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悩むクリエイターは優しすぎるし気遣いすぎている。

一晩たって考えた。
私のしたいことは何なんだろうか。

昨夜(※1)、「もっと人目を気にせず、自分の『好き/性癖』を全開にしたい(R18込みで)」という想いがあるのはわかった。

だからといってエロばっかり描きたいわけじゃない気がする。
ためしに今朝のモーニング・ページ(※2)で人目を気にしないエロ絵とか描いてみたが、コレジャナイ感があった。

そもそも私がエロ方向にまっすぐ突っ走って行かなかったのは、昨日の記事で書いた通り「家族の誇りになれないから」というのもあったが、【自分の作品を見る対象が減ってしまうから】というのもあったのだ。

どんなに好きな話でも、エロがあると見ない人もいる。
どんなに好きな絵でも、BLだと見ない人もいる。
映画で見れば面白いと思うのに、小説だと原作は読まない人もいる。

そういえば自分が「文章の才能がある」と言われていたのに小説家を目指さなかったのは、【小説であるというだけで読まない層が大量にいる】と感じたからだ。
その点、漫画は小説に比べて敷居が低い。
けっこう誰でも読んでくれる。

私は多分、いろんな人に自分の作品を届けたい。
それは単純に「大勢から好かれる人気者になりたい」というより、分母を増やして、本当に必要な人に届くようにしたいのだ。
(もちろん大勢の人に好かれたいという欲もあるが)

私の記事やエッセイを読んで「境界性パーソナリティ障害のことを知った」「自分だけじゃないんだと安心した」「相談できる先が見つかって良かった」と言う人がいる。

同じように、私の漫画を読んで「この漫画に、このキャラに、このセリフに出会えて良かった」と思ってもらえたらいいなと思う。

すでにそう言ってくれる人もいる。そこで満足しない私は強欲なんだろうか。そうかも知れない。
けれど、創作をする人間が強欲でなくてどうするんだ、という気持ちも芽生え始めている。

“これが私の好きなものだ、これが私の描きたいものだ、これが私の読みたいものだ、ごちゃごちゃ文句言わせねえ。”
その気持ちが強欲でなくて、何だと言うのか。


私のところに相談に来るクリエイターたちは、己の強欲さと、読者(鑑賞者)を気遣う優しさとの板挟みになって苦しんでいる。
あるいはそこに「もっと売れるためには自分を抑えなければ(売れたい)」という、気遣いと強欲が入り混じって混沌とした何かがあるのかも知れない。

たぶん悩むクリエイターは優しすぎるし気遣いすぎている。私も含め。

今の私にできることはふたつ。
ひとつはカウンセリング(コーチング?)を通して、彼ら・彼女らの話を聞くこと。
そして、私自身が自分の強欲さや至らなさを受け入れ、自分の才能を認め、創作の世界で自由になることだ。

ごきげんよう、さようなら。

※1…昨日の記事

※2…「モーニング・ページ」に関しては下記記事を参照

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