【脊椎疾患をへらそう】金属3Dプリンタで新しい脊椎ケージを開発したぞ

脊椎疾患というのは、脊椎を元にして様々に起きる疾病のことで、椎間板ヘルニアとか、頸椎症、後縦靱帯骨化症、関節リウマチ、骨粗鬆症性圧迫骨折などがある。

背骨は生活している上で、一番に大事な場所だけれど、高齢者になれば、こういうところからもちろんガタがやってくる。

骨粗鬆症性圧迫骨折は当然のように起こりえる症状で、圧迫骨折で潰れてしまった背骨は元に戻ることはない。当然、痛みを訴えてくるけれども、外科的に手術を施すなど、大がかりなことはあまりしない。注射などの痛み止めなどの対処療法で、やり過ごしてもらうのが主になる。

なので、痛みはその場で治まっても、また痛くなることがあるわけで。

レントゲン写真で見ると見事に背骨の一部が潰れて変形してしまっている。骨の組織がスカスカになってしまって、まるでスナック菓子のような中空構造になってしまったのだろう。身体の重みに形状を維持できずに少しずつ潰れてしまう。何か、脊椎の中に詰め物でも出来れば圧迫骨折を防げるのでは、と素人考えも浮かぶけれど。


大阪大学大学院工学研究科の研究グループは国立病院機構北海道医療センター、帝人ナカシマメディカル株式会社との共同研究によって、新たな設計コンセプト脊椎ケージを開発。大型動物実験により高い性能を示した。

このケージはハニカムツリー構造という、蜂の巣のような孔があり、その孔壁には溝が掘ってある。この構造によって、骨芽細胞の一方向配列化を促し、質の高い骨をいち早く誘導。このことで、骨の質を長期的に維持が出来るようになった。

このケージは金属3Dプリンタで作成されたもので、ヒツジの脊椎に埋入試験を実施。8週間後にケージを取り出して調べてみると、従来のケージの骨の結合強度よりも、3倍以上の強度を有していた。

ハニカムツリー構造って、ハチが作る巣のあの形状のことだけれど、あの形状は縦にも横にも強い強度が出るんだよね。

これが実用化できれば、骨密度低下による脊椎症を減らすことが出来るし、医療費も節約できるってこと。いつかは自分もこのケージを入れるようになるかな。背筋はずっと伸ばして生きていたいし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?