ぽーるそん

遺伝子に眠る記憶を目覚めさせるべく、 在野で古代史を調べている一般市民です。 記事には…

ぽーるそん

遺伝子に眠る記憶を目覚めさせるべく、 在野で古代史を調べている一般市民です。 記事には通説とかけ離れた歴史観、 また素人による突飛な妄想を多分に含みますので、 ただの戯言としてお楽しみください。

マガジン

  • 阿波と東国 

    阿波忌部が千葉にやってくる歴史、そこから香取神宮の謎や、千葉と茨城の古代に迫ります。

最近の記事

千葉中部に坐す風の神、ふたり

大地に土を盛りましょう。そこに石を置きましょう。できた墳丘の上に埴輪をならべ、石棺を納めたら、はい、古墳の出来上がり。 現在でも各地に残っている古墳、あのちょっとした丘のような風景はこうして造られました。 一般的には有力者の墓と言われていますね。 古墳の造営はその名の通り古墳時代に隆盛期を迎えますが、古くは弥生時代から造られていました。古墳の原型となった墳丘墓が弥生時代の終末期に造営された痕跡が、徳島の萩原墳墓群などで確認できます。 大型の古墳のほとんどは前方後円墳とい

    • 遺伝子の記憶を思い出す人々

      いやあ、またやってくれました。 TOLAND VLOG。 アフリカシャーマンの口伝を日本に伝える画家SHOGENさんとコラボですか。 ほんとにこの2人は僕たちを新しい世界へ導く先導者なのではないでしょうか。 毎回毎回、今、この時代に見なきゃいけない動画の配信にただただ頭が下がるばかりです。 僕は古代史を調べて10年になりますが、その間ずっと感じていたことがあります。 それは「縄文の歴史をあまりにもおろそかにしてやいませんか?」ということです。 僕が思うに古事記や日本書紀は縄

      • 縄文を愛し、戦争を嫌った芸術家

        家の前の通りではイチョウ並木が色づき始めました。 夏の青々とした緑から色が抜け、黄色に変わりつつある葉の色は、窓から見える景色を暖色に染め上げようとしています。 ふと見上げれば澄んだ空気が映し出す水色の空。 丸みを帯びた日の光が心地よく、乾いた風が部屋を通り抜けると、リビングにほのかな金木犀の香りを残していきます。 秋の訪れを日々体感する今日この頃。活動的だった夏とは打って変わり、眠気と食欲に襲われるこの季節。 人の欲求は暑さによって放出されたエネルギーの補給に向けられます

        • ピアス、開けてみようかな

          「名は体を表す」ってよく言いますね。まさに言い得て妙。上手い表現です。 名前はそのものの本当の姿をよく表していると思います。 であればある対象の実体を、名前からたどれたりもするわけで。 例えば名前くらいしか情報のない、歴史上の人物を探る時、この慣用句が僕の背中を力強く後押してくれるのです。 神々の系図を見ていると、昔の人たちは神様に、よくもまあ長い名前をつけたもんだと、表に並んだ漢字の多さに圧倒されます。 しかしなかには特徴的な名前を持つ人物がいるもので、系図上で異彩を

        千葉中部に坐す風の神、ふたり

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        • 阿波と東国 
          7本

        記事

          阿波の一族が東国に求めたかつての記憶

          ひとつの発言がそれまでの世界を一変させる。古代史を調べていると、そんな状況に出くわすことがままあります。 特に最近は、その傾向が多いように感じます。昨年の今上陛下による神武以前の龍蛇信仰に関するスピーチはまさにその一例です。それがきっかけとなったのか、奈良では今年の1月に龍の刻印を持つ盾型銅鏡が発掘されました。 さらに各方面で堰を切ったように開示される各氏族に伝わる口伝も含め、それまでの景色をガラリと変えてしまうような出来事が、この島の古代史の世界で続いています。 メディア

          阿波の一族が東国に求めたかつての記憶

          フクロウの声が聞こえる

          空気が湿度を失い始め、大地を焦がしたあの夏の熱気はどこへやら。 早くも10月。夕暮れはだいぶ前倒しされました。 明るい時間は日に日に削られ、視界から太陽を奪っていきます。 夜の時間が長くなり、その静けさの中で虫の音だけが響いています。 あれだけはしゃいだ夏の喧騒を、 まるで遠い過去のように包み隠す月夜の静寂。 浮かれた夏とは裏腹に、僕たちは深い内省の時間を秋の夜長に迎えます。 好きですね、僕は。センチメンタルな気分に浸れるこの季節が。 ちょっと前に夏が一番と豪語していました

          フクロウの声が聞こえる

          千の葉っぱと青い森

          最近やけに、縄文が気になります。もちろん以前から興味はありました。 東国の古代史を調べているくらいですから、縄文に興味がなければ続きません。 それが近頃、まるで何かにとりつかれているかのように、寝ても覚めても縄文が頭をよぎるのです。 しかしながらやっかいです。縄文時代と一口に言っても10000年続いていますから。 遺跡は全国津々浦々に広がっていますし、出土品も多種多様。どこから手をつけていいのかわかりません。 とにかくまあ、10000年続いた歴史に挑むわけですから、あまり

          千の葉っぱと青い森

          神示が降りた神社に関する、あさってのほうへ向く考察

          「富士は晴れたり日本晴れ 神の国のまことの神の力を現す世となれる」 いきなり何事かとお思いでしょうが、 日月神示の冒頭部分です。 好事家の間では有名ですね、日月神示。 国常立尊による御信託です。 この神示が降ろされた神社は、僕が住んでいる千葉県にあります。 千葉県成田市台方にある麻賀多神社がその神がかりの舞台となりました。 1944年、画家である岡本天明は麻賀多神社の境内末社である天之日津久神社を参拝します。しかしその直後、右腕に激痛が走ります。直感的に何かを感じた天明

          神示が降りた神社に関する、あさってのほうへ向く考察

          原始の日本語 植物と虫と縄文人

          今年の夏は暑かった。毎日毎日うだるような暑さで、四季の中では夏が一番好きな僕ですが、さすがに、ちょっと参りました。 僕はたくさんの植物と共に暮らしています。植物にも個性があるので暑さに強い子弱い子さまざまです。弱い子は日陰に隠し、強い子は朝の優しい日差しだけを浴びせるよう気をつけていのですが、いかんせん、この暑さで、残念ながら何人かはご臨終となりました。 植物が枯れるとやっぱり悲しい気持ちになりますね。 枯れる前になんとかしてやりたかったといつもながら後悔します。 せめて

          原始の日本語 植物と虫と縄文人

          「王族」ではなく「普通の人」に伝わる口伝

          「ぼうや〜よいこだねんねしな〜」 いやあ懐かしい。僕は幼少期に昭和の時代を過ごしていますから、土曜の夜7時になると毎週この歌を聴いて育ちました。 昭和世代にはおなじみのテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」のオープニングテーマです。毎週欠かさず見たもんです。市原悦子と常田富士男の語る昔話に、何度心を動かされたかわかりません。 そんな幼い頃のテレビ体験が大人になって役に立つとは、まったく思いもよりませんでした。 古代史を調べる時、僕は様々な資料を参考にします。中でも地方に残る

          「王族」ではなく「普通の人」に伝わる口伝

          神の名を冠する3人の天皇

          知らぬ間に敬老の日が過ぎ去り、気がつけば今週末は秋分です。 2023年もだいぶ終わりが見えて来ました。 月日とは目まぐるしく通り過ぎていくもので、 今年が何年なのかたまにわからなくなったりします。 令和になるとお手上げです。平成がいつ終わったのかも曖昧です。 それではいかんということで、調べてみました。 令和5年。皇紀でいうと2683年。改めて数字を見ると、 この国の歴史の深さを実感します。 今上天皇で126代目ですから、現在まで126人の天皇がこの国の皇位を継承してきたこ

          神の名を冠する3人の天皇

          火焔型土器に刻まれた想い 北斎に波を描かせたその記憶

          9月も中盤にさしかかり、夏の終わりを痛感する今日この頃。日が暮れるのも早くなり、朝晩はだいぶ涼しくなってきました。 スーパーには鍋のコーナーが設けられ、秋だなあと、しみじみ。 季節の変わり目を食料品で感じてしまうのは、これも食欲の秋のなせる技なのか? 僕は鍋が大好きです。もう、冬場は毎日鍋でもいいくらい。あらゆる栄養素が一度にとれて、洗い物もそんなにでない。こんなに実用的で効率的なメニューは他にないでしょう。考えた人は天才ですね。 はて、鍋料理は誰が考案したのだろう?

          火焔型土器に刻まれた想い 北斎に波を描かせたその記憶

          古代史とDJ文化

          時は1970年代初頭、ニューヨークのサウスブロンクス。 ディスコに行くお金がなかった貧困層の若者たちは、近所の公園にターンテーブルを持ち込みます。彼らは電力を街灯から拝借し、そこで音楽を鳴らし始めました。 公園でレコードを回すDJ。その曲にあわせてダンサーが踊り、MCはラップで会場を盛り上げます。グラフィティライターはスプレー缶でところかまわず絵を描き、不況により荒廃していたスラムの景色を色鮮やかに染めていきました。 世界史における、ヒップホップの始まりです。 僕は198

          古代史とDJ文化

          顔を隠された王様 羊ならぬ、鹿をめぐる冒険

          以前の記事で国歌「君が代」をとりあげました。その歌詞には続きがあり、そこで歌われる九州の王様、安曇磯良を紹介しました。 今回は上の記事の続きになります。君が代で歌われた「安曇の君」に迫っていきたいと思います。 神楽で演じられる際は必ず顔を白い布で隠される安曇磯良。その姿はいやがおうにも人の目を惹きつけます。眼光鋭い古代史研究者がこの異様な存在を当然見過ごすはずもなく、ネット上では安曇磯良についてさまざまな考察がなされています。 数多く残されている安曇磯良の伝承で僕が注目

          顔を隠された王様 羊ならぬ、鹿をめぐる冒険

          いにしえの時代、千葉にやって来た異邦人

          古代の海洋技術は僕たちが想像するよりはるかに高度で、縄文の昔から人々は船を駆使して色々な場所へ移動していました。 僕が知っている世界最古の外洋航海は今から約38000年前に遡ります。 航路は伊豆半島から神津島へ向かうルートです。 神津島で取れる黒曜石を目当てに、この島の人間は旧石器時代から船を使って黒潮を乗り越えていたのです。 さらに時代がくだればもちろんその航海技術は飛躍的に進歩していたことでしょう。 人間とは移動する生き物です。はるか昔から、人々は船を駆使して世界中を旅し

          いにしえの時代、千葉にやって来た異邦人

          国歌 「君が代」 その歌詞に続きがあるのをご存知ですか?

          日本の国歌といえば「君が代」ですね。 僕が子供の頃は学校行事のたびに歌った記憶がありますが、 今はどうなんでしょう? 聖徳太子が教科書から消える時代ですから、歌ってないのかもしれません。 今「君が代」を聞くとすれば、サッカーの代表戦くらいですかね。 サッカースタジアムの青々とした芝生を眺めながら聞く「君が代」も それはそれで風情があっていいもんです。 JFAと八咫烏のつながりも興味深い話ですが、それはまた別の機会に。 今回は九州にいた古代海洋民族のお話です。 日本の古代氏

          国歌 「君が代」 その歌詞に続きがあるのをご存知ですか?