【非接触で呼吸器をモニタリング】Wi-Fiルーターで呼吸運動を特定するぞ

ラジオ番組や身近などころで、無呼吸症候群の話を聞くようになってきたので、自分も少しは気にしないとまずいかなと思うこともある。

無呼吸症候群は心臓にダメージを与えるから、なるべくならならない方がいい。一応、スマートウォッチで睡眠ログを記録しているから、寝ている間の呼吸パターンは把握しているつもり。睡眠時の呼吸は今のところ安定している。

とはいえ、起きている間はどうだろうか。もしかしたら、不安定な動悸を起こしているのに気がついていないこともあるのでは。胸が痛いなとなんとなく思いつつも、それが実は危ないサインだってことを見落として、重大なことにもなりかねないわけで。

出来ることなら心臓の動きを常時モニターしてくれたら、心強い。心臓だけに。しかし、現行のモニタリングはセンサーをくっつけなきゃ行けないので、よほど危ない人で無い限りはさすがに煩わしいと思う。


アメリカ、国立標準技術研究所(NIST) とCenter for Debices and Radiological(CDRH)の共同研究により、既存のWi-Fiルーターを使って部屋にいる人の呼吸をモニタリングする手法を提案した。

部屋にいる人の胸部に跳ね返ったWi-Fiの電波を取得して、ディープラーニングによるモデルによって呼吸速度とパターンを分類するという。

従来の呼吸器疾患をモニターするものは、ほとんどが接触型であり病院に赴くことが必要になっている。しかし、家を出ることが出来ない人やモニターするための機器を取り付けることに抵抗感を抱く人もいる。今回の研究は家にいながらでも非接触でモニタリングが可能になる。

インターネットをしている人はだいたい無線Wi-Fiルータを持っている。このWi-Fiルータの電波はCSIと呼ばれる「チャネル状態情報」を送信しており、物体に当たると跳ね返ったりよく折れる。で、研究チームはこのCSI信号をなるべく多く出すようにファームウェアを変更して、部屋の中にいる人間の胸の動きをCSI信号の歪みから検知できるようにした。

胸の動きで変化するCSI信仰を観察することで困窮数の推定や呼吸パターンの追跡が容易になった。

今後の研究では、Wi-Fiクライアントとアクセスポイントにたいする患者の物理的位置、環境における動的な動き、環境のRF反射率などの追加パラメータの影響を取り入れること。複数の人が同じ部屋にいるマルチユーザー呼吸動作検出問題の検討など。

CSI信号は複雑な環境に弱く、同じ周波数帯で動作する他の無線機器からの干渉によっては汚染されてしまうので、課題は多い。ただ、第4世代LTEや第5世代NRといった携帯電話で使われている電波で呼吸運動の検出に使用することが出来るかもしれないという。

電波の中で暮らしている我々の生活圏で呼吸モニターが出来ると言うことは見守りとしての役割にもなるだろう。これが実用化されたら、見守りカメラと一緒に室内呼吸モニターとして、製品化されたりするかな。


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