境界性パーソナリティ障害は予定ギリギリになる病気である
オリジナル記事掲載日:2021年9月28日
最近始めたオンラインお話会や、
カウンセリングのご予約とかを
見ていて気づいた事があります。
境界性パーソナリティ障害、
予定立てるの苦手じゃないですか?
私も過去そうだったんですけど……。
* * *
境界性パーソナリティ障害は
〇〇な病気であるシリーズです。
シリーズ化するつもりなかったけど、
気づいたらシリーズっぽくなっていたので。
これまでのものは下記リンクより
ご確認ください。
↓
さて本日のテーマ、
「境界性パーソナリティ障害は
予定ギリギリになる病気である」
について。
日々、境界性パーソナリティ障害
(以下、BPD)当事者さんの
受付対応をしていると、
「申込みしたけどキャンセル」
「申し込みたいと言ったけど
急に音信不通」
「申し込みたいと言って
音信不通になって
数ヶ月後に再び
申し込みたいと言ってくる」
みたいなことが
よく起きるんですよね。
同じ人じゃないんですよ。
いろんな方で起きるんです。
ずっと「なんでじゃろ?」
と思っていました。
しかし思い返してみたら、
自分もBPD全盛期の時に
そういうことってあったのです!!
予定が立てられない要因は、
BPDが持ちやすい以下の傾向に
関係しているんじゃないかな、
と私は考えました。
・気分の浮き沈みが激しい
・自分がない
(より大きい力に
引きずられてしまう)
・お金や仕事や他人のために
自分のことを後回しにする
・他人を信じるのが苦手
境界性パーソナリティ障害が予定を立てられない要因
●気分の浮き沈みが激しい
気分の浮き沈みが激しいのは
BPD最大の特徴ですけど、
浮いてる時ってもうすごい
何でもできるし
何でも挑戦したくなる
気分になるんですよね。
猪突猛進というか、
万能感があるというか。
双極性障害の躁状態を
少し和らげたくらいの
感じでしょうか。
(双極性II型と同じくらい?
比べたことないけど)
そういう時に
「よっしゃー!」って
申し込むんだけど、
その後すぐに落ち込みや
不安が襲ってきて、
「参加したくない!!」
ってなるんですよね。
私もそれで泣きながら
「すみません、体調が悪くて
参加できません……」
と電話した事がありました。
(実際に悪かったのは
体調じゃなくて
精神面だったけど)
●自分がない
BPD傾向のある方は常に
「他人の顔色を伺って」
生きているので、
「自分(の意思)」を持ちにくいです。
自分の気持ちで
予定を立てたとしても、
より大きな力に誘われたり
頼まれたりすると、
急に自分の予定を犠牲にするのです。
だって相手の方が大事なので。
これは次の項目にも関係することです。
●お金や仕事や他人のために自分のことを後回しにする
「自分がない」から他人の力に
屈してしまうのもありますが、
もうひとつ
「社会的に評価を得やすいもの」
につい飛びついてしまう
性質を持っています。
お金(賃金)をもらえる、
仕事ができる、
他人の頼みを聞くなどは、
わかりやすく
「評価がもらえる」
ものなんですよね。
自分がなくて
いつも自信がないので、
「私だけが楽しいこと」よりも
「私が評価されること」を
重要視してしまうのです。
他人を信じるのが苦手
これはひとつめの
「気分の浮き沈み」に
関係するんですけど、
そもそもなんで気分が
大きく浮き沈みするかというと、
その根本は「不安」です。
BPDは、不安自家製造装置です。
特に何もなくても、
不安を作り出します。
そのうえ他人を信じるのが
苦手なので、
そのためにより一層
不安を自家製造しやすく
なるのです。
「この人は私を
だまそうとしているのでは?」
「こんなお金を払っても、
何の効果も得られないのでは?
無駄金になるのでは?」
などの感情がムクムク出てくるんですね。
これは私もよくありました。
少しでも不安要素があると、
一気に信じられなくなります。
で、良いことばっかり
言っている人に簡単に
騙されたりするんですよね。
今なら思います。
良いことばっかり
言っている人のほうが
詐欺師ですよ、と。
自分がBPDだったからってBPDの人にずっと優しくする訳じゃない
もちろん、BPDの傾向があっても
ドタキャンせずに
カウンセリングを受けたり
お話会に参加する方も
おられますよ。
正直めちゃくちゃありがたいです。
でも、できない(したくない)
人もいるんだもん。
しょうがなくない?
過去の私だってそうだったしね。
そう、私は過去にいろんな人を
この性質のおかげで
困らせましたので、
その償いを今受けているのです。
甘んじて受け入れましょう。
でも何回も
「言っといてやめる」を
続ける方には
「いい加減にしてください」
と思うので、
普通にやりとりを
(やんわりと)拒否します。
なぜなら、自分の心の健康を
保つのが一番重要だからです……。
あなたがどういう状況で
この記事を読んでいるかは
わかりませんが、
自分を大切にするのが
本当に一番大事ですよ。
(経験談)
ごきげんよう、さようなら。
◎わたくしのウェブサイト
漫画家(イラストレーター)と心理カウンセラーを兼業しております。
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