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四字熟語289

「一葉知秋」とは、「いちようちしゅう」と読み、一枚の落ち葉から秋の到来を知るという意味です。

これは、小さな兆しや変化から大きな趨勢や未来の出来事を推測することを表す四字熟語です。

物事の未来を予測する際に使われることがあります。

物語

かつて、小さな村に老婆が住んでいました。

彼女は何十年もの間、村の自然と共に生き、季節の変化を敏感に感じ取ることができる人物でした。

ある年の初秋、村の人々はまだ夏の暑さが残る中、秋の訪れを感じることができずにいました。

しかし、老婆は庭に一枚の落ち葉を見つけました。

その葉は、まだ周囲が夏の緑に覆われている中で、ひっそりと秋の訪れを告げていました。

老婆はその一枚の葉から、今年の秋は例年よりも早く、かつ厳しいものになるだろうと予感しました。

彼女は村人たちにこのことを伝え、冬に備えて早めに準備を始めるよう勧めました。

多くの村人は老婆の言葉を信じ、薪を集めたり、食料を保存したりする準備を始めました。

そして実際に、その年の秋は予想以上に早く訪れ、冬へと移り変わるのも速かったのですが、老婆の予言のおかげで、村は大きな困難に見舞われることなく冬を越すことができました。



この出来事から、「一葉知秋」という言葉が村中に広まり、小さな兆しを見逃さず、未来を見据える大切さを村人たちは学びました。老婆の教えは、後世にも伝えられるようになり、彼女の知恵と洞察力は尊敬の念を持って語り継がれることになりました。

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