見出し画像

タキオン粒子~最初から超光速の粒子なら存在してもかまわない~

執筆:ラボラトリオ研究員 杉山 彰

1.前提条件
相対性理論では、どんなに物体を加速しても、その速さは光速を超えないことが示されています。しかし、相対性理論においては、最初から超光速で動くものであれば、相対性理論とは矛盾しないと論じられています。相対性理論が禁じているのは、あくまで光速未満で進んでいたものが加速して、光速を超えることです。

2.超光速粒子(タキオン粒子)がそなえる奇妙な性質
1967年。アメリカの物理学者ジェラルド・ファインバーグは、最初から光速で進む粒子を「タキオン粒子」と名付けました。ギリシャ語で「速い」という意味をもつ「タキス」という言葉に由来しています。タキオン粒子は普通の物体と同じように、移動速度が速くなったり遅くなったりします。但し、その速さはたえず「超光速」です。いわゆる普通の物体はどんなに加速しても光速以上では進むことできませんが、タキオン粒子は逆にどんなに減速しても光速以下で進むことができません。
たとえば、クルマを運転する時、加速させる場合、アクセルを吹かして燃料(エネルギー)を供給すれば速度が上がります。つまり物体の移動速度を上げたければ、通常は、エネルギーを与えればいいわけです。ところがタキオン粒子は、これとは正反対の性質を持っています。タキオン粒子はエネルギーを与えると減速し、エネルギーを失う(遮断する)と加速していくのです。つまり、タキオン粒子は、アクセルを吹かすと減速し、ブレーキを効かせる加速するという、じつに奇妙な性質を有しています。

3.世界を構成する粒子は、3種類に分けられる
世界を構成する粒子を「移動速度の多寡」によって分類するならば、次の3種類に区分できます。

① 第Ⅰ種の粒子:
光速(時速30万km)未満の速度でしか進めない粒子/タージオン
いわゆる普通の物質をつくる粒子、素粒子で区分するところのフェルミオン粒子(電子やクォークやニュートリノ等)です。

②第Ⅱ種の粒子:常に光速でしか進めない粒子/ルクシオン
いわゆる力を伝える粒子、素粒子で区分するところのボーズ粒子(光や重力等)です。

③.第Ⅲ種の粒子:常に光速より速く進み、光速以下の速度では進めない粒子/タキオン粒子
タキオン粒子の存在は、相対性理論において矛盾しませんが、いまだ実証・計測されていません。かつて湯川秀樹博士の「中間子の存在」の予言、南部陽一郎博士の「対称性の自発的破れ」の予言、さらには、小林・益川博士の「6つのクォークの存在」の予言と同じように、現時点では、理論的に予言されている段階の粒子です。

4.エネルギーと速度の関係
下図は、タキオン粒子、ルクシオン、タージオンの3種類の粒子について、エネルギー(横軸)と速度(縦軸)の関係を示したものです。タージオンは速度がゼロでも、質量分のエネルギー(静止エネルギー)をもっています。また、一般的にタージオンは、大きなエネルギーをもつほど速度が速くなります。ただし光速(c)を超えることはできません。ルクシオンは、エネルギーの大小に関わらず、常に光速です(光速度不変の原理)。そして、タキオン粒子はエネルギーが少なくなるほど速度が速くなるという、タージオンとは反対の性質をもっています。理論的には、タキオン粒子のエネルギーがゼロになると、速度が無限大になります。

図タキオン

5.タキオン粒子はエネルギー・ゼロのとき、無限大の速度に達する
タキオン粒子は、自らが持つエネルギーすべてを失い、ゼロ・エネルギー状態になると、その移動速度は無限大になります。仮にタキオン粒子を使って、宇宙の始まりといわれている137億年前のビッグバン発生の時を、一瞬にして覗き見る、観測することが可能になるわけです。無限大の速度を持つタキオン粒子は、その移動に時間がかからないため、宇宙の端から端までを瞬時に移動できるのです。

スタンフォード大学名誉教授のウィリアム・ティラー博士は、ティラー・アインシュタイン・モデルにおいて「正と負の時空図」理論を提唱。負の時空間は、エネルギーのエーテル界次元であり、人間のエーテル体もそこに含まれると考え、人間のエーテル体を構成している基質は超光速で振動していると主張している。

「正と負の時空図」でもっとも興味深い点は、このモデルが、アインシュタインの相対論方程式から持ち引き出せるということです。

6.【参考資料①】 
◇〈正と負の時空間のW・ティラー・アインシュタイン・モデル〉
 エーテル領域(負の時空)を表す周波数領域の科学モデルとして『バイブレーショナル・メディ スン』を著したリチャード・ガーバーが、〈正と負の時空間のW・ティラー・アインシュタイン・モデル〉(以下〈正と負の時空間モデル〉とする)を提唱しています。以下に、その一部を引用します。


もし、エーテル体と同じようにアストラル体が実在するならば、その存在や高次元レベルの現象にはいかなる説明が可能なのだろうか。西洋の科学者はエーテル体やアストラル体の存在を説明するような数学的モデルが、現在の電磁気学理論の中から生み出されることはありえないと考えている。しかし、その問題を綿密に調べた一群の研究者がいる。その1人がW・ティラー博士である。

博士はスタンフォード大学の材料科学研究所の前所長であった。W・ティラー博士は科学の枠組みを壊さないようにしながら現在の科学理論を適用することによって、ある種の微細エネルギー的現象を説明しようとしてきた。

<図13>

図タキオン2

リチャード・ガーバーが提唱する〈正と負の時空間モデル〉は、その視点をアインシュタインの方程式に基礎をおき、W・ティラー博士が提唱する「正負の時空間モデル」を参照して創りあげたものです。そして、この(図 13 )は、光速における物質とエネルギーの指数関数的な関係を表現しています。グラフ上で光速をあらわす軸Cの反対側に、もう1つの反転した鏡像のような曲線があることが確認できるでしょうか。W・ティラー博士は、光速の左側に位置する領域を「正の時空」と呼びました。これは「物質時空の宇宙」として知られたものです。正の時空の物質は光速以下の速度でしか存在することができません。軸Cの右側のひっくり返った曲線は光速を超えた速度にあたり「負の時空」をあらわしています。この負の時空、そして超光速で運動する粒子の世界は、現代の物理学者にはなじみのない世界です。ところが、W・ティラー博士をはじめとする一群の物理学者たちは、「タキオン」という理論的に超光速でしか存在しえない粒子の存在を提唱しています。
 
また、「負の時空」の物質は負のエントロピー、つまりエルヴィン・シュレーディンガーが提唱したネゲントロピーの性質を示し、生命体はエントロピーの増大の法則に逆らうように、エントロピーの低い状態が保たれているといわれています。

生命体は、原料とエネルギーを取り入れて、自らそれらを複雑な構造学的、あるいは生理学的部分へと転換するため、生命力は負のエントロピーに関係を持っているとされています。前述のエーテル体は、自己組織化したホログラフィックなエネルギーの鋳型であり、この鋳型は負のエントロピーの性質を持つと考えられています。エーテル体は物質的身体の細胞系に作用して空間的な秩序の形成を促します。微細な生命エネルギーが示している負のエントロピー的性質とエーテル体の鋳型は、少なくともW・ティラーが提唱する「負の時空」に属する物質の必要条件を満たしているといわれています。〈正と負の時空間モデル〉によって、物質宇宙の事象や物質とエーテル質との相互作用について、また、エーテル基質の世界について研究するための数学的な手がかりを得たといえるのです。そして、このモデルが、アインシュタインの相対論方程式から導き出せる、とリチャード・ガーバーは主張しています。

 アストラル体の微細な世界もまた負の時空の中に存在していて、光より速いスピードで振動し、エーテル体と同様の、ある種の磁気的な性質を持つと考えられています。W・ティラー博士の研究では、アストラルエネルギーは、光速の10の10乗から10の20乗の間の超光速度で運動するのではないかと考えられています。〈正と負の時空間モデル〉は、エーテル体やアストラル体の振る舞いを解釈するための、重要な興味深い特性を持っていると考えられています。

《“タキオン”、”エントロピーの法則” に関する、関連記事はこちら》

・ナレッジモデリングから、タキオンモデリングへ
https://parole.laboratorio.ltd/n/n49c2d55a0e7c

・光より速い、“タキオン”の世界観とは?
https://parole.laboratorio.ltd/n/n15bc25ebb9c0

・超 『TENET』 入門 〜予定調和を超えるために
https://parole.laboratorio.ltd/n/n2e7bf3ea4ed7

・オープンマインド・ヒューマンネットワーク論 その10
https://parole.laboratorio.ltd/n/n7f148485991d

・・・・・・・・・・

【杉山 彰(すぎやま あきら)プロフィール】

◎立命館大学 産業社会学部卒
 1974年、(株)タイムにコピーライターとして入社。
 以後(株)タイムに10年間勤務した後、杉山彰事務所を主宰。
 1990年、株式会社 JCN研究所を設立
 1993年、株式会社CSK関連会社 
 日本レジホンシステムズ(ナレッジモデリング株式会社の前身)と
 マーケティング顧問契約を締結
 ※この時期に、七沢先生との知遇を得て、現在に至る。
 1995年、松下電器産業(株)開発本部・映像音響情報研究所の
 コンセプトメーカーとして顧問契約(技術支援業務契約)を締結。
 2010年、株式会社 JCN研究所を休眠、現在に至る。

◎〈作成論文&レポート〉
 ・「マトリックス・マネージメント」
 ・「オープンマインド・ヒューマン・ネットワーキング」
 ・「コンピュータの中の日本語」
 ・「新・遺伝的アルゴリズム論」
 ・「知識社会におけるヒューマンネットワーキング経営の在り方」
 ・「人間と夢」 等

◎〈開発システム〉
 ・コンピュータにおける日本語処理機能としての
  カナ漢字置換装置・JCN〈愛(ai)〉
 ・置換アルゴリズムの応用システム「TAO/TIME認証システム」
 ・TAO時計装置

◎〈出願特許〉
 ・「カナ漢字自動置換システム」
 ・「新・遺伝的アルゴリズムによる、漢字混じり文章生成装置」
 ・「アナログ計時とディジタル計時と絶対時間を同時共時に
   計測表示できるTAO時計装置」
 ・「音符システムを活用した、新・中間言語アルゴリズム」
 ・「時間軸をキーデータとする、システム辞書の生成方法」
 ・「利用履歴データをID化した、新・ファイル管理システム」等

◎〈取得特許〉
 「TAO時計装置」(米国特許)、
 「TAO・TIME認証システム」(国際特許) 等


この記事は素晴らしい!面白い!と感じましたら、サポートをいただけますと幸いです。いただいたサポートはParoleの活動費に充てさせていただきます。