見出し画像

浅煎りのコーヒーってなに?

浅煎りコーヒーを、ご存知ですか?
短時間で焙煎をしたコーヒーのことです。

酸味や甘みを感じられ、ジューシーな果実、花のようにフローラルで、豊かなフレーバーを楽しめ、幅広い味わいを持っていることが特徴的です。

言葉としては聞いたことあるけど、実態はよくわからない、という人が多いのではないでしょうか。浅煎りコーヒーって具体的には、他のコーヒーとどう違うのでしょうか?

浅煎りは、「焙煎度合い」のひとつ

冒頭で、浅煎りとは短い時間で焙煎をしたコーヒーである、とお伝えしました。長く時間を取れば深煎り、その間は中煎りになります。

ではそもそも、焙煎とは何でしょうか。

コーヒーの焙煎とは生豆に熱を加えTasteを発達させる事である。

「Coffee Fanatic 三神のスペシャルティコーヒー攻略本」より

Roast Design Coffeeの三神さんの著作「Coffee Fanatic 三神のスペシャルティコーヒー攻略本」には、このように書かれています。

個人的には、この表現がいちばんしっくりきます。熱の与え方によって、テイストの発達度合いや方向性が変わってきますが、それをコントロールするのが焙煎ですから。

実際には、主に焙煎機と呼ばれる専用の機械を使って焙煎は行います。

クルクルと一定のスピードで縦回転するドラム容器の中に生豆を入れ、それを窯の下にある熱源から、豆に熱を与えていきます。そして香りや色を確かめながら、テイストを引き出していく作業です。

この時、どれくらい、どのように熱を与えるかといった点で、味わいが大きく変わってきます。これをコントロールし、自身の目指す味わいを作るのが焙煎士の役割ですね。

そしてこの時の熱の入れ具合で、焙煎度合いが決まってきます。ざっくり分けると、3段階になります。そのうちの最も短時間の部類が、浅煎りということです。

  • 浅煎り(短時間での焙煎)

  • 深煎り(長時間かけた焙煎)

  • 中煎り(浅煎りと中煎りの間)

※厳密にはもっと細かく無数に分けられる上、色の度合いを数値で測る方法もありますが、複雑になってしまうのでここでは割愛します。

酸味や甘みのある、個性が特徴

コーヒーといえば、一般的には「苦みがある」と思われますよね。
でも浅煎りの場合だと、大きく味わいが異なります。

淹れたあとの色も明るい

酸味が強調され、甘さやフルーティーさを感じられる。花のようにフローラルな香り、ハーブのような芳香、スパイスのような味わいを感じることができるものもあり、生豆の個性がダイレクトに味わいに表れます。

もともとコーヒー豆は、コーヒーチェリーという実の中にある種です。

丁寧に栽培されたコーヒーチェリーを収穫し、種を取り出し、発酵させ(このプロセスを精製と呼び、これまた多様な方法がありますが、別の機会で触れていきます)、乾燥させたものがコーヒーの生豆。それを浅煎りに焙煎すると、とても豊かな味わいを感じられるようになるんです。

その味わいが好きで、parkly coffeeでは浅煎りのコーヒーを取り扱っています。

ではそもそも、いつから浅煎りコーヒーは流行し始めたのでしょうか。

2000年代に、サードウェーブに乗って来日

これまでのコーヒー文化の変遷を辿ると、いくつかの「波」と呼ばれる潮流があります。

まずはファーストウェーブ。

1800年代後半〜1960年代に、コーヒーが大量生産・大量消費され始めた時代を指します。それまでは高級で上流階級の飲み物だったコーヒーが、流通網や技術の発達により、大衆にも安価に渡るようになりました。

インスタントコーヒーや缶コーヒーが発売されたのも、この時代です。

次はセカンドウェーブ。

1960年代〜1990年代頃に、スターバックスを代表とするシアトル系コーヒーチェーンにより広がったムーブメントです。

深煎りの豆をエスプレッソで抽出し、ミルクと合わせたカフェラテなどが大流行。それまでのコーヒーは薄く軽い味だったといいますが、この時期から味と品質も重要視されるようになったと言われます。

そして、サードウェーブ。

2000年代にコーヒー業界に広がった潮流です。日本での火付け役は、みなさんご存知のブルーボトルコーヒーですね。

サードウェーブは、ファースト、セカンドウェーブと異なり、様々な要素が入り混じって、コーヒーに対する新たな捉え方を生み出しました。

ハンドドリップ、シングルオリジン、ダイレクトトレードといった言葉もサードウェーブを構成する要素でありますが、その中のひとつが「浅煎り」です。この時期から、浅煎りコーヒーが徐々に広がっていきました(現在進行形で)。

トレーサビリティが明確になり、生豆の品質の高まりが目に見えて消費者にもわかるようになった今、その生豆が本来持つフルーティさ、個性をしっかり引き出し、味わえる焙煎方法として広がっています。

最後に

parkly coffeeでは生豆が持つ個性を最大化させる方法として浅煎りメインでの焙煎としており、また様々な味わいを楽しむことができる面白さを、いろいろな人に感じてほしいと思っています。

これから販売を開始してからは常時複数種類の豆を取り扱う予定ですが、ベリーのようなジューシーな果実味を感じるコーヒー、青リンゴやマスカットのような爽やかで甘みのあるコーヒー、オレンジやグレープフルーツのような明るい酸を感じられるコーヒーなど、味わいの幅が楽しめるラインナップを用意していきたいと思っています!

是非、お楽しみに^^

▼ parkly coffee 公式instagram

この記事が参加している募集

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?