列島ジオ巡礼(12)谷底に層理が露出する八丁川の清流をたどる
この記事では、京都市右京区京北の「八丁川」の景観を紹介します。
八丁川の上流部、有名な廃村「八丁」付近の地質は、層状チャートないし黒色頁岩が主です(五万分の一地質図「四ツ谷」)。
今回の経路は、小塩⇒卒塔婆峠⇒卒塔婆山⇒ノコギリ谷下降⇒八丁川遡行⇒廃村八丁⇒卒塔婆峠⇒小塩という時計回りの巡回ルートです(あくまで、記録として。 現在、あるていどきちんとした道があるといえるのは卒塔婆峠南面の道だけであり、全体を一般向けの容易な推奨ルートとして紹介しているのではない点だけご了解ください。携帯電話の電波も通じないエリアです。)。
地理院地図(電子国土Web)による
京都市右京区京北小塩町から林道を詰め、卒塔婆峠への取り付きから登り始めます。
卒塔婆峠の峠道の途中、切り株に栗の実が載っていました。
卒塔婆峠に到着しました。地理院地図に「ソトバ峠」と表記のある地点よりも実際には南東寄りの鞍部です。
この峠は大堰川と由良川との分水界になっていて、この記事で紹介する八丁川流域はこの峠の北側、由良川流域になります。
つまり八丁川の上流部は、こと今の行政区画でいえば、京都市の中では珍しく、日本海側の由良川流域になっているわけです。
廃村八丁に直行せず、尾根を西に辿り、卒塔婆山の山頂を経由してノコギリ谷(八丁川支流)に下りました(卒塔婆山からノコギリ谷への道は無く、一般向けの容易な経路とはいえませんが記録として掲載しました)。
ノコギリ谷の上流部に降り立ち、谷を下っていきます。
Tree on Treeの状態です。
ノコギリ谷の景観(上流部から八丁川本流への合流点まで)を動画で示します。
ノコギリ谷と八丁川の合流点に着きました。写真は、合流点よりやや下から、八丁川の下流方向を撮影したものです。
八丁川の本流を遡っていきます。岸には褶曲した岩が露出しています。
水は透明に澄んでいます。
岩のマーブルと、水流のマーブルが調和しています。
水は層理の中を流れていきます。
少し幅が広くなったところです。
八丁川と馬場谷(卒塔婆から来る谷)との合流点から400mほど下流の地点。ここが一番、層理がダイナミックに露出していると感じる場所です。
このあたりでは、互層の断面(垂直に立っている)が見えます。
馬場谷との合流点は間もなくです。
海で形成され一億年以上前に付加した岩石がいま、山の中で清流に洗われています。
廃村八丁に到着しました。村の中の石積みです。
廃村八丁の石仏です。川の流れや村の歴史、行きかう旅人たちを見つめ続けてきたのでしょう。
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記事冒頭の動画はOM-LOG400(4K30P)で撮影しDaVinci Resolveで出力しました。
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