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大丸屋の屋号に込めた思い

株式会社ダンクの田中です。

2023年2月1日にグランドオープンしたやきとん大丸屋。屋号の由来をお話ししたいと思います。

きっかけは僕の地元にある居酒屋の閉店です。その時、本気で日本中の商店街に再び灯りを灯したいと強く思いました。

大丸屋という屋号は、僕の実家のある地域で長く愛された街の居酒屋の名前でした。大阪では酒屋として、縁起の良い名前として愛され親しまれてきた名前でもあります。

老夫婦が営むその居酒屋も、コロナ禍で閉店となり、ただでさえシャッター通りとなっていた街の商店街から、さらに灯りが消えてしまいました。

本当に悲しくて、歩くたびに悔しい気持ちになったことを強烈に覚えています。

今すぐにでも、この地域に必要とされる、世の中を明るくする飲食店を立ち上げたい。

そんな思いに駆られましたが、今すぐ出来ることではありません。地元に帰る度に、悶々とする日が続きました。

地元が大好きで、こういう悲しい思いをする人は、きっとこれからもっと増えていくことは間違いありません。

地元は好きだけど、仕事が理由で地元を離れる人は多く、高齢化は進む一方。街からは賑わいが消え、人の笑顔の数は少なくなるのをただ見ているだけは嫌でした。

地域の人たちに愛されるお店作りをしていきたいと強く願い、飲食業をやっているのに、まさに無力。

社会的な課題だと思いますが、こんな形で目の前に現れることになるとは思ってもいませんでした。

長く愛された飲食店が無くなることで気付くのは、たくさんの人たちの思い出も一緒に背負っていたということ。

店を閉めるということは、その人たちをも悲しませてしまう。飲食店とは、ただ空腹を満たすための場所ではないことに改めて気付かされました。

でも、懐かしさを守るだけでは、自分たちも暮らしていけません。日々、守りたい大切なもののために働いている中で、いったいどうすれば、世の中に貢献できるのかを考えました。

自分たちの得意なことで、たくさんの人の笑顔を作りたい。想いは強くなっていきました。

たくさん考えた末、自分たちの得意なことでしか貢献は出来ないということとはハッキリわかりました。

反対に得意なことであれば、困難にも立ち向かえるし、みんなで進んでいける自信がありました。

地元が大好きで、自分のお店を作り、一国一城の主人になりたいと思っている人は一定数いるはず。

でも、飲食店を立ち上げたこともなければ、どうやってお店を運営していけばいいかもわからない。聞ける人も近くにいない。

フランチャイズを探してみれば、ある程度のお金が必要。そんなお金は用意できない。そういう人は多いと思います。僕たちも、コロナがやってくるまで、新規事業をやろうと考えてもいませんでした。

飲食業を19年もやっていたのに、自分たちだけではどんな風にお店を作っていいかわからない。フランチャイズの仕組みにおんぶに抱っこでした。取引先でさえ、自分たちでどう見つけていいかもわかっていませんでした。そんなところからの再スタートでした。

そんな時から約1年半が経ちます。(2023年3月現在)今は新規事業を3店舗やらせていただくことになりました。その3店舗目が大丸屋です。

そんな僕たちだからこそ、できる飲食店の形があると思います。それをパッケージ化していきたい。

フランチャイズの形を取り、世の中の商店街に灯りを再び灯していきたい。そうすることで、世の中を明るくしたいんです。

今まで飲食店を通して学んできたことを、ぎゅっと詰め込んでいく。これからの未来のために、みんなで学んだ集合知で戦っていく。

良いものを集め、良いものを届けていく。みんなが大好きな街に、飲食店が賑わいを取り戻してくれるはずです。

長く愛されるブランドをたくさんの人たちと作っていきたい。

その思いで大丸屋ブランドは大阪の京橋でスタートしました。

まだ始まったばかりのブランドです。でも、すごく自信があります。その自信とは、お客様の笑顔と、従業員の笑顔です。

大阪にはやきとんの文化はありませんが、みなさん最高の笑顔で帰っていかれます。「ありがとう」「おいしかったよ」「ごちそうさま」。その一言が聞きたくて、その笑顔が見たくて。

その数を増やしていくことでしか、世の中が明るくなっていることを証明できません。

だから、目の前のたった一人を笑顔にすることを大事にしていきます。そんなブランドが大丸屋です。

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