【お日様の匂い】日向で乾燥させた匂いはダニのせいじゃなかったぞ

干した洗濯物を取り込んだ直後のものがありがたく感じるのはやはり匂いの性だろうか。干した洗濯物はお日様の匂いがするとよく言われていたが、ネットではお日様の匂いはダニの死骸の匂いなのだと伝えられていた。

我々はお日様の匂いを、太陽光線で死滅したダニとしらずありがたがっていたらしい。しかし、のちにこの説は否定されている。しかし、ネットの裏付けのない情報をうたがいもせずに鵜呑みにしてしまった自分も反省。

乾燥して干した衣服はいい感じに気分を新たにしてくれる。それは匂いがそうさせているのだろうけれど、果たして何の匂いなんだろう。


デンマーク、コペンハーゲン大学の研究で、太陽光で乾燥させた洗濯物に関連する匂いについての論文を発表した。一般にお日様の匂いの正体は「直射日光で死んだダニの匂い」ではなく、香水や植物の香りに関連するアルデヒドやケトンなどの化学物質が多く含まれていた。

研究チームは乾燥工程で、暗い部屋、日陰のバルコニー、日光の当たるバルコニーの3つの場所でタオルを干した。乾燥後、タオルはビニール袋に入れられ15時間密封させると、様々な化学物質を放出される。

そのあと、ビニール袋の空気をガスクロマトグラフ質量分析計で分析したところ、3つの場所で乾燥したそれぞれに異なる化学化合物を特定した。

日当たりのよいバルコニーで乾燥したタオルは、香水や植物の香りに関連するアルデヒドやケトンなどの化学物質が多く含まれており、日陰のバルコニーで干したタオルともに、カルダモンに含まれるペンタナール、柑橘系の香りのオクタナール、バラの香りに似たノナナールなどが含まれていた。

研究者は空気中のオゾンとぬれタオルの素材が反応すると、アルデヒドやケトンが生成されているとのこと。

ネットではダニの死骸という話が広まっていたけれど、デマだった。

実はカネボウ化粧品が、ダニの死骸でないことを直接調べた研究があった。お日様の匂いの正体は布団の綿などの繊維が太陽によって分解されることにより、発生しているという。

これで、安心してお日様の匂いを嗅ぐことができるというもの。ダニの匂いだと思っていた人たちにも是非広めてほしい。


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