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境界性パーソナリティ障害の人を治す対応はあるのか

オリジナル記事掲載日:2020年4月21日

現在「境界性パーソナリティ障害」で
検索すると、かなりの高確率で
わたしの記事がヒットするそうです。

お陰様でほぼ毎日
「境界性パーソナリティ障害の
症状を治す対応を教えて欲しい」
というご相談を受けるのですが、

今以上悪化しない対応はあっても、
「“治す”対応はありません」。

あなたのまずい対応のせいで
彼氏(彼女)や配偶者や
息子・娘さんの症状が
悪化の一途をたどっている
可能性はあるので、
「これ以上悪化しない対応」は
お伝えできますよ。

しかし
「あなたの対応で治る(寛解する)
ことはありえない」
のです。

※寛解(かんかい)…症状が穏やかになること。

* * *

わたしが過去の記事で
「境界性パーソナリティ障害の当事者さんを
支える人のご相談もお受けします」
と書いたせいで今
こんなことになっているのですが、

わたしが当時想定していたのは
「治そうとしている本人」ありきで、
「治療を支える周囲の人」のご相談を
受けることであって、

「治す気のない本人」
「病気の自覚もない本人」
の近くで
「自分の対応によって
本人の病気を治そうとしている人」

のご相談を受けることではなかったのです。

とはいえ、苦しんで頼ってくださる方を
放ってはおけないので、お話は聞きます。
(他人に話すだけで心が
楽になることはありますし、
周囲の方の対応によって
激怒10回が5〜8回へ減ることはあるので)

でもその時も必ずみなさんにお話しします。

「本人が治そうとしない限り、
根本的には治りません」
「あなたの対応で相手を

変えることはできませんよ」と。

* * *

そもそも
「自分の対応がうまければ病気が治る」
って、ありえないことなんですよね。

「病気を治す対応を教えてください」
「症状を和らげる対応を教えてください」
って、

たとえば家族が風邪をひいた時、
本人を病院に連れて来ずに

「うちの子はたぶん風邪だと思うんです。
どういう対応をしたら治りますか?」

って医師に聞いているのと一緒なんです。

「いや……ご本人連れて来てください」
ってなるでしょ?(^^;

症状を聞いて、緩和する対応を
お伝えすることはできますよ。

「うちの子風邪だと思うんです」
に対して
「暖かい格好をさせてください」
「消化のいい食べ物を
食べさせてあげてください」
「安静に寝かせてあげてください」
と答える、みたいな感じで。

でも、治す気のない
境界性パーソナリティ障害の人や
病気の自覚がない
境界性パーソナリティ障害の人って、

「風邪症状が出てるのに
冷水シャワーを浴び続ける」
「風邪症状が出てるのに
雨の中傘をささず出かける」
「風邪症状が出てるのに
徹夜で何かする」


という人と一緒なので、
そんなもん家族がどんなに
消化のいい食べ物を作ろうが
風邪治らんでしょ?
って話なんです。

まず冷水シャワーを
浴びるのをやめえ。
あと雨の中傘ささずに
出かけるのをやめえ。
さらに徹夜するのをやめえ。
寝ろ。
ってなるじゃないですか。

だから
「周囲の人の対応によって
症状が治る(穏やかになる)
ということはない」
んですよ。

* * *

わたしの過去投稿や
某さんの本とかを読んで
(マジであの本廃盤になって欲しい)
「いい相手が恋人になれば治る」
「恋人が正しい対応をすれば治る」
という誤解をする
方も
いらっしゃいますが、

そもそもわたしはパートナーのおかげで
治った(寛解した)のではありません。

これはもう何回も何回も
何回も何回も何回も
何回も何回も何回も
口を酸っぱくして言いたいんだけど、

わたしは、
わたし自身が自分の病気を
治そうと決意して、
そのために努力したから
治ったんですよ〜〜〜〜!!!!!


わたしの現パートナーは
そのサポートをしたに過ぎず、
なんならわたしが
「本気で治さねば」
と思ったきっかけは
そのひとつ前の彼氏に
振られた時だからな!!!


実際わたしのところへ駆け込んでくる
「本気で治したい」という当事者さんも、
「パートナーと何らかのトラブルが起きた」
という方が非常に多いです……(^^;

なので「本人を本気で
治療に向かわせたい」のなら、
そうさせる一番の方法は
あなたが見捨てることかもしれません。
残念ながら。
超絶怒涛の荒療治だし、
下手こくと自殺するかも
しれないので気をつけてくださいね。

「死にたい死にたい」
という人は死なない
とかいうけど、あれ嘘ですから。

「死にたい死にたい」という人は
死ぬ気がないのにうっかり
死ぬことがある
、が
わたくしの持論です。

* * *

そんなに毎日問い合わせが来てるんなら
商売がもうかっていいじゃない!
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
なんでそうなるのか全くわからんけど
無料で相談に乗ってもらおうとする人が
あまりにも多いので、
この記事を書かせていただきました。

1人2人くらいなら
にこやかに対応していましたが、
もういいかげん多すぎるな〜と思って…。
(疲れました……)

わたしはカウンセリングを
申し込んでくださる方は
毎日サポートするために頑張ってるけど、
タダでなんとかしてもらおうとしたり
タダでわたしの時間を
搾取しようとする人は
サポートいたしません。

どうしても無料相談したい方は
下記の投稿フォームから投稿してください。
(全ての相談を採用するとは限りません)

投稿フォームはこちら。

あしからず。

ごきげんよう、さようなら。

2022年2月追記

この記事を書いている頃は
「本人に治す気がないのに
治んねーよ」と思っていましたが、
私もその後いろいろな経験を経て

「治させることはできないけど、
『治したい』気持ちに向かわせる
ことはできるのではないか」

「治させることはできないけど、
周囲の人の心を楽にすることは
可能ではないか」


と考えたので、その辺をまとめた
有料記事を執筆しました。
気になる方はどうぞ。
 ↓

* * *

アイキャッチ写真について

撮影:いしとびさおり(Tsubaki_Rokka)さん

a modo mio.
(いしとびさんホームページ)
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