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フランスに来て手放したもの。

フランスで暮らすようになって、
日本で当たり前のように
していたことができなくなったり、
する必要がなくなったりと、
私の生活習慣が随分変わったと思う。

最初の頃、一番緊張したのが
シャワーに要する時間だ。
一人暮らしなので、普段は全然問題ないのだが
人のお宅に泊まったりすると、
そうはいかない。
お湯は、一軒にひとつずつある
それほど大きくないタンクで
沸かしたものを使うので、
日本にいた時のようにジャンジャン使うと、
次の人がシャワーを浴びている最中に
冷たい水になってしまう可能性がある。
だから、シャワーを出しっぱなしで
身体を洗ったりはできないし、髪が長い私は、
かなりお湯を使うのでドキドキだ。

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日本にいた時は、あまり意識をしなかったが
どうやら、日本は水が豊富な国らしい。
だから、もし水を止めずに
腰なんぞに手をあてて
優雅に歯を磨くのを見られたら、
すかさず注意されると思う。
ジャージャー水を流しながら食器も洗わない。
もちろん、日本でだって
こんなふうに水を使うのは
資源の無駄になるのだけれど、
正直なところ、あまり注意していなかった。

これも水に関係してくるのだが、
普通、だいたいどの家庭も洗濯は週一回だし、
湿気がないので、シャンプーは毎日しない。
週に2〜3度くらいだろうか。
私もそれにすっかり慣れてしまった。

水といえば、フランスの水は
石灰を含む硬水なので、
ステンレスの台所や蛇口付近など
放っておくと、真っ白になる。
市販の洗剤より、むしろ手作り洗剤の方が
ピカピカになるので
これをきっかけに手作り洗剤で
掃除をするようになった。

【手作りお掃除スプレー】
重曹大さじ1くらいをスプレー容器に入れ、ぬるま湯を適当に(コップ1杯くらい)を入れて振って溶かす。そこにホワイトビネガーをコップ1/4くらい(日本のお酢ではなくて無色透明のお酢、日本だとハインツから出ていると思います)を少しずつ加える。少しずつ様子を見ながらでないと、吹き出てしまうので注意。あとは好きなアロマオイル(抗菌効果のあるティトゥリーなどがオススメ)を数滴入れる。ステンレスに限らず、床や窓、家具などを拭くと、部屋中にいい香りがするし、どれも食用なので安心!

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変化した生活習慣を上げればキリがないが、
一番変わったのは、
“無駄な買い物をしなくなった”ことだろうか。

フランスには、コンビニや
100円ショップがない。
コンビニがあると、
ちょっと寄ってみたくなり、
そこで見る新製品や、期間限定なんとか…は
消費者のココロをくすぐる。
たまに日本に帰って、100円ショップに行くと
そこは、もうオアシス!のように
感じてしまうほど、
かわいくて便利なものがズラリである。
日本にいた時の休日の私は
どこかの商業施設に行き、何かしらちょこっと
買い物をしていたと思う。
でも、フランスは(最近は開いているところも多いが)
日曜日はお店は休みで、家族でのんびり
公園で遊んだり、ピクニックをして過ごすので
私もそんな生活をするようになった。

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洋服もそれほど買わなくなった。
理由は、週末にデパートや商業施設の散策に
行かなくなったこともあるけれど、
たくさんあったとしても、
結局好きな服ばかり着ていることに
気づいたから…だろうか。
フランス人は10着しか服を持たない
という本が、日本でとても売れたらしく、
それは本当かどうか
たまに日本の友達に聞かれる。
読んだことはないが、アメリカの女性が著者のようだ。
日本もアメリカと同じく消費大国だから、
このタイトルに惹かれたり、驚くと思う。
もちろん、買い物が大好きな
フランス人もたくさんいるので
全部肯定するわけではないけれど、
まんざら嘘ではないと思う。
毎日とっかえひっかえ
洋服を変える必要が無い、
つまり、数日同じ服でも大丈夫だし、
たとえ少々高くても買って、
気に入れば長く着るという
感覚があるのだと思う。

先日、こんまりさんこと近藤麻理恵さん
洋服のたたみ方で、ときめく洋服だけを
クローゼットに入れることにした。
こんまりさんの提案通り、
まずは全部の洋服をバン!と
ソファの上に出してみた。
洋服は多い方ではない私でさえ、
「こんなにあるのか!」と驚きだった。
一つ一つ胸に当てて、
ときめかなくなった洋服たちには
「ありがとう」と感謝して、処分したり
(フランスの街角にはリサイクルボックスがある)
お掃除の雑巾にしたりした。
そうしたら、なんとスッキリ!
一年分の洋服が入っている
小さなクローゼットは更にスカスカになった!
開けるたびにニンマリだ。

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まだまだ、私の小さなアパルトマンには
あることさえ、忘れているものがたくさん。
身も心もスッキリしよう!

目指せ!ミニマリスト!



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