンになってしまいました。ナナちゃんって名前にしてたのに!

戦闘中「You can’t  stop the beat!!」と言わんばかりの止まらないステップに(このせいでまたヘアスプレー見ちゃったよ)視覚的にちょっと…という不満はありつつもウェーニバルは固定メンバーとして活躍してくれました。

あとは、使い勝手が良くて結局最後までスタメンだったタイカイデン、叫び声大きいね。
デカヌチャン、ハンマーでかすぎない?と思いつつ強い女の子は大歓迎なのでこちらも固定メンバーに。

イーブイの進化系が8種類もあることに歓喜し、リボンひらひらで可愛いニンフィアがまさかのオスでびっくりしたり。イーブイってメスが少ないんですね。

出来るだけかわいいパーティを心掛けながらソロプレイで可能な限り図鑑を埋めました。ミミズズとか嫌だったけど。

うーん、思ったよりかわいいキャラがいなかったな、というのが正直な感想。

結論

ポケモンは万人向けのハートフルなRPGでありながら同時に、分析が得意な人向けの育成&戦略対戦ゲームでもありました。

自分はハマらなかったけど、老若男女幅広く、それこそ初心者でも十分に楽しめる間口の広さを持ちながら、コアなファンを飽きさせない要素みたいなものも知ることができて、世界的人気の理由がよくわかりました。

これ、論理的な思考の持ち主ほどドハマりするんだろうな。
さすが任天堂。さすがポケモン。

以上、ポケモンSVをプレイして感じたことでした!

この記事が参加している募集

#ゲームで学んだこと

3,004件

#やってみた

36,954件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?