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捉え方で世界は変わる

今年に入って朝活を始めた。
5時にアラームをセットしている。叫び続けるスマホを宥める。スマホもこんな朝から稼働したくもないのにという表情をしている。それでもなお、布団は僕に懐いてくる。強い気持ちを持って突き放してようやく解放してくれる。平均格闘時間は30分くらい。結局5時半に起床となる。
ここまでの経緯は書く必要があるのかと今この瞬間思っているが、僕自身も簡単に起きられる人間ではないということを記しておこう。

朝活を始めた理由は一つで、何も意識が高いからというのではない。ただただ自分自身の時間を確保するためだ。今年から転職をしたことにより遅い時間まで仕事をする状況が続いている。寝て起きて仕事の生活を繰り返すなんて解せない。なんだか自分自身に意識を置けてない時間が続くと、僕は自分らしさみたいなものが希薄になっていく感覚になる。
今までの僕はみんなが寝静まっている深夜に活動をすることで自己奉仕欲を満たしながらなんとか自分の時間を楽しんでいたが、それを早朝に持ってきたわけだ。早朝もみんなが寝静まっているということにはたと気づいたからだ。

そのため、朝活といっても大したことをしていない。モーニングルーティンと呼べるほどではないけど、ちょっと書き記してみよう。

起きてすぐ洗面所に向かい、眠たそうな顔に冷水のビンタを浴びせる。何度も。お湯を沸かしている間に朝のラジオ体操代わりの運動を。コーヒー豆を手動のミルで挽く感触をゴリゴリゴリゴリ味わう。いつももう少し挽きたいという腹八分目で止まる感じが明日も豆を挽きたいと思わせてくれる。コーヒー豆は駆け引きが上手い。僕は手のひらで転がされている気分で悪い気はしない。沸いた湯で乾燥した部屋の空気にも湿気を与えつつ、沸いたお湯でコーヒーを淹れる。香りでビンタされた顔面がほころぶ。

コーヒーのお供は新聞にしている。
これでおじいさん的老後の暮らしを疑似体験している。こんなゆったりした日々を送れれば十分だということを感じながら。新聞を読み終わって気持ちは落ち着いていったが、体は衰えないように筋トレをする。ただの腕立て伏せとスクワットの自重トレーニング。運動という運動は朝の筋トレだけだが、年明けてから4kgくらい体重が落ちた。ジムに通ったり走ったり、時間とお金を使わなくてもこれが最強なんじゃないかと密かに思う。

そしてこっからがメインで僕が一番好きな時間のピアノと遊ぶ。
最近は毎日ピアノと戯れているので指が馴染んでいく感じを毎日感じている。一時期は疎遠になっていたピアノも僕に心を開き直してくれて懐いてくれている。ビートルズを練習していたのだが、先週くるりのライブに行ってから毎日聴き続けているくるりも弾きたいと思い立ち練習を始めた。楽曲のことが好きだという気持ちだけで、全く弾けなくても何度も何度も繰り返しても苦痛ではない。僕は知っている。そのうち楽曲側が僕にチラッと心を開いてくれるのを待つ。なんで振り向いてくれないのかなんて怒っちゃいけない。これは自然の摂理。スマホも布団もコーヒー豆も上腕二頭筋もピアノとも上手く付き合っていけばいい。

結局は自分の捉え方次第で世界は変わると思う。
僕の朝活の醍醐味はここにある。自分の時間を過ごす。こんな時間で満たせると人生はどんなに幸せか。

朝活良いってみんな言ってたけど、ようやく意味がわかった気がする。
雑多なことで狂った自分自身のチューニングが合っていく。もし最近、なんとなく自分らしさが希薄になっているなと感じている人にオススメです。

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