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ベタだし無理があるけど、それでも号泣必死!韓国映画【7番房の奇跡】

韓国ノワールを観過ぎたダメージからまだ抜け出せないので、ビューティー・インサイドに続いて、またまたハートウォーミングな映画を観ました。

7番房の奇跡の韓国での公開は2013年(日本は2014年)。主演は大傑作エクストリーム・ジョブでもおなじみリュ・スンリョン。実際にあった冤罪事件を元ネタにしていますが、内容は完全にフィクションです。

あらすじはこんな感じです。
知的年齢が6歳のイ・ヨング(リュ・スンリョン)はしっかり者の6歳の娘イェスン(カル・ソウォン)と暮らしていたが、道に倒れている少女と二人でいるところを目撃され、殺人罪で逮捕されてしまう。娘と離れ離れになり寂しさを募らせるヨングだったが、同じく7番房に収監されている房長の命を助けた礼に娘と会いたいと頼む。7番房の囚人たちの助けを借りて、イェスンは無事房内に潜入しヨングと再会する・・・。(Wikipediaより)

知的障害を持つ父親が死刑囚として刑務所に入れられ、6歳の娘は独りぼっちになってしまうという内容なので暗い映画と思われがちですが、もちろん辛い場面はあれど、全体的には明るいタッチで展開していきます。

まず、リュ・スンリョンが本当に知的障害者としか思えないほど、信じられないくらい演技が上手い。だからこそ切なさが倍増したりもするんですが、役者魂に圧倒されます。

そしてもう一人の主役ともいうべき娘役のカル・ソウォンちゃん。この子が歴代の子役の中でも類を見ないほどの可愛さ。もちろん顔も可愛いのだけど、仕草とか声とかすべてが可愛いのです。キャストもスタッフも実際にメロメロになってたと思います。

刑務所内でのイ・ヨング(リュ・スンリョン)があまりにも純粋でいい奴なので、7番房の他の受刑者や看守たちが「本当に彼が殺人を起こしたのか?」と疑問を抱き、真相を究明するために動いたり、娘に会わせるために奮闘していきます。

何と言っても7番房の仲間たちがサイコーなのです。元やくざや詐欺師、スリに当たり屋など正真正銘の犯罪者で、最初は新入りのイ・ヨングをいじめたりしてたんですが、ヨングの純粋さに気づいてからは彼にほだされたかのように優しくて頼りになるアニキたちに大変身。

この7番房の仲間たちをはじめ、ヨングの周りにいる人たちは優しい人ばかり。その光景に心底ほっこりさせられます。だけど実際は重大犯罪を起こしたとされる死刑囚。ヨングと娘のイェスンはどうなってしまうのか…。

正直、刑務所描写のリアリティラインは相当低いです(笑)。でもそこはファンタジーだからと目をつぶれるほど、素敵な映画なんです。どんな境遇でもきっかけさえあれば、人は優しい世界で生きられる。それを見せつけられたように思います。

結末には賛否両論あるのかもしれません。でも最後のあのシーン、泣かずに通り過ぎる人なんてなかなかいないでしょう!色んな気持ちが複雑に混ざり合う最後ですが、心の真ん中に残ったのは温かさでした。

極私的スキ度★★★★★★★★(8)


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