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パラリアの三次会【土曜日更新】

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パラリアCEO浅見、東大前校の木元・オギタが「二次会」のノリで、ときに真面目にときにだらりと語り合う、「パラリアの二次会」で出てきたわかりづらい用語を解説したり、気になったところ…
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パラリアの二次会 第26夜 総括・後編:わたしたちはどこへいくのか の解説

いよいよパラリアの二次会の解説も今回で最後です。今回も前回に引き続き、総集編です。 音声はこちら。 【今回の話の流れ】 まず、ここまでの復習(これについては前回を始め、何度かまとめられているので、そちらをご覧ください)をした後、現在及びこれからの社会・教育を論じます。まず、現在は「成功したいから頑張るのではなく、失敗したくないから頑張る」という時代です。競争に敗れたら悪いことがあるから競争するという、ネガティヴな競争になっています。背景には、2000年以降の日本がが、中国

パラリアの二次会 第21夜 「直前期」の過ごし方 の解説

おはようございます。パラリアの3次会もいよいよ21夜です。今回は普段に比べて面白いかは分かりませんが、30分ほどと短い上に話が簡単、さらに受験生にとっては関心の高そうな話なので、聞いてみるといいかなと思います。 今回の音源はこちら 【内容の概観】  今回は、それぞれが直前期や、受験直前の過ごし方を話していました。受験に自信を持って向かうには何が必要か、また、緊張のほぐし方が話題になりました。詳細については雑多で書ききれないですが、今回は内容も平易なので、聞いていただけれ

パラリアの二次会 第19夜の解説

おはようございます。今回の三次会は、第19夜「目的合理性」の解説です。 音声はこちら。 【内容概略】 まず、前回のまとめを兼ねて、「要するに」を大事にすることが重要という話がされます。これには2つの意味があります。 1つ目は、「これは要するに何を言っているの?」と言った質問に答えられるということが、理解できたことの証拠になるということ(答えられないということは、ポイントが分かっていないということになる)。 2つ目は、「要するにできていればいい」という姿勢を持つことで、手

パラリアの二次会_第17夜の解説

おはようございます。今回は第17夜の解説です。 音声はこちら。 【内容の紹介】前半は「コンセプチュアル・スキル」なるものの話をしています。コンセプチュアル・スキルというのは、概念化能力と訳されるもので、概念を利用する能力を指します。例えば、「あの問題とこの問題は数列と二次関数で違う問題に見えるが、両方とも解と係数の関係がポイントになっている」などと、概念(この場合は「解と係数の関係」)を軸にして問題同士の繋がりを見つけたり、逆に違いをはっきしさせたりする能力です。 コン

パラリアの二次会 第14夜の解説

おはようございます。今回は第14夜の解説です。 今回は比較的短く、かつ内容も自動車学校や時事問題と身近で、キーワードも「関連性」とわかりやすいです。これまでなんか難しそうで嫌だなと思っていた方でも、とっつきやすい回になっています。 音声はこちらです。 【内容の紹介】まずオギタ氏が免許合宿で「ブレーキが遅いのは髪が長いからだ!」というような、問題点とあまり関係ないようなところを注意されたところから始まります。こういう指導の仕方は、いわゆる「窓割れ理論」と言われるもので、小

パラリアの二次会、第12夜の解説

おはようございます。 今回扱う音源はこちらです。(比較的短い方ですが)結構ボリュームがあるので、家にいて暇な方は聞きながらご覧いただければ、と思います。 【内容】 全体としては、当時の柴山大臣の無能力について軽く話した後、入試改革に軽く触れ、大部分は大学で何を学ぶべきか、の議論に割いています。 大学の講義と企業が求める能力が乖離しているのは問題である一方、裏を返せば大学までは何をやっても良いということなので、自由に学習しうる。また、大学で学んだことと会社の事業が離れて

パラリアの3次会、第10夜

おはようございます。今回は第10夜の解説です。総集編なので、いつもより少し長めです。ここ数回の教育の歴史シリーズのまとめなので、過去の回も合わせてお聞きください。 音声はこちらです。 【要約】 教育の歴史について話してきたここ数回の振り返りで、時間的には古代・中世・近代・現代と区切り、空間的にはヨーロッパを念頭において、それぞれの時代で教育がどうなっていたかを語ります。 まず古代は、ソクラテスやプラトンが活躍した時代のギリシアがテーマになる。民主政が花盛りのギリシアでは

第8夜 パラリアの3次会

あらすじ 今夜の2次会は、2006年東大国語第4問(宮澤康人「学校を糾弾するまえに」)の内容から出発し、教育と近代の関係について考えます。 宮澤の議論宮澤によれば、近代の教育は前近代の教育とは異なったむずかしさをかかえています。彼によれば、中世において、教育は「師匠-弟子」という関係のなかでなされます。たとえば、鍵職人を目指す若者は、鍵職人の師匠に弟子入りし(あるいは、代々鍵職人の家庭で、親がそのまま師匠になるということもあるでしょう)、その背中を見て、時には技を盗んで、

第2夜「教育を『関係』として捉えてみる」の解説

おはようございます。今回は第2夜の解説になります。元の音声はこちらで聞けますので、聴きながらご覧ください。 【内容の紹介】前半は、前回の復習を踏まえた上で、「しつけ」「ケア」「教育」の三つについて話し合った。この三つは昔はそれぞれ別の人が担っていた(しつけは親、ケアは町の衆、教育は学校)。しかし現在は、3つ全てを親がやろうとしている。そこに過剰な負担と、役割の混線が起こって、親子間の様々な問題の原因となっている。 後半の話題は、教育と能力開発の間のギャップ。上位の大学に行