【反射率記録更新の白】冷却効果もある白い塗料がさらにパワーアップしたぞ

小学生の頃理科の実験で虫眼鏡を使って、太陽光を集める実験をした。虫眼鏡で太陽光を一点に集めると熱が集まるので、紙を焼くことが出来た。それが面白かったので、たまに自主的にやってみたりしたことが何度もあった。

役にはなるべく色の濃い髪が適していて、黒ならまず間違いが無い。白い紙でやるとなかなか燃えなかった。まあ、熱量が溜まればいずれは燃やすことが出来たんだろう。

黒色は熱が溜まりやすいとわかった。黒は全ての色素を吸収する。だから、目に届く光は黒く見えている。どのような波長も吸収してしまうから熱も溜まりやすくなる。

白色はその逆で全ての色素を反射してしまうから、目に届く光は光の3原色の通りで全ての色が重なって白く見える。だから、熱が溜まりにくくなる。


アメリカ、パデュー大学の研究グループは去年、メチャクチャ白い塗料を開発して、その威力は建物に塗ると冷却効果まであった。

この冷却効果は正午の日光の元で周囲の温度と比較しても4.4℃低かったという。真夏で35℃の猛暑日だったら、この塗料で塗った建物は31℃になる。ちなみに当時の反射率は95.5%だった。

今回の研究ではさらに反射率の向上する方法を模索した。ここで使われた素材は六方晶窒化ホウ素を組み込んだナノポーラス塗料で、この新しい塗料は太陽光反射率が97.9%を達成した。

さらにこの塗料で、150ミクロンの塗膜でほぼ同等の反射率を実現できた。しかも、ナノスケールの多孔質構造になっており、つまり、従来の塗料より軽く出来ている。

飛行機や自動車と言った乗り物から、建物も冷却が出来るだろう。そうすれば、エアコンにかかる電気代も節約が可能になる。温暖化が続く地球の環境で、自分たちの世界は物理的に白く輝くようになるかもしれない。


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