【遺伝子操作で放射線耐性を】クマムシの遺伝子をヒトの細胞に移植したぞ

クマムシというおそらく地球上で最も環境の変化に強い生物がいるけれども、熊に似ているからクマムシと呼ばれていて、緩歩動物というのが総称である。最初の化石はカンブリア紀の岩石から見つかっており、地球に残された歴史から、5回の絶滅の危機を生き残ってきている。

この動物は1000種類以上存在しており、うち改三のものは170種あまりがいるそうな。

乾燥すると身体を縮めて、代謝をほぼ止めて「乾眠」と呼ばれる状態になる。フリーズドライよろしく水を与えると元に戻る。なお、一気に乾燥させるとやっぱり死んでしまうのでゆっくりとやらないと行けない。

しかも、放射線に強い。2007年にロシアの科学衛星フォトンM3でクマムシを宇宙空間に10日間さらした。太陽光を遮り、宇宙船と真空に置いたところ、クマムシは蘇生し、生殖能力も残っていた。でも、太陽光を浴びたクマムシは一部しか蘇生しなかったという。

この特性をうまく生かせないだろうか。クマムシにテラフォーミングさせてみるとか、小さいから沢山用意するとしても、環境を構築するような仕事をしてくれるかは全くわからない。


中国、北京にある軍事科学院の研究でヒト胚性幹細胞にクマムシの遺伝子を挿入すれば、細胞の放射線に対する耐性を大幅に高めることができると発表した。そして、それを裏付けるデータもあるという。

研究者は「この前例のない実験に成功すれば、放射線降下物を生き延びることのできるタフな兵士が誕生する可能性がある」と述べている。

クマムシはそれと知られているが、陸でも海でも活動が出来、とても丈夫な生き物。1ミリにも満たない小さな身体ではあるが、月の往復にも耐え、熱湯を1時間浸かっても、数百度の零下の低温下でも、長く耐えることができる。

報告書によると、科学者達はCRISPR/Cas9という遺伝子編集ツールを使って、クマムシの保護タンパク質を取りだしてヒトは異性細胞に移植した。

すると、その細胞は致死的なX戦被爆からも生き延びることができたという。

倫理的な問題があるけれども、かの国ではそういったことはお構いなくやってしまうだろうから、いずれは放射線に耐性を持った軍人が現れる可能性は少なからずあると思う。

ただ、放射線に耐性を持つことはこれから増えるであろう宇宙開発に貴重な特性であるから、何らかのきっかけで進んでいくような気がしている。

クマムシの遺伝子を持ったヒトは、外見も変わるんじゃないだろうかと思ってしまった。


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