赤血球の酵素で自己修復するコンクリート

生コン車を最近見かけたことがないなとふと思った。トラックの荷台がミキサーになっていて、いつもくるくる回っている。なんで回っているのかというと、中に入っているコンクリートの品質を落とさないため。

コンクリートは水とセメントと骨材(砂、砂利)の混合物で時間が経過すると思いものと軽いものが分離をし始めてしまう。分離をすると不均一になって、作業性や耐久性が低下してしまう。

一度固まってしまうと元に戻せないために、常にかき回していなければならない。だから、生コン車は常に回っている。たまに舗装現場で職人がデカい桶の中でコンクリートをかき回しているところ見かけることもあるけど、アレはしっかりかき回してあげないと不均一の状態で固めた場合、強度が発揮できなくなってしまうから、しっかりやらないといけないのだ。


ウースター工科大学の土木環境工学の研究者たちは赤血球に見られる酵素を使用して、空気中のCO2を吸収し、炭酸カルシウム結晶に変換することで、建材の亀裂を自動的に修復できるコンクリートを開発。

炭酸カルシウムは鉱物の方解石(石灰岩の主成分)や岩石に含まれる一般的な物質。卵の殻やカタツムリ、貝殻、真珠の成分でもある。原子マトリックスがコンクリートの原子マトリックスに似ているため、炭酸カルシウムが隙間の内側に形成されると構造的完全性が維持されるという。

なにを言っているのかわかってないが、コンクリートに近い構造で修復されるってことだろう。

このコンクリートは従来のコンクリートの4倍ほどの耐久力があり、構造物の寿命を延ばすことができるという。

このコンクリートが従来のものよりも寿命が長いので、コンクリート産業に関連しているCO2の削減にも鳴るそうな。

本来ならコンクリートが劣化するとひびが入って水がしみこんで、割れやすくなるんだけれど、このひびを自ら塞いでくれるという生き物みたいなやつ。塞ぎすぎて、裂け口からもっこりするかもしれん。

自己修復してくれるコンクリートなら割れ目から雑草が生えてくるやつとかも、なくなるのかな? アレは見栄え悪いし根っこから抜くのも大変なんだよね。


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