マガジンのカバー画像

tanka

3
めとせらの短歌まとめです
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

なんでもないただの人生|短歌

なんでもないただの人生|短歌

公園のいちばん高いところから「人はだれでも子どもだった」と

ふわふわの白い毛布にくるまれて私が私じゃなかったのなら

菓子パンを愛する人の幸せをお前が否定しても意味無い

地下鉄のエスカレーター暗闇に飲み込まれてく ぼくらまるごと

笑うとき嫌味たらしく光る銀歯のことばかり考えている

砂の城こわして踏んだ君の眼(め)を見つめる同い年のガキ

雨のなか傘を差さない逆張りをあなただけには見透かされ

もっとみる