あの人はなぜ怒ったのか→劣等コンプレックスを刺激されたから。
私は約24年間、「怒りの病気」とも呼べる境界性パーソナリティ障害という精神疾患だった者です。
現在はそれを克服して心理カウンセラーをやっているためか、怒りについてのご相談をよくお受けします。
「私はなぜ怒りを抑えられなくなるのでしょうか?」
「あの人はなぜあそこまで怒ったんでしょうか?」
よくお聞きするお悩みの中で、
「自分としては親切でやったつもりのことでも相手を激怒させてしまうので、どうしていいかわからない。怒りのツボが何なのか分からないので、いつも顔色を伺いながらビクビク過ごしてしまう」
というものがあります。
かつては自身の病気を治すため、そして今は同じような症状に苦しむ人のサポートをするために「怒り」について学習分析考察してきた私が、わかりやすく漫画にして解説しましょう!
だって私、漫画家カウンセラーって名乗ってるしね!
というのがこの記事の主旨です。前置きが長いですね。
では本題にまいりましょう!
Q:他の人みたいに気楽にやればいいって言っただけなのに、なぜあの人は怒ったの?
A:まずは回答漫画をご覧ください。
男女で比較的よく聞く話なので、ブチ切れた方をちょっと女性っぽく、キレさせた方を男性っぽく描きましたが、これは男女逆でも起きますし、同性同士でも起きることです。
私自身もそうだった、というか病気を克服した今でもそのケがあるのですが、「他の人みたいにできないコンプレックス」を抱えている人は意外と多いです。
別名:普通教(信者)とも呼べますね。
「もっと普通になりたかったのになれない」「普通の人みたいにやりたいのにできない」とか。
とにかく周りにいる大多数の人のようにうまくスルーしたりこなしていったりしたいんだけど、できない自分が周囲より劣っているように感じてしまうという、劣等コンプレックスです。
「他の人みたいにできない」ことを劣等コンプレックスとして抱えている人に、「もっと他の人みたいに気楽にやったらいいじゃん!」と言ったら、そりゃブチ切れますよね。
「それができない私はダメな人間だ」と思って苦しんでいるんですから。
もっとわかりやすい例で言うと、頭髪の薄さで長年悩んでいる男性に「ハゲてますね!」とか「カツラにすればいいじゃないですか!」って言ったようなもんです。
そんなすぐカツラにできる思い切りの良さがあれば長年悩まないわけで。
あなたにも、なかなか人に言いづらい劣等コンプレックスはないでしょうか。
もしそのコンプレックスを直撃でブチ抜かれたら、腹が立ったり、あるいは一人で落ち込んだり、「この人とは距離を置こう」と思ったりしませんか?
◆「無言」「無視」などの怒りパターンもある
ちなみに上の漫画の4コマ目、ブチ切れ方は右のようなタイプもあります。
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「急に黙って口を聞いてくれなくなったし、相談に乗るよと言っても『もういい』と拒否されてしまって、とりつくしまもないんです。
自分が何をしたんでしょうか。どうしたらいいんでしょうか?」
…と助けを求めて来られる方も少なくありません。
何をしたって、劣等コンプレックスを直撃でブチ抜いたんですよ。
で、おそらくですが、1回だけじゃなくて何回もそれをやって胸に穴が空きまくっているので、「もう二度と頼らない(だって自分が傷つくだけだもん)」となっていらっしゃると思います。
そこまでくるとそう簡単に修復はできませんが、根気強く対応を変えていけば相手の態度が軟化する場合もあります。
この辺の記事が役立ったと言ってくださる方が非常に多いので、よかったらご参考になさってください。有料ですけど。
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◆面倒くさいなと思ったら離れてあげたほうが相手のため
私がこのように怒りを分析・考察して発信するのは、「怒った原因が理解できれば、対応の仕方もわかる」という方がいらっしゃるからです。
地雷原もサーチアイテムで場所がわかれば避けられる、ということですね。
メタルギアソリッドをやったことがある方はあの感じを想像してください。
しかしながら、怒った原因を解説されて理解はできても、「それに毎回対応するのが面倒臭い」と感じる人もいるはずです。
面倒臭いと思うことは別に悪いことではありません。
だって地雷たっぷりの道の横に、何にも兵器を設置されていない安全な道路があるなら、そっち通ればいいですからね。
その場合は相手と離れてあげたほうが、相手のためになります。
なぜか?
世の中には、地雷原を避けてその道を通ることを特に面倒くさいと思わない人もいるからです。
あるいは、普通に歩いていても地雷をまったく踏まずに歩ける人もいます。
面倒臭いと感じるあなたがわざわざ付き合ってあげる必要はまったくありません。
むしろあなたが長々とそこにいると、地雷原を持ったその人は「地雷原を避けて通ることを面倒くさいと思わない人」や「普通に歩いていても地雷を踏まずに歩ける人」と一生出会えませんので、かわいそうです。
「自分が見捨てたら可哀想なんじゃないか」と思ってそこから動けない人をよくお見かけしますけども、たいへん厳しいことを言うようですが、むしろ相手の幸福の邪魔になってしまっているんですね。
早く地雷原を上手に歩ける人に道を譲ってあげてください。
そして、自分は地雷のない道に回避して、早く自分の幸せのために歩いていってください。そうするとみんなハッピーです。
恋人や友人関係で「別れたいけど別れられない」という人は、こちらの記事がおすすめです(無料です)。
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恋人や友人なら縁を切れますけど、親子だと無理じゃないですか!
という方もときどきいらっしゃいますが、そういう方は先ほどご紹介したこちらの記事を読んでください。途中まで無料です。
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ついつい長々と解説してしまいましたが、「あの人はなぜ怒ったのか」第1回の記事、いかがでしたでしょうか。
ちなみに6月ごろに「あの人はなぜキレ散らかすのか」という同人誌を出す予定でしたが、今回の漫画を描いてみて「キレ散らかすだけじゃなく無言でブチ切れる人もいるので、『あの人はなぜすぐ怒るのか』『あの人はなぜ怒ったのか』みたいなタイトルでもいいなあ」と思いました。
ごきげんよう、さようなら。
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