【ウナギ回遊の謎】ニホンウナギの回遊の謎は太陽の軌道が関わっているらしいぞ
ウナギは年々高騰していることを知っている人は知っているけれども、昔は大衆的な食べ物だったのに、今はちょっとした贅沢品になっている。
ウナギが高騰しているのは稚魚が少なくなっているからで、この稚魚の漁獲量が少なくなったために、ヤクザ筋が目をつけて密漁によって、暴力団の資金源にもなっているって話もある。
もちろん完全養殖の研究は進んでいるけれども、日本では卵から成魚にすることに成功はした。成功はしたけれど、成魚に育てるまですごいコストがかかる。
稚魚は水質汚染に弱くて、水の交換をどんどんしなければならない。水槽が狭いのでホルモン分泌も不十分なので、うまく育たないとか。養殖の安定した供給が出来るにはまだ課題が多いわけで。
国立研究開発法人水産研究の研究チームはニホンウナギ成魚の産卵回遊中の遊泳生態を解明するため、超音波発信器を装着したニホンウナギ成魚を日本近海や産卵場のマリアナ海域内で放流して追跡調査を行った。
追跡時の移動を遊泳と海流輸送に分解したところ、海流が強いところではウナギは大きく移動しており、海流が強くない場所では遊泳移動をしていた。
ウナギの幽閉方向には2つのパターンが見受けられ、1つは日中の旋回行動、もう1つは放流緯度による南北遊泳方向の変化だった。マリアナ海域の北側で放流したウナギは南の方向へ軌道を取り、南側に放流したウナギは北に軌道を取っていた。
ウナギは光を嫌う行動性質だけれども、遊泳するときは太陽の軌道を手がかりにしている可能性が示唆された。
ウナギの行動原理をつかめたら、安定した養殖へのヒントがつかめるかもしれない。太陽を下に回遊する行動原理は鮭が河に帰ってくる帰巣本能と近いものかな。鮭の養殖のように、海に放ってまた日本に帰ってくるようになるならないものかな。
ウナギもどんどん高くなっていく一方なので、完全養殖が実現しないことには、そろそろ庶民にも手が出せない未来が近いかもって危惧している。
ウナギももしかしたら、培養肉になりかわるだろうか。