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【大切な言葉】孝行は自分のためにする

最近聞いたYouTuberの言葉だったと思います。
誰が言ってたんだったかは忘れていましたが、確かにその通りだと思いました。

〇〇孝行に入る言葉といえば「親」がもっともイメージしやすいと思います。そもそも「孝行」という言葉は「子が親をうやまい、大切にすること」だそうなので、孝行=親孝行でいいですね。
生まれてから自立するまではずっと支えてくれたのだからその恩返しをするのがいいというのはほとんどの人が同意見だと思います。

孝行という行動の原動力は、親が自分に尽くしてくれたことです。
そのため子のために尽力してくれていなければ孝行をする意義が生まれてきません。

孝行は誰のため?

ではこの孝行は親のためのものなのでしょうか。
私はそれも一理あるとは思いますが孝行は子のため、つまり自分自身のためにする行動なのだと思います。
誤解を生んでしまうかもしれませんが、別の言い方をすると孝行は子の自己満足だと思います。

先ほども述べた通り、孝行の根底にあるのは親の子に対する尽力です。
その尽力をもとにして、孝行までの流れば全て子に起因するものになります。

簡単にいうと

親が大切に子を育てる(子が愛情を感じる)

子が自立する(振り返って親に対する恩を感じる)

子が恩を返したいと思う

子が孝行する

というメカニズムになっていると思います。こうやって見ると最初以外は全て「子」が主語になるのです。

心情的に見ても…

小難しい話はこれくらいにして、心情的にも自分のためにする部分は大きいと思います。これは実際に私のエピソードを書いていきたいと思います。

私には祖母がいました。
昨年他界してしまったのですが、晩年はガンを患い入退院を繰り返していました。
私の住む土地の近くの大きな病院に入院していたので、休みのたびに会いにいっていました。それは祖母が心細いだろうから、することもなく持て余しているだろうからという思いもありました。
ただそれだけではなく、もしかしたらもう会えなくなるかもしれない、最期かもしれないという気持ちもどこかあって、自分が近くにいるのに会うのを怠ったために後悔するのは嫌だったという気持ちも大きいものでした。

祖父の時もそうでした。
その時は地方で勤務していたのですが、祖父が緊急で入院した時ももしかしたら最期かもしれないと車で3時間かけて向かったこともありました。
これも心配する気持ちと同時に私が後悔したくない気持ちを持ったからでした。

言い方が悪いかもしれませんが、このような利己的な感情も孝行には大きく影響しているのではないかと思います。

返報性の原理

みなさんは返報性の原理というものをご存知でしょうか。

返報性の原理(法則)とは、人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用のことです。

返報性の原理は簡単にいうと、何かをしてもらったから返さなければ!と思うことですね。

返報性の法則における分類
好意の返報性
敵意の返報性
譲歩の返報性
自己開示の返報性

返報性の原理はビジネスや交渉に利用されるのですが、孝行に関するものはどちらかというと好意の返報性がに分類されるのではないかと思います。

私たちは親に大きな贈りものをしてもらっています。これは借りとも言い換えられると思います。そのため私たちはその大きな借りを返さずにはいられないのです。ここまで育ててもらったのに、何も返さないのは悪いと思ってしまうからこそ孝行をしようと思うのです。

ここから考えても親に育ててもらったのに、何も返さないのは私が気が済まないという心理状態になるので、心理的な部分から見ても自分自身のために行動をしているように捉えることができます。

最後に

こうやってまとめましたが、孝行は利己的なものだとか自分自身のためだとか言って実は悪いことのように扱いたいわけではありません。
そうやって思ってしまうことに罪悪感を感じる方も少ないくはないと思います。
上記でまとめたような思いを持つのは自然なことですし、いいのだと思います。結果的には孝行をする対象の方も喜んでくれます。

どうしようか迷ったらこれから先、何年後かして自分が後悔しない選択をすれば良いのだと思います。そうすると自然と相手を思いやった優しい選択ができるのではないでしょうか。


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