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"わたし”から”わたしたち”へ~複雑な問題を自分事に~

気候変動などの複雑な問題に取り組むためには、そうした問題を「自分事」として捉えることが大切です。

数多くの国際機関や企業と社会変革プロジェクトで協働した社会システムデザイナーのデイヴィッド・ストローは、何か複雑な問題を解決しようとするとき、まず必要なのは「自分自身が、解決しようとしている問題を引き起こすシステムの一部なのだ」ということに気づくことだと指摘しています。いかなる問題であれ、個々のプレイヤーがどのようにしてシステムに関わり、そして無意識のうちに意図せざる問題の発生に関わっているのかを意識することなしにシステムの改善がもたらされることはありません。なぜなら、そのシステムの中で、参加しているプレイヤーがもっとも自由にコントロールできるものは、システムそのものでも、あるいはシステムに参加している他者でもなく、自分自身でしかないからです。

山口周 著 『ビジネスの未来ーエコノミーのヒューマニティを取り戻す』


自分事として捉えるためには、そうした問題を考えるときの主語を、"わたし”から”わたしたち”へ拡張することが重要です。

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わたしは、小学生の頃から何故だか環境問題に関心がありました。

通学時に浴びる排気ガスに感じる違和感。
先生が何気なく言った言葉ー今日は肌寒いですが、最近は異常な温かさが続いていたので少しほっとしていますーを今でも鮮明に覚えています。

ただ、一人で解決できる問題ではありません。

「わたしが悶々と考えていたって、しょうがないか」
と、見て見ぬふりしてきました。


月日が流れ、わたしたち家族に新たな命が誕生しました。

今まで関心は持ちつつ、他人事として蓋をしてきた問題。

「わたし自身は、環境問題の致命的な影響は受けずに生涯を全うできるかもしれない。でも子供、孫の時代は、どうなってしまうのだろう。」

こう考えたとき、蓋をしてきた感情は一気に溢れかえり、「自分事」として受け入れざる負えなくなりました。

『わたしはきっと大丈夫。でも、わたしたちにとっては、きっと大きな問題だ。』

このような主語の拡張が、今、「わたしたち」に求められているのかもしれません。

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「わたしたち」という主語の拡張によって、自分事の問題として捉える。

そう捉えられるようになってまだ間もないですが、できることを、実践していきたいと思います。


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