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変わりたいあなたへ。「変わる」=「別人になる」ではないんですよ

オリジナル記事掲載日:2019年10月31日

わたしはその昔、
「変わりたい願望」がものすごく
強い人でした。

その時のわたしは
「別人になりたい」
という意味で
「変わりたい」と
思っていたんだと思います。

あの時の自分から「変わった」
と思う今、断言できるのは
「変わる」=「別人になる」
ではない、ということです。

* * *

「心が弱い自分が嫌だから、
強くなりたい」

わたしが一番「変わりたい」
理由はこれでした。

当時、最終兵器彼女を読んでいたので
余計にわたしはその口癖が
多かったのではと思います。
「強くなりたい」。

漫画の中で、主人公の「ちせ」は
つっこまれてるんですよね。
もう充分強いだろ、と。
(最終兵器だしね)

このツッコミって、
漫画の中の特に重要ではない
セリフなんですけど、
現実世界でも
こういうことは起きてるんですよ。

魅力や能力を
すでに持っている人ほど、
それに気づいていない、という。

「ちせ」は、確かに
“兵器”として強かったけど、
実際は“心”もかなり
強くなっていたんですよね。
だけど自信がないので、
「今の自分のまま」なので、
それに気づかない。

「強くなる」とか
「変わる」とかって、
今の自分とはまったく違う
別人になることじゃない
んですよ。

「私は根暗でコミュ障なので
笑顔が素敵で話し上手な
Aさんみたいに変わりたい」
って、そりゃ無理ですよ。
Aさんじゃないもの。

Aさんに
「変わりたい」と思うから、
多くの人が
「死んで生まれ変わりたい」
と思うんですよね。

* * *

わたしも自分の持っている病気
(境界性パーソナリティ障害)を
克服する前は、
「この病気が治ったら、
きっと今の自分とは
全然ちがう自分になれるんだ」
と思っていました。

ならなかったです。
わたしはわたしのままでした。


あんなにしていた自傷行為は
ゼロになりましたし、
あんなに毎日死にたかったのに
今はまったく死にたくないです。
「今日どうやって生きるか」
しか考えていない。

しかしそれは、
「考え方」が変わっただけです。
わたしは別人にはなっていません。
わたしはわたしのままです。


イライラすることもあるし、
相変わらず思い込みが激しいし、
人と比べて落ち込む時もあるし、
ドジ踏む時も
うっかりミスする時もあります。

チキンのトマト煮を
手をすべらせて
畳へダイブさせることもありますし、

電気ケトルでお湯を沸かして
一口も飲まずにそのまま冷めて
「あー! また飲むの忘れとった!」
って何回も言ってます。

ドジで忘れっぽくて心が弱い、
病気が治る前の
「嫌いだった自分」から
大して変わってません。

ただわたし自身が
「あ、これがわたしなのか」
「これがわたしなんだもんね〜、
まあしゃあないよね」
「ええやん、こういうわたし」

ってなっただけです。

もちろん、病気最高潮の時より
かなり「いい感じ」には
“変わっている”と思いますよ。

けれどそれは、
ダメな時の自分を認めたから
自分を好きになれた
し、
自分を好きになれたから
うまくいくようになった

だけです。

わたしは別人になどなっていない。
わたしは、わたし。

* * *

「変わりたいのに、変われない」
と嘆く人は、いつも
「誰か自分じゃない別人」
になろうとしています。

あなたはあなたです。
別人にはなれない。
ましてや生まれ変わっても
その憧れているAさんに
なれるとは限らない。
(し、多分なれない気がする)

別に死ななくても
人は変われます。
どこに住んでいても。
何歳からでも。


どうしてあなたは
もう最初から持っている
素敵なところや良いところから
目を背けてしまうのでしょう?

どうして他人の
良いところばかり見て
「私にはあれがない」
「あれがほしい」
と嘆くんでしょう?

もっと自分の良いところに
目を向けてあげてくださいね。
折角そんなにがんばっている
「あなた」が可哀想ですよ。

ごきげんよう、さようなら。

(いつも割とちゃんと考えて
文章を書くんですけど、
今日は思いつくままに
書いてみました)

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