【誰でも熟練衛生兵に】AI搭載の拡張現実ゴーグルが衛生兵に適切な指示をするぞ

他人が大けがをしている場面に出くわしたことって、あまり記憶に無いのだけれど、実際に出くわしたら、うまく説明できる自信が無い。

とりあえず、血が出てますとか、足が曲がってますとか、見たままを言えればよいだろうか。このばあい、ホントに見たままを伝えた方がいいこともあって、自分の印象で傷病を推測すると救急隊員は困ってしまう。

血を吐いているけれど、内臓破裂かもしれないと思ったら、じつは肺病による喀血かもしれないし、鼻血が逆流している場合もある。

自分の知識が半端にあると、答え合わせのように自分の知っている知識に当てはめがちになる。トンカチの使い方を覚えた子どものように自分の知識を使えると思うと重要な違いもささいなモノとみなしてしまう。

しかし、都合よく大けがの具合を判断できる人材が居合わせることはなかなか無いわけで、もしも、みんなが最適な処置が出来るのなら、事故死の件数ももっと減らせられるはずだろう。


DARPAことアメリカ国防高等研究計画局は、軍需企業レイセオンと共同で衛生兵をアシストするARゴーグルを開発しているという。

このARゴーグルはAIを搭載しており、戦場で負傷した兵士に応急処置をする衛生兵(メディック)が使用する。応急処置で生死を分けるに時間が10分とされており、これをゴールデンアワー、ゴールデンミニッツと呼ばれている。

しかし、メディックも適切に処置が出来るとは限らない。そこで開発したARゴーグルはAIにより、オーディオとビデオセンサーから、医療支援、ガイダンス、指示を促す。この医療ガイダンスシステムはMAGICと呼んでいる。

1年半後にはこのMAGICのデモンストレーションが行われるとのこと。新米の衛生兵が熟練の判断と処置が出来るようになるのだ。

戦場では様々なことが起きるので、混乱が起きる。その混乱時に淡々と自分の役割を果たすことがとても難しいモノ。

紛争はともかく、生きて帰ればなんとかなるかもしれない。救急の現場に限らず、AEDの隣にこのゴーグルを備えてみたらどうだろう。とりあえず、コンビニから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?