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境界性パーソナリティ障害

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境界性パーソナリティ障害(BPD)関連の話を書いた記事をまとめています。当事者さん向け・周囲の人向け色々あります。
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#心理カウンセラー

境界性パーソナリティ障害の妻・彼女・夫・彼氏・友人・家族を持つ全ての人へ

先日、LINEでこういうメッセージをいただきました。 「世の中には境界性パーソナリティ障害当事者の周りの人間側で、相談するあてもなく困っている人達が沢山いると思う。家族としてのカウンセリングは受け付けていないとのことだが、カウンセリングとまではいかなくても何か頼りどころを作っていただけるとありがたい」と。 まず大前提としてお伝えしたいのですが、私は別に境界性パーソナリティ障害当事者周囲の人のカウンセリングを全面的に拒否しているわけでは“ありません”。 私のカウンセリング

すぐ別れてばかりの私が8年付き合えるようになった、恋人と長く続くための工夫・前編

多くの人は、自分の能力や魅力を自己認識することが苦手です。 なので私は「自分のまだ認識していない才能とか、誇れるものって何かな〜」とよく考えます。 そうやって先日気づいたのは、「私が誇れるものは、“パートナーとの関係性(を構築するための工夫)”ではないか」ということでした。 ◆すぐ別れてばかりの自分が変われたので、必要な人に届けたくなった私は、元・精神疾患の当事者です。病気全盛の若い頃は、恋人と付き合ってはすぐ別れ付き合ってはすぐ別れしていました。 現在のパートナーに出

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なぜいつも恋愛がうまくいかないのか?—恋愛を邪魔する“奪う思考”

オリジナル記事掲載日:2019年8月27日(一部加筆修正あり) 「いつも恋愛がうまくいかない」 「今度こそいい恋愛がしたい」 とお悩みの方、多いですよね。 ネットには沢山の恋愛テクニックが あふれていますが、 自分に合わないテクニックを 無理したり背伸びしたりして実践するより、 心理のほうへ目を向けてみてはどうでしょう。 心理学とは、相手の心を操る魔術ではなく まず自分の心に向き合ったうえで、 相手も自分も幸せになる方法を考える学問だと私は考えています。 いつもうまく

将棋の解説者並みに境界性パーソナリティ障害を解説できる私

当カウンセリングには 境界性パーソナリティ障害 (BPD・ボーダー)の 当事者さんと対峙する ご家族・パートナーの方が よくいらっしゃいます。 で、お二人の喧嘩を 分析・解説していると、 「分かりやすい!」 と言われるんですよ。 そりゃそうですよねえ。 だって私、境界性 パーソナリティ障害の 元当事者だもの。 (今は克服してまーす) * * * 私はそもそもデータ分析系の 人間なので、心理分析も 好きなんですよね。 なのでお二人の喧嘩の 話などを聞いていると、 「あ

境界性パーソナリティ障害を「治したくない」という相手のNOを、ちゃんと受け入れていますか?

境界性パーソナリティ障害関連のご相談を受けていると、「本人に病気を治したいと思って欲しい」「治療に向けて動いて欲しい」というお声をよく伺います。 もちろんその人への愛情ゆえにそう思っているわけですが、「治したくない」という相手のNOをちゃんと受け入れていますか? というのが今日のテーマです。 というわけで境界性パーソナリティ障害を自力で克服した漫画家カウンセラー、巴です。 noteやらメルマガやらのおかげで「こいつはエセ克服当事者じゃないようだ……!」と信頼を受けている

感情(特に怒り)は、ウンコ。〜ウンコは他人にぶつけない〜

最近あまりにもカウンセリングでこの話を相談者さんにするので、もうnoteに書こうと思いました。 感情(特に怒り)は、ウンコです。 ウンコは一人で出すもので、他人にぶつけるものじゃありません。 私が感情=ウンコと知ったきっかけそもそも私が「感情=ウンコ」と知ったきっかけは、尊敬する心理カウンセラーの根本裕幸さんが、そのような上品な話をされていたからです。  ↓ 根本さんは常々「自分の言っていることは、パクっていいよ!」とおっしゃる懐の深い方で、私もお言葉に甘える形で「感情

変わりたいあなたへ。「変わる」=「別人になる」ではないんですよ

オリジナル記事掲載日:2019年10月31日 わたしはその昔、 「変わりたい願望」がものすごく 強い人でした。 その時のわたしは 「別人になりたい」 という意味で 「変わりたい」と 思っていたんだと思います。 あの時の自分から「変わった」 と思う今、断言できるのは 「変わる」=「別人になる」 ではない、ということです。 * * * 「心が弱い自分が嫌だから、 強くなりたい」 わたしが一番「変わりたい」 理由はこれでした。 当時、最終兵器彼女を読んでいたので 余計

境界性人格障害の治し方1STEP(2)「感情の嵐に抵抗しない」

オリジナル記事掲載日:2019年12月26日 境界性パーソナリティ障害を 自力で克服した人間が 治し方のワンステップを ご紹介するコーナーです。 前回はこちら↓ 境界性パーソナリティ障害 おなじみ(?)症状のひとつ 「異常なまでの 感情の浮き沈み」ですが、 境界性パーソナリティ障害 以外にも起こる症状では あるんですよね〜。 さて、そんな「嵐のような感情」に どう対応するかというのが 多くの方の悩みだと思うのですが、 解決策のひとつは 「抵抗しない」です! といって

境界性人格障害の治し方1STEP(1)「いったん病気のせいにする」

オリジナル記事掲載日:2019年8月31日 境界性人格障害 (パーソナリティ障害)を 寛解(※)したわたくしが、 「どうやってここまで来たっけな?」 と振り返りながら、 治し方のワンステップを ご紹介します。 ※寛解(かんかい)… 症状がおだやかになること。 本日のワンステップは 「いったん病気のせいにする」 です。 “いったん”が最も重要ですよ。 精神障害が発覚した直後は、ズタボロわたしは高校生の時にいったん 「境界性パーソナリティ障害の疑い」 をかけられ、正式な

パートナーの問題は、自分の問題—心理学用語「投影」 をわかりやすく解説

オリジナル記事掲載日:2021年3月29日(少し加筆修正しました) 恋人や夫(妻)の中にある 問題に気づいたら、 それを何とかしてあげたく なるのが人情だと思います。 しかし、パートナーの中に 見える問題は、 実は自分自身が 抱えている問題なのです。 * * * 心理学用語に「投影」と いうものがあります。 これはヒトが自分を 守ろうとする時に起こる、 心の反応の一種です。 自分自身のコンプレックスや 認めたくない悪い面などを 感じた時、 自分以外の誰かに それを

女性に多い、「実績があるのに自信が持てない」インポスター症候群

オリジナル記事掲載日:2021年1月27日 「実績が何もないから 自信が持てない」という人は 多いですよね。 しかし 「実力や実績があるにも 関わらず自信が持てない」 悩みに苦しんでいる人もおり、 その症状は 「インポスター症候群」 (インポスター・シンドローム) と呼ばれています。 ※境界性パーソナリティ障害と かぶる部分があるので 記事を書こうと思いました。 境界性パーソナリティ障害の方にも 参考になるかもしれません。 インポスター症候群の歴史と特徴 インポス

感情の浮き沈みが激しい、見捨てられ不安、人間関係が苦手…などで悩んでいる人へ

「これは自分の性格や、生まれもっての性質が悪いだけなんじゃないか」と思っていることが、意外と精神疾患・障害だったりすることがあります。 あなたの苦しみも、もしかしたらそうなのかもしれません。 突然自分語りをしますが、私は24年ほど「境界性パーソナリティ障害」という精神疾患(障害)でした。4年前に寛解(かんかい)/克服して現在に至ります。 私は小学校5年生くらいから ・急に激怒したり急に泣きわめいたりする(情緒不安定)。 ・幸せな気分と落ち込んだ気分の落差が激しい。 ・いつ

どうして境界性人格障害を「本気で治そう」と思えたのか—“治す治す詐欺”脱却のために

TwitterのDMにて、このような質問をいただきました。(一部編集しています) 実は今まで「境界性パーソナリティ障害を自覚した経緯」や「寛解のために何をやったのか」はわりと細かく書いているんですけど、 “本気で治そうと決意したきっかけ”についてはボヤかして書いているんですよ。 理由は色々ありますが、 ◆微妙な距離の知人や友人に読まれたくない話である ◆性的な話、特に女性が気分を害しそうな話が含まれる が代表的な理由かなと思います。 しかし、確かに色々な方からご相談を伺

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