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アメリカで知った命の重み

ある年、
アメリカであるboyの渡米を待っていた。

そろそろテキサスに移動するという時期に
日本でそのboyが亡くなったと訃報が入った。

脳専門の同期とひたすら勉強していたのは
そのboyのためだった。その瞬間、テキサスに移動する理由がなくなった。

生きていてほしかった。

まだまだ未来はこれから。
これから楽しいことが待っていたはずの
人生を、大人になるその階段を、
自分の足で歩んでほしかった。

空虚な心は
boyがいる空を見上げながら哀しみを
こらえていた。

今は、あの時のboyと同じ疾患のgirlを担当している。人工心臓を体内に植え込む手術を終えたばかりだ。いずれ心臓移植をしなければ、その先の人生は長いものではない。


どこで何をしているかは
重要なことではないのかもしれない。

もっと重要なのは
自分がしている仕事や勉強に対して
どんな気持ちで取り組んでいるか。

boyやgirlに恥じない生き方をしなければ
ならないと思っている。

そして、一人でも多くの子供達の未来が明るいものになるように、死ぬまでこの仕事に携わっていきたいと思う。

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